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第三十幕 またまた出かける事となる

 お断り 昨今小説家になろうにて無断転載される事例が発生しております。



其の為此処にてお断りしておきます。



この作品は 私ソルトが書いたもので小説家になろうとカクヨムに投稿しアルファポリスにリンクが張ってある以外は無断転載になります。






 


 色々な寄り道もあったが何とか美祢まで帰ってきた。


 博多に寄った時にもあれこれあったが多くは語りたくない。


 毛利を後ろ盾に持つ俺が島津と結んだと言う情報が流れたらしく肥後や筑後、遠くは日向から使いが沢山やって来たのだ。


 相良家、阿蘇家、伊東に土持……大小様々だが何故か皆俺との縁組を求めて来る。


 しかも相手の女性の年齢が一桁や二桁前半ばかりと言うのは……絶対義久のせいである。


 益々咲の機嫌が悪くなったのは言うまでも無い。


 俺は逃げるように博多を後にした。




「炉の方は順調ですな、早く新しいのを動かしてみたいですな」


「石炭は大丈夫だが鉄鉱石が問題だな、だいぶ集めないと直に無くなるぞ」


「生産力を上げるのも良し悪しですな」


「ああ、有望な鉱山が手に入らないと宝の持ち腐れだな」


 まあ、長門国も周防国も安芸国も鉄鉱石は取れるからな、採掘を進めさせねばならないな。釜石鉱山があれば簡単なんだがなんせ東北は遠いしあの辺はまだ話ができる状態じゃないしね。


 大陸なら露天で掘れる鉱山もあるけどそれはまだまだ先だしね。天下布武が終わらないとな。


「早めに鉄鉱山の開発を急がせないとな」


 そう言って安芸に行ったのだがまさかあんなことになっているとは……



「鹿介、無事に帰って何よりだ、そして話がある」


「義兄上、無事の御帰還お祝い申し上げます、それで……」


「二人とも、止めんか!」


 郡山城に来た俺の目の前は混沌カオスと化していた。


 話しかけてきたのは順番に吉川元春、輝元、小早川隆景の順番だ。そして前の二人のテンションが少しおかしく、最後の小早川隆景はそれに対してクールな対応だ。


 何があった?


「何がって、島津からの婚姻を受けただろう! 毛利うちも考えたのだが妙齢の女が居なかったのもあって沙汰やみだったのだ、ところが島津の姫は十にも満たぬ年だとか、何のために我らは待ったのだ!」


 元春がウガーッと吠えると輝元は昏い目をして話し出す。


「幸いそれだけ鹿介が幼いのが好みならばよい娘がいる、四郎叔父上の長女がな、まあまだ三歳なので先の話にしようと思ったのだ、だがこれで名実ともに鹿介は我が一族よフフフ……」


「二人とも先走りすぎですぞ、鹿介が困っております、おやめくだされ! 」


 一人小早川隆景だけが冷静で助かった。


「心配ありませぬ、この期に及んで鹿介が断るわけがござらぬでしょうが……そうだな、鹿介殿」


 うわ、顔はにこやかなのに目が全然笑っていないよ、これはあかん奴の目だ。俺は首振り人形のように首を振り賛意を示すのが精一杯だった。戦の時よりも緊張する事があったんだね。



「ムキーッ!また幼女が来るのね!」


「まあ、予想できましたけどね、島津に対抗するしかないですからね」


 案の定咲が吠えてえんが苦笑いしながら咲を宥める。ぷりぷりしながら咲が下がるとえんが小声で口を開いた。


「でも本当に彼女を落ち着かせるには子供を作るのが一番ですけどね」


「え?」


「子供が出来れば安心するものなんですよ、そういうものです」


「だがそうなると忍び働きが出来ないだろう」


「そこは抜かりはありませんよ、鉢屋も風魔もちゃんと代わりの傍仕えは用意してますよ」


「そういうものなのか?」


「勿論です、そしてちゃんと夜のお相手も出来るようにしてますから」


 それは余計な事だと思うんだ。


 そんな話をしていると部屋の隅で鼠の鳴き声のようなものが聞こえた。えんはすうっと部屋の隅に行き屈みこんでいる。


「風魔の里より知らせが参りました。鹿介様にどうしても会いたい人がいる、至急来られたしです」


 又何か起こっているようだ。



「さて、あの者は来てくれるであろうか?」


「まあ、五分五分かと」


「言い難いことをいうの」


「糠喜びをさせても良くありませんので」


「言うわ、儂の見立てではもう少し分が悪いからの。来てくれれば儲け物よの」


「御意」





読んでいただきありがとうございます



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