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無駄ごと想像力  作者: 倉瀬 麻白
1/8

1話『無駄ごと』

初投稿です!

拙い部分しかありませんがお楽しみいただければと思います。

よろしくお願いします!



 つまらない授業が始まった。

 

 今日は月曜日、今は1限目の数学の時間。先生は黒板の前で生徒に微分のやり方を説明している。そして生徒はその話に耳を傾けている。

 黒板に擦り付けられるチョークの音、ノートに滑るシャー芯の音、小鳥のさえずり、先生の声、生徒のひそひそ声、それらをBGMに俺はこう思うのだ。


 うん。実につまらない。とてつもなくつまらない。そもそも授業なんか別に受けなくても良いではないか。

 中学生の頃は高校受験という邪悪な代物を片付けなければいけなかった為勉強に励んだ。

 しかし、だ。高校生になった今はどうだろうか?他の奴らは知らんが俺は卒業したら実家の本屋を継ぐことが決まっているのだ。

 故に、俺は勉強なぞせんでもよいのだっ!


 山村想太こと俺は、高校2年生の青春駆け巡る爽やか男子高校生ではなく、超絶パっとしない一般的かつ平均的男子高校生である。


 ん?誰に俺を紹介したんだ?まぁ、細かいことは置いといて、とにかく俺は高1の2学期にこの結論に達してから俺はあることを授業中にするようになった。


 それは…『無駄ごと』である!


 『無駄ごと』とは、何か。要するに授業中に他の事をするのだ。他の事と言っても本を読んだり絵を書いたり、そんなことはしない。あくまで外面は勉強している風にしなければならない。なので、ノートはとる。あと、留年したくないから。


 しかし、頭の中は全く違うことを考える。そう、考えるだけなのだ。なんでもいい。世の中に対する反感でも、自分が主人公の異世界転移ものでも、もしも学年1の美少女が俺に告ってきたらでも、なんでもいい。ただただ構想し、創造し、想像し、妄想して、自分の世界に浸る。それが『無駄ごと』である。



 さて、今日の『無駄ごと』は何にしようか。

 お題が浮かばない時は大体異世界転移ものとなるのが常だが…よし、こんな設定で行こう。

  1、主人公は俺、職業は引きこもりニート(ただし超凄腕ハッカーである)

  2、ある日、備蓄していたカップ麺が切れたので買いに行こうとアパートを出たら異世界でした

  3、その異世界が異世界っぽくなく高層ビルにネット環境完全完備、人種は人類もエルフ含む亜人種もごっちゃ(あと魔法有)

   4、俺はその異世界で凄腕ハッカーとして影から情報を操り、裏世界での地位を確立していく!


 どうよこれ!

 よし、じゃあこの設定でレッツg


 「山村君、x³+2x²-5x-1を微分して下さい」

 

 「……え、あ、え…っと、さ、3x²…+4x-5…?」

 

 「はい、ちゃんと理解してますね。じゃあ次の問題を隣の川口さん」



  ………あっぶね、てか、何がちゃんと理解してますね、だ!ふざけんな!急に当てんなよ!心臓に悪いだろぅが!寿命が3分ぐらい縮んだぞ!…って、聞いてない俺が悪いんです、はい。


 気を取り直して、レッt

  ーーキーンコーンカーンコーンーー

  ……よし、次の授業の時にしよう。

読了していただきありがとうございました!

不定期ですが、だいたい1週間間隔で掲載できればと思っております。

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