3話 魔法学校
あまり話が進まない。
早くヒロインをだしたいです。
国立魔法専攻学校
その名のとおり国が魔法を学びたい少年少女の為に設立した学校である。
この世界の人間が魔法を使えるのかというのは実際あまりいない。魔法というものは生物の体内に秘めている魔力というものを素として様々な魔法式を展開、組み合わせることで使えるものである。しかし人間がその魔力を有しているのは珍しいことなのである。それこそ千人に一人以下の割合である。
そのためほとんどの国は魔法を使える可能性のある子ども、つまり魔力を持って生まれた子どもを育成するための施設を設立する。そして日本の場合学校卒業後、魔法を使用しない職業にも就けるがほとんどの生徒が魔法使用が条件の仕事に就く。魔法使いというのは子どもにとっての一種の憧れのようなものだからである。
何はともあれ国が経営する魔法専門の学校の門を尚輝達一同がくぐる。
「はぁ、魔法を使いたいわけでもないのに今日もまた面倒くさい授業を受けるのか。はあ、めんどくさい」
尚輝が本当に嫌そうな感じで言う。
「あんたまだそんなこと言っているの!?もういい加減諦めたら?」
杏が嘆息して言う。もう毎日その愚痴を聞かされたといったうんざりして。
「まあ、気持ちはわからないでもないがいい加減その愚痴言うのはやめようぜ」
菜月も杏と同様な感じで言う。
そもそも尚輝は何故魔法を学ぶ気がないのに魔法の学校に入学したのか。日本では魔力を持つ者の魔法学校への強制的な入学はなされてはいない、例外を除いてだが。尚輝はその例外だ。国が強制的にこの学院に入学させたのだ。尚輝の魔力量は今まで確認されてきた魔力保有者の中でも随一の量を持っている。だから国は異例の魔力を持つ尚輝を保護という名目のもと観察対象としてこの学院に入学させたのである。もっとも本人はそのことに気付かず無理やり入れさせられたとしか思っていないようだが。
「確かにこれ以上愚痴ったところでなんにも変わらないけどな。魔法もあまりうまく使えねぇし、授業もあまり楽しくないんだよな」
「まあ、気の持ちようなんじゃねぇか。」
「例えば?」
「尚輝は剣を習っていたんだろ。今でもやってんだから自分の剣技に使えそうな魔法を覚えようと思えばいいんじゃないか」
いや、そもそも魔法自体使えないんだって。そう言おうとしてやめる。自分がこれ以上愚痴ったり文句をしょうがないとはわかっているからだ。尚輝はこれ以上自分が朝からこんな調子で菜月と杏の機嫌を損ねたくないと思った。だから
「まあ、今日も俺がやりたいことをやろうかな」
自分がやりたいことをやる。
そんな誰でも当たり前にできそうなことをやると公言する尚輝に菜月と杏はくすりと笑った。
「なんで笑ってんの?」
2人がなぜ笑っているのかわからない尚輝は首をかしげる。
「別に笑ってなんかないわよ。ただあんたはなんだかんだいってもやっぱり気楽ねと思っただけよ」
「わたしもそう思っただけだ」
「そこまで俺気楽そうに見えますか。」
そんな他愛のない話をしながら3人は教室向かって行った。
今回は魔法の在り方についてを上辺だけ設定を説明する回でした。
主人公の魔力量が多いと言いましたが本文のとおり魔法をまだ扱えていないので魔法戦はそこまで強くありません。魔法戦は。
次回、ようやくヒロイン登場するのかな?