2話 悩める人
二千字目指すとか言いながらも結局千字。
やっぱ勉強忙しいし、このぐらいのペースで投稿するとこれが限界かもしれない。
ということでいつもどおり駄文で短いですがどうぞ!
「はぁ」
ため息をつく。
朝のランニングを終えて家戻って来た尚輝はインスタントの味噌汁と茶碗一杯分の飯で朝食を済ませ、洗濯などのやるべき家事をする。そして素早くトレーニングジャージから制服に着替え、朝ランニングに行くときと同じく戸締りをしてから学校に行く。そして今はその通学路である。
「はぁ」
またもため息を吐く。それもいつも自分の天然パーマに吐くため息とはまた違った種のため息だ。
(あの娘綺麗だったなぁ)
尚輝は歩きながら今朝に会った少女のことを思い出す。
黒く輝く髪に意識を吸い込まれそうな大きめの黒い瞳が特徴的な顔。その身を包んだ黒を基調としたドレスが異様に似合っている少女を思い出しては顔が赤くなり、自分の顔が赤くなっていることに気付くと頭を振って忘れようとする。そしてまたため息を吐くという悪循環のような思考のサイクルに陥っていた。
(どうしたんだ。俺はなぜあんなにあの娘のことが気になるんだ)
どんなに頭から払おうとするがどうしてもあの少女のことが思い浮かんでしまう。そんなふうに考えていると突然背中に衝撃が走り、声をかけられる。
「よっ尚輝」
「おはよう、尚輝」
尚輝が後ろを振り向くと2人の少女がいた。
最初に声をかけた茶がみがかった短髪の少女は一年生にしてボーイッシュな口調で早々に有名になった『相場 菜月』である。その口調ももちろんだがそのスタイルも申し分ないといってもいいぐらいのレベルで、赤いチェックのスカートと群青のブレザーの制服がよく似合っている。だから男子はもちろんのこと女子からもよく注目をされている。しかも
「どうかしたのか?なんかボーッとしてるぞ」
このように人に対する気遣いができるので人気はかなり高いのは言うまでもないだろう。尚輝達が通っている学校の新聞部が春先に行なった『モてる女学生ランキング』というでは上位10以内に入ってたりするほどだ。
「確かにいつもと違って上の空ね。何かあったの?」
次にこの少女、『金沢 杏』である。
この少女も『モてる女学生ランキング』の上位10以内に入っており、菜月とは対極の青く長い髪をポニーテールでまとめているのが特徴的でこちらも菜月ほどではないが容姿はそこそこ良く、その制服も青い髪にマッチしている。そしてもし、尚輝が
「どうした?珍しく俺のことを心配してくれているのか?」
と聞いたとしたら
「そんなことあるわけないでしょ。何勘違いしてるのよ」
と間違いなく答えるだろう。俗にいうツンデレというやつだ。そのせいもあって『モてる女学生ランキング』に入っているのであろう。だから尚輝はそんなことはけっして言わない。それどころか
(こんな暴力女のどこがみんな好きなんだろうね)
そんな失礼のようなことを考える。
「何か失礼なことを考えていない?」
「そんなことあるわけないじゃないか(全く、こんな時に勘の鋭いやつだな)」
ジト目でそう杏が言うが言っている事と思っている事が全く違う事を顔を逸らしながら尚輝は言う。
杏はこれ以上追及するのも無駄と思ってこう言う。
「まあいいわ。でっ、どうしてあんな上の空で学校に行っていたのよ」
「いや、ちょっと考え事してただけだ」
そう言って尚輝は誤魔化す。
「ふーん、あんたが考え事なんて珍しいわね。いつも剣を振ってるだけかと思ったわ」
杏もそう言って特に追及はしない。
ちょっと待て、お前は俺をどういう目で今まで見ていたんだと言いたくなった尚輝なのだが
「俺だって考え事をすることはある」
やはりやめてそれだけ言った。ふーんとだけ杏は口にした。
「悩み事があるならわたしは相談にのってやるぞ」
菜月はそう言ってくれている。だが実際のところ、尚輝自身も自分がなぜあの少女のことでこんなに悩んでいるのかわからない為に相談のしようがない。だから
「じゃあ、その時はぜひお願いする」
とだけ返しておいた。
菜月もそれで納得してくれたのか
「その時は遠慮なく言ってくれよな」
と言ってくれる。
二人にこれ以上気を使わせないように一旦あの少女のことは頭の隅に追いやって残りの通学路は二人とどうってことない世間話をしながら登校していった。
なんでもいいから感想ください。
お願いします。
さて、こんな作者の心の叫びは置いといて本文について話します。
今回の話では主人公の友達として『菜月』と『杏』がでてきました。男友達は?と思う方、ちゃんと学校で出てきますよ。主人公ハーレムにはしないつもりではあります。
主人公である尚輝はヒロインであろう少女に一目惚れはしています。ただその事にはまだ気付いてはないようですね。
早く気付いてヒロインとラブコメればいいなと思います。