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プロローグ

ミセスの「僕のこと」が耳から流れ込んできた。好きな曲だが目的の場所についてしまったので再生停止ボタンを押し、ヘッドホンを首にかける。



ここ、県立鹿目大学に入学してから一週間、様々なガイダンスを耐えきりやっと今日から部活・サークルの勧誘期間だ。何部に入ろうかな、合唱に管弦楽、筝曲なんてのもあるな。うーむ、とりあえず順番にまわってみよう。


…おかしい、さっきもこのトイレ見たぞ。文化部が新歓をしているというところに来たのだが、どうやら建物自体を間違えたらしい。戻ろうとしてひとつだけ看板がかけられた扉があるのに気付いた。


「JAZZ研究部」


ええー…中から話し声とか笑い声しか聞こえないんだけど、これはスルーだなっ…

「ちょっとそこの新入生!!おはなししてかない?」

声をかけてきたのはスラリとした長身に金髪のショートのTHE女子大生って感じの先輩だった。

「いやえっと、ここには間違えて来たっていうか…その」

「いいからいいから、とりあえず入って入って」


背中を押されて入って驚いたのは、その教室の壁一面を埋め尽くした大量のレコードだった。

「すごいでしょ、そこにあるレコードプレイヤーで聞きながらいつもおしゃべりしてんの」

「へ、へえー。え、だれと???」

部屋には先輩と僕以外には誰もいない。あれ、さっきでも話し声聞こえたよな。

「ああ、流石に見えないか。ちょっと待ってね、この辺に確か…あった!ほい、これかけてみな」

恐る恐る渡された眼鏡をかけてみて「うあああぁぁぁ、な、なんかいる!!!!」

そこにはどう見ても大学生の男性が一人とじょせいが二人、こっちを見ながら大爆笑してた、え、なんで笑われてんの?

「あはははは、いい反応するねー。紹介するよ、こいつは二年の足立眞、こっちの清楚なほうが大多由衣(おおた ゆい)で清楚じゃないほうが十島葵(としま あおい)ね。そしてあたしは千田澪(ちよだ みお)、文学部三年生。一応いまの部長、かな。よろしくね!」

「ちょっと、清楚じゃないほうってひどくないですか??私真面目で有名だったんですけど!!」

いや声は普通に聞こえるのかよ…

「えー?だってその茶髪にパーカーとショートパンツって、どうみても清楚じゃないじゃん?」

「これは地毛なんです!!私だって黒髪がよかったですよ」

「じゃー染めればいいじゃん」

「だって髪染めるとか不良っぽいっていうか先輩ぽいっていうか…」

「あんだとー?まったく、見た目に反してまじめだよねぇ」

「ほんと、もっと楽に生きればいいじゃんね」

「そういうあんたも見た目と真逆だけどね?由衣。てか男子が来てんだからあぐらかくな!」

「はいはい、オカアサーン」

「お母さんって呼ぶな!!!」


どうしよう、どっから突っ込めばいいのかわかない。とりあえず、

「それじゃあ僕はこの辺でー…」

「まってまって、うちの部活いま生存者が一人で今年部員が入らないと廃部になっちゃうの!なんかの縁だし幽霊部員でもいいから入ってくれないかな?」

そんな勧誘初めて聞いたわ!ていうか縁も何もあんたに無理やり連れ込まれただけだし、これ以上幽霊部員いてもこまるだろ、意味違うけど…

「いやー、俺幽霊とか無理なんでー」

「真面目だなー、幽霊部員なんて名前だけ貸してくれるだけでいいのに」

「そっちの幽霊じゃねえよ!」

「あ、こいつら?でもこわくないよ?」

「いやそういう問題じゃなくて…」

「まあしかたないかー、じゃあいいよ。あでも、うちの部活の秘密を知っちゃった以上、こいつらが夜中に勧誘に行っちゃうかもなー」

「入ります、入りますよ!!入ればいいんでしょ、くそー」

しっかり怖い幽霊じゃねえか。

「ほんと?!よかったー。ありがとう!そういえばお名前は?」

渋屋蓮(しぶや れん)です…」

「れん君かー、よろしくね」

「よろしくおねがいします…」


こうして俺の部活は初日に決まった、いや決められた…ああなんてステキな日だ、ちくしょーーー!!!

初めての小説で初投稿です。続き書くかも分かりません。感想いただけるとうれしいです。

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