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11.あるものの心情2

湖を見つけたらしい。


あそこは、魔素が詰まった水が溢れている。

その為、様々な生き物が集まり、癒されたり、水を飲みに来ている。


あそこは危ない、今までは私が威嚇をし魔獣を払っていたが、あそこは特に強いものが好む。

あの小ささでは、いくら力があろうとも、数で来られたら、一溜りもないであろう。


木から降りる?

あれは落ちているのか?

それにしても、凄く楽しそうだ…可愛いな。

あんなにもハシャいで…もしかしたら…私に乗って走れば、あんな風に喜んで…。


と、考えているうちに、いつの間にか息切れも咳も収まり、項垂れていた。

な、なに!?何があったのだ。


ふむ、食事が好きなのか…。

よしっ私も、いざという時のために魔獣を狩っておこう。


すると、魔法を使い、もの凄い勢いで湖の方向へ走り去ってしまった。


しまった…まずい、ただでさえも、人の子の魔力に惹かれ、魔獣が集まり出しているのに、私も急がねば!!


後を追うが、魔獣が人の子を襲おうとしている。


しかし、人の子の走る勢いに弾き飛ばされている…。

嘘だろ…?


人の子は魔獣に気付いていないようだ。


私は魔獣をアイテムボックスに入れながら、後を追いかける。


人の子は魚を獲るらしい。


一先ず私は、人の子の様子を見ながら、付近に私の匂いを付けておいた。

これで大抵の魔獣は近づくまい。


魚を獲るとは言っていたが、まさか魔法であんなことが…。

実に面白い。


しかも、火の魔法…あれはなんだ?


気になる。


そして、木を叩いて包丁とやらを作りたいらしい。


よく分からんが、行動が見ていて飽きないのだ。

そして、愛らしい。


どんどん惹かれていく自分がいる。


とても美味しそうに食べる。

私も一緒に食したい。


ここの魚はほとんどが魔獣だ。

まぁ、食しているのは小さいものばかりで、魔石はまだ無いようだが、危険もある。


しかし、美味しいのだ。

魔素を豊富に含んだ水で育ち、とても上手い。


焼いて食べることなど想像もしなかった食べ方にとても興味がある。

このまま出ていくか…………もう少し様子を見よう。


ほう、あれは剣か?

不思議な…ん?ん゛!?付与か!?

付与魔法が使えるだと!?

あの幼さで?いや、人だとしたら大人なのか??

付与魔法を使える人など、ほんの一握り。


うむ、ますます興味が出た。


とても真剣に作業をしている。


私は、襲いに来る魔獣達を気付かれないように瞬殺する。


これだけあれば、人の子も喜ぶであろう。


作業に集中し、疲れたらしい。あそこまで拘るとは。


おっと、心の声が漏れていたようだ。


私の声に、何度も反応してくれる。

とても嬉しいものだな。


魔獣を食べたいと言う。


(お肉って魔獣だよね?

うわー戦うのか~…楽しみだな~。)


「楽しみなのか!?」


(たのしみですよ。

せっかく、このせかいに、きたんですもん。」


((ん?突っ込まれた??気のせいだよね~。

今日朝起きてからずっと森にいるけど、魔獣に遭遇していない。

もしかして、いないの!?

え?ファンタジーの世界なのに?

やーだー、冒険者になりたいのに~

魔獣倒したい~!魔獣食べたい~!))


「魔獣を食べたいのか?」



(たべたい!

ファンタジーせかいでは、

まじゅうの おにくは、おいちいのです!)


((だからきっと、この世界の魔獣も美味しいよね?

って、さっきから、何なんだ…??

自分が恐い(笑) ))


しかし、怖がられている?まぁそうか、何処からともなく、声が聞こえるのだからな。


いや、自分が怖いと言ったな…なんとも面白い。


もう寝るのか。

幼いからな。早く寝るといい。


あそこで寝るのか。

不安だ。

側に行くか。


目覚めたら…その時はその時だな。

覚悟を決めて、人の子の元へ。

少しずつ更新します。


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よろしくお願いします!


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