#05:分かりました。
「(まさかここでシアンさんに顔合わせするとは・・・)」
翌朝、職務中にギルドマスターのラインズさんに声を掛けられ奴隷商に行って来いとの事で足を運んだらまさかの前の職場に居た秘書長のシアンさんが居た。
シアンさんは何かとお金に執着する人で他人に罪を擦り付ける事が多いから警戒はしていたが・・・
「――――って事がありましてね?そのまま貴方に受け取って欲しいと」
「そ・・・そうなんですか」
俺が【革命】を辞めたのが切っ掛けでギルドマスターが前任者で俺が一度世話になったアスラさんがキレて現ギルドマスターを実家へ強制送還ののちに厳しいとされるメイド長に扱かれているとの事。
シアンさんは―――
「よ、宜しくお願いします」
「あっ、はい。宜しくお願いします」
金銭による不正受給並びに虚偽報告等の隠していたものが全てバレてクビになり責任を持って俺の専属奴隷とする事になったらしい。
奴隷商の商人は既に契約して硬貨を既に受け取っている為俺へのプレゼントと言った形らしい。
「(元上司とは言え・・・どうすれば良いか困ったな・・・よし)シアンさん・・・いや、シアン」
「なっ、何でしょうか」
俺は彼女に近づき手を出す。
「行ったん家に帰りましょう(家とはいっても賃貸借契約だけど)」
「分かりました。あっそうだ」
シアンさんが自ら手枷と足枷と首枷を身に着けそのまま俺に付いて来る。
そのまま自宅に戻りお互いに食事を取った。そして歯を磨きそのままベッドに行き――
「それじゃ・・・やって貰えるか?」
「分かりました。ご主人様」
奴隷は主の命令から決して背いてはならない。
命令に逆らって良いのは緊急時のみとされている。
主人が奴隷に命令をすれば食事をしても良し、シャワーを浴びても良し、そして・・・夜伽も必ずとは言わないが命令された時はしなければならない。
それが奴隷の運命だからである。
「―――おはようございます。ご主人様」
「・・・あぁ、おはよう。シアン」
いつのまにか朝になっていたのか――――お互いに体を重ね合って行為に満ちた。
そして寝ていたらしい。
美しい彼女の顔を見ながら起きるのは何故か気分が高揚して来た
「あっ、おはよーセヴン君。昨日どうだった?」
「おはようございます。その事なんですが―――」
またヤってシャワーを浴びた後に互いに朝食を取りそして彼女を連れてギルド【火の鳥】に来た。そして―――昨日あった出来事を話したら先輩方はうんうんと妙に納得していた。
「今日一日宜しくお願いします」
「あぁ、よろしく」
彼女には裏方作業として書類整理や俺の性欲処理などをする事になった。勿論職場の人達の視線を浴びながら彼女は仕事をする事になっている。
事前に俺は連絡を入れたので皆二つ返事で了承してくれた。
ただ一つ問題なのが―――
「セヴンちゃんの彼女じゃ無いんかい?」
「だから言ったじゃないですか未だに独身って」
ご婦人が初級冒険者専用の依頼をしに来る時、毎回毎回同じことを聞かされている。
冒険者の人達も同様で
「んだよ~美人のねーちゃんのわりにそんなに酷い扱いしてねぇじゃん」
「だからと言って彼女では無いです」
その繰り返しだ。
そんな人達に呆れながらもちゃんと仕事は熟している。
だがしかし俺は見逃さなかった。
その人達があまりにも揶揄うもんだから滅茶苦茶俺に対して彼女は真っ赤になる。
・・・後で人気の無い所でヤるかと思いながら仕事をするのであった。
※この作品以外にも2作品(曜日毎に)投稿しています。良ければぜひご愛読くださいませ。
・「オメガ~追放者の絶対支配~」
・「シヴァ~精霊達に愛された精霊魔導皇~」