#04:【追放者側】シアン、ギルド崩壊の危機②
「ぎっ、ギルマス・・・もしかして駄目でした?」
私がエヴァンさんに話しかけるとエヴァンさんは頷き
「しかも・・・ヤバい事が起きた・・・セヴンのやつ私に内緒で私の父とも繋がりがあった・・・」
「そ・・・そんなっ」
相手に対してキレ易いギルドマスターのエヴァンさんでも畏怖しているのがエヴァンさんより怖いとして尚且つ超絶厳しいとも言われている前任のギルドマスターアスラさんが今日、【全力全身】の職員と王族の宮廷出身の権限者の方が今日【革命】に訪問しに来ると言う。
「どっ、どうしようシアン!私彼を追い出しちゃったわよ・・・この事がバレたら私・・・奴隷堕ちになってしまう」
「おっ、落ち着いて下さいギルマス!私も一緒に謝りますんで素直に謝罪しましょう!ねっ!」
そう私が言うが顔が真っ青で震え上がっている為、落ち着きが無い。
「あっ、あのぉ~」
「もっもしかしてお父様がもう来ているの?!」
「えっ・・・えぇ、前任者のアスラさんが【全力全身】の職員のイウンさんと宮廷からリレアさんが訪問しに―――」
「いっ今すぐにこちらまでお通しなさい!!!」
呼びに来ていた職員の一人が慌てて呼びに行った。あぁ、私も終わりかも知れない・・・
そして今、その御三方が目の前に居て私とギルマスは床で正座をしている。
「―――で、何か私に言う事は無いかね?娘よ。そして秘書長のシアンよ」
「こっ、これはそのっ・・・あのっ・・・ふ、深い訳がありましてっ」
アスラさんがその瞬間にキレて―――
「貴様の様な小娘なんぞに浅ましい訳を聞きに来たんじゃないッ!!!このバカモンがッ!!!」
「もっ申し訳御座いませんお父様っ!!!!」
「申し訳ございません!!!アスラ様!!!!」
ギルドの評価が落ちると言う事はそれ相応の責任を負わさなければならないとの事だ。
その負のノルマを達成してしまった。
そして―――
「貴様らの虚偽の報告書を見せて貰った・・・あの頑張り屋のセヴン殿が不正をするわけ無かろう?シアンよ」
「はっ、左様で御座います」
私は正直に金銭の不正や虚偽の申請。
その他にも色々しでかしたのを既にバレていた。
よって―――
「ここにセヴン殿が居ればセヴン殿の裁量で決めれたが・・・王族の決定によってシアン、貴様は奴隷落ちののちにセヴン殿の専属奴隷として働いてもらう!!!」
「畏まりました・・・・っ」
私は恐怖と委縮によりチビってしまいそうに涙が出た。王族の決定は覆らない。
そしてギルマスのエヴァンさんに至っては―――
「エヴァン、貴様は私の元に戻りリリンの指導の元で鍛え直してもらう」
「そんな―――」
「言い訳不要」
エヴァンさんは父親であるアスラ様に対して恐怖心を抱いている為有無を言えず頷くだけしか出来なかった。
「私ももう一度ギルドマスターに戻る事に致しますので書類を出して貰っても?」
「どうぞ。しかし残念でしたね・・・せっかく娘さんをギルドの座に委託したのに」
アスラ様は飽きれ気味に【全力全身】のイウンさんに
「私もまさかこのような事態になっているは思わなかったな・・・」
「あっ、あのぉ~よろしいでしょうか?」
そこに受付を担当していたガレア君が戻って来て
「む・・・よし決めた。君、名前は?」
「はっ、はい。私はガレアと申します!」
その日、ガレア君がアスラ様の専属秘書長として任命された。私はと言うと奴隷商に連行され、そこでセヴンと会い隷属及び主従契約を結ばれる事になった。
※この作品以外にも2作品(曜日毎に)投稿しています。良ければぜひご愛読くださいませ。
・「オメガ~追放者の絶対支配~」
・「シヴァ~精霊達に愛された精霊魔導皇~」