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セヴン~大罪の力を使うギルド職員~  作者: ユウタ
第一章【ロードリア中央王国編】
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#03:【追放者側】シアン、ギルド崩壊の危機①

「(やばいやばい・・・私が彼に責任押し付けた所為で・・・)」


私は今、ヤバい状況に置かれている。それは・・・

私がしでかした罪をセヴンに擦り付けてしまった所為でギルドマスターであるエヴァンさんが独断でセヴンをクビにしてしまったのだ。


「アタシの馬鹿ぁ・・・何て事してんのよっ・・・・」

「あ・・・居たっ!!!秘書長助けて下さい!!!我々じゃ手に負えません!!!」


彼と仲良くやっていたわたしよりも年上のガレア君が戻って来た。

どうやら冒険者達の暴走が止まらないそうで

私に助けを求めに来た。


「(荒くれの冒険者を相手に彼は対等に接して来たけど今のアタシじゃ・・・いいえ、彼に頼っては駄目よアタシっ!)」

「はぁ・・・あのギルマス、上手く行かなければ暴走する人だもんなぁ・・・」


そんなこんなで受付に来たが物凄い状態になっていた


「おいっ!受付が紹介した晴嵐ていうギルドここのボウスの任意が無けりゃ治療が出来ないって言われたぞ!!どういう事だ!!!セヴンのボウズはどこに行った!!!」

「セヴンのあんちゃんにアドバイス貰おうと来たのに何で居ねぇんだよ!!!これじゃ完璧な錬金が出来ねぇじゃねぇか!!!」

「セヴンさんに道案内して貰おうと思ったのに何で居ないのかしら!?説明なさい!!!」


一人は大怪我を負ったがセヴンのパイプ繋がりで利用して貰っているらしい医療者専門の治療院ギルド【晴嵐】が彼の任意無しには勝手に治療をしないと決めていたらしい。その事で大怪我を負った男がそれでキレている。


「もっ、申し訳ございません彼はたった今、休暇中でして!!」

「ちっ、何だよ来て損したぜ。ったく・・・もう二度とこんな不対応のギルドに来ねぇよバァカッ!」


その大男に唾を掛けられ


「話聞いてんのかよ姉ぇちゃんよォ!!!」


もう一人の小柄な男は錬金業界トップで凄腕だが口が悪く、自身が認めたセヴン以外には暴言をすぐに吐く男だった。


「申し訳ありませんっ!セヴンは今休暇中なのでしばらくは来ないんですっ」

「チッ、最初っからこんな役に立たねぇギルドに立ち寄るんじゃ無かったぜ」


その小柄の男からは瓶一杯に詰まった失敗作?らしき液体を何故か私にぶっ掛けた。

多分責任者である私に対する腹いせだろう。


「ちょっと聞いているの?!ねぇ?!」

「き、聞いていますっ先程もおっしゃったように彼は今休暇中でっ・・・」

「何なのよもうっ!!このお馬鹿ッ!!!」


カンカンにキレているご婦人は婦人会トップのマダムで王族とも面識がある。

聞いた話だとセヴンに新しく開かれたらしいお店に足を運ぼうとしたが道が分からずに聞いて来たと言う事だ。


「もっ申し訳ございませんアルセア様っ」


今の【革命ディアル】はセヴンが全力で支えているようなモノ。そんな彼を手放してしまった所為で大手トップの方々が次々に雪崩れ込んでくることがある。


「もう二度とこんなクズしか居ないギルドには来ないわよっ!!」

「(あぁ・・・国王陛下に報告される・・・でも引き止めれる力が無い・・・)」


その後も他の大手の方々に同じ説明をしたが皆が皆、納得せずこのギルドの出身である冒険者もここを捨てて他のギルドに登録し直しに行った。

大手の方々も手持ちの物を私に投げつけて私自身、気が失いかけた


「すいません、我々が居ながらこんな対応になるとは・・・」

「いいえ、貴方の所為じゃ無いですガレアさん。元はと言え・・・私の対応不足・・・それよりも、ギルマスは・・・?エヴァンさんはどうしていないんですか?」

「それが・・・今の状況を見て察したらしく、セヴンを連れ戻しに【全力全身オールズ】に掛け合っています。多分向こうから拒否されるでしょうけど・・・」


全力全身オールズ】とは数々の魔力を持たない人々を救済する就職者専門のギルド。私達のギルドよりも数十倍対応してくれる神ギルドとも言われている。


「秘書長!ギルマスが戻ってきました!!!」


私は小汚くなって使い物にならない程の仕事着を捨てて新しい仕事着を着てエヴァンさんの元に行った。

エヴァンさんはやつれた顔でソファーに座って絶望感に浸っていた。

※この作品以外にも2作品(曜日(ごと)に)投稿しています。良ければぜひご愛読くださいませ。

・「オメガ~追放者の絶対支配~」

・「シヴァ~精霊達に愛された精霊魔導皇~」

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