表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で壊す異界のロジック  作者: 夢暮 求
【第12章 -君が君である限り-】
560/705

*君が君である限り編 設定*

作者による物語設定です。『君が君である限り編』の内容が過分に含まれるため、ここから最初に読むのはお控えください。



















【連合】

 幾つもの小国が同盟を組み、連なり合うことで国家の体系を成している。小国の中でも強国にそれぞれ代表者がおり、月初めに聖地において代表者会議(連合会議)が開かれる。状況によるがこの会議は数ヶ月先送りになる場合もある。


 かつて連邦と対立し、エネルギー革命による圧倒的な火力でもってその領土を制圧し拡大した。これに伴い、ハゥフルの小国などは滅亡し、多くの連邦国民は南下せざるを得なくなった。連邦の力は弱まり、次第に国の形を成さなくなり各々の近隣諸国に吸収された。


 聖地とされているのは現在はボルガネムと呼ばれる都市。聖女が座するところである。代表者会議において最も発言力が高いのもまた聖女となっている。


 北方であるため、聖都に向かえば向かうほど高地となり寒さが身に染みる。寒冷期においては雪が降り積もり、馬車での移動すらも困難となる。そのため寒冷期に向けて多くの村や街は保存食や携帯食の準備を始め、商人との食料売買も寒冷期直前が最も盛況となる。その後、迎暖期が近付くまではほとんどの国民が最低限の外出だけに留める。


 テッド・ミラーが介入したことで前代未聞の奴隷市場と化している。貴族から流行らせた奴隷を持つことが一般的(ステータス)という雰囲気に気圧されて、沢山の奴隷が流入されるだけでなく奴隷に落とされた者たちも多数存在する。そういったことからボルガネムから遠方にある村では恨み辛み、呪いが蓄えられてしまい、『赤い月』が訪れた際に『悪魔』が降り立ちやすくなってしまった。



【聖都・ボルガネム】

 一応の聖地とされているところに構えられた都市。大聖堂を中心にして円状に街並みが発展し、内側は貴族や高額納税者が暮らし、外郭に行けば行くほど低収入の人々が暮らす景色となっている。それゆえに内側よりも外側の方が治安が悪い。一方でボルガネムの人々の極々一般的な暮らしは外郭中心に成り立っており、歓楽街や処刑場、裁判所なども外側に近い。ただし横道に入れば人生を奪われた奴隷たちの溜まり場が数多くあり、多数の兵士が常々に歩き回っている。


 門は横開きではなく縦に持ち上げる形で開く。これには奴隷を多数用いているのではなく、エネルギー革命によって開発された多くの蒸気機関によって半自動的に開き、閉じる。聖女が武器の形態を認めた信徒たちが門を見張り、大聖堂に続くやや長めの一本道も監視している。大聖堂内部は更に信徒たちによって手厚い警備が行われている。


 開発、抽出、工事。そういったことが常に行われているため、混沌然としており建物にも鉄筋が用いられていることから非常に頑丈。大聖堂ですら石材から変容しつつある。


・宗教観念

 ボルガネムは聖女信仰であるため、神を崇め奉る宗教を迫害している。これによって連合を多くの敬虔なる神官、高位の僧侶が毛嫌いし近付きたがらない。逆に言えば宗教観念の低い者たちが観光目的で訪れることがあり、聖女信仰へと染まることもある。


 他国から訪れた者に限っては異教徒であってもボルガネムへ入ることが許される。ただし、異教徒の証である外套関連を着ていると聖女を信仰している者たちによって襲撃を受けることがあるため、そういった物は持ち込んでもいいが決して街中で身に付けないようにと徹底される。


 料理はあらゆる種族、あらゆる気候に応じている。パン、米、その他の主食、そして種族の好みの品々が並び、食に対する制限は全くない。そして客が宗教によって食べられない食材がある場合は大衆食堂においても事前に訊ねるなどといった配慮がなされている。


・エネルギー

 ボルガネムでは揮発油を用いた蒸気機関が多数施されている。一部の商品は人の手ではなく蒸気機関が起こす機械(作中で表現無し)によって製造されている。兵器もその内の一つであるが、最終的な組み立ては人の手で行われる。揮発油は石炭に比べて引き起こされる熱エネルギーが莫大であるため、非常に低コストで多くのことが可能である。道路も舗装されていて(アスファルト)、後述する戦車が走り回っても大きく崩れることはないが、凹んだ場合は補修工事が行われる。


・兵器

 銃と戦車。前者は火薬を用いることで引き金を引き、炸裂を応用して弾丸を飛ばす。ただし精度が悪く、狙った通りの軌道を描くことはなく時折、火薬の爆発で機構が壊れて使用者の指や腕が吹き飛ぶことがある。それでも殺傷能力は抜群にあり、多少のリスクを背負ってでも信徒たちや兵士たちに使わせることで強い制圧力を有している。


 戦車はボルガネムの外周に並んでいる。知らなければ鉄の塊であり、どのように動くか想像も付かない。動く際には複数の車輪が履帯を動かしてどんな道でも走れるようになっているが、馬車に比べると低速。砲身を持ち、銃を応用して膨大な量の火薬を使うことで砲弾や弾丸を放つ。砲身とは銃身をそのまま大きくしたようなもので、やはり精度に劣る。また、銃であれば誤爆は指や腕の損傷のみで、回復魔法で治すことも難しくないが、戦車の場合は爆発炎上を起こしてしまうため死ぬリスクは更に高まっている。走行のために用いられるのはやはり揮発油で、タンクを狙われるとやはり爆発炎上する。


 また、連合は船舶においても揮発油を用いており、帝国が鹵獲した船舶は揮発油の解明ができなかったために魔力を動力源として用いている。



【聖女】

 『養眼』を持つシスター風の聖女。スカプラリオを纏い、シスター然としているため神聖さや神々しさに欠けており、一見して聖女とは思えない地味な出で立ちをしている。しかしながら、ボルガネムに留まらず連合の多くを掌握している絶対的存在であり崇拝の対象。言葉遣いは穏やかではあるが口にする言葉には穏やかさはない。普段から笑顔を絶やさず、それ以外の感情表現は非常に乏しい。困っていたり怒っていたりすることもあるが、語気から読み取ることができなければほぼその感情も受け取ることはできない。


 本名はアレグリア。古の時代より聖女となった者は必ずこの名前を名乗る(そもそもにおいてほぼ同一人物)。


 テッドを連合に迎え入れたのは、悪行も戦争においては善行に変化することがあるからと、彼の奴隷商人、また武器商人としてのルートが帝国や王国に挟まれている連合においてはどうしても必要であったため。商人のルートまで締め出されてしまうと連合は寒冷期を越えられない。だからこそ、テッドが持っている通商ルートを頼った。また、奴隷も兵士として育て上げれば前線を立て直すことが可能であることは確かであった。


 彼の企みは全て星辰によって予知できる範囲と高を括っていたのだが、その詠むべき星にテッドが偽物を仕込んでいたために星詠みの際、ノイズを排除し切れなかったために予知していた通りのテッドの結末には至らず、体とロジックを一時的に奪われる事態となった。


 リゾラの死の魔法によって乗っ取っていた563番目のテッドのロジックが溶けたため、アレグリアは一命を取り留める。その後、信徒たちを気遣うために『接続』の魔法で屋内へ避難することを伝えた。


 脅し文句として揮発油の爆発を用いていたが、本当に爆発させるつもりはなく、ただ普通の水に揮発油独特の臭いを付着させていただけである。古の時代から生き続けているがゆえに生物の生き死にを何度も見続けており、その命の儚さもよく知っている。また、自分自身を恐怖だろうと崇め奉り、頼る者たちを犠牲にしてでも生き残るという考えは最初からなく、クラリエにすぐに看破されてしまうぐらいには嘘をつくのが下手である。


 イプロシアの起こした暴動時にエルフの森を侵略し、同時にシンギングリンにも『不死人』を送り込み崩壊へと追いやった張本人。それもこれも星辰による予知が可能としたものだが、この行動自体がイプロシアの星辰によって予知されている。それでもアレウスはアレグリアを諸悪の根源と据えることはせず、追及を避けた。なぜならアレグリアもまた大きな時代のうねりに翻弄されてしまった一人であることをテッドの乗っ取りによって理解したため。


・『養眼』

 アレグリアが持つ『養いの眼』。大聖堂の屋上にある花園を半球状に囲ったガラスの天井から見下ろしている(もう一方の眼は逆向きにあり、空を見つめている。これにより聖女は常に星詠みが可能)。


 原初、まさに最初に生じた神の使徒に与えられた『魔眼』である。その能力は、神の理から外れた命を産み落とし育む力。クレセール、プレシオン、リリス、テュシアの四名が『不死人』である由縁はこの『養眼』から産まれ落ちたため。


 現状、四名の『不死人』を擁するのが限界であるが、これはアレグリアの維持に魔力を消費しているから。『養眼』は発現した古の時代、聖女が死亡後にその記憶を象って新たに聖女を産み落としている。このときから『養眼』が聖女であり、聖女が養われている状況へと変化した。


 聖女という感覚器官を通して『養眼』は世界を認識し、時と場合によっては敵対勢力を排除する。聖女が老いたり、死ぬようなことがあれば再び聖女を産み落とす。よってアレグリアもまた『不死人』と呼べる。このことから『不死人』は五名であるとも言える。


・クレセール

 最初に産まれ落ちた『不死人』。一人称は俺様。悪意や害意、敵意に敏感でありこれを利用することで非道な人間たちをけしかける。また自身の体の一部を変質させるだけでなく、伸縮自在。ただし、打撃も剣戟も肉体を硬質化することで凌ぐことはできるが、切断できないほどに変質させることは不可能。


 『不死人』の中で言葉遣いは荒いがまだ常識人。人間からしてみると非常識ではあるが、聖女に対する忠誠心は高い。主に采配を主軸としているが、人の心の弱さを突くことを無意識に行うことで敵味方問わず不和を招きやすい。本人も自覚しているが自分自身に看過できないほどのデメリットが生じない限り改める気はない。


・プレシオン

 二番目の『不死人』。一人称は我。人間の腕よりも圧倒的な太さと重さと筋肉を携えた剛腕の持ち主で、怒りっぽい。冷静に見えて激昂は早い。しかし、自身の言うことを聞く人間たちに対しては穏やかでいられることが多いため、聖女が信徒の前に現れる際にはクレセールではなくプレシオンが横に付いていることが多い。基本的に剛腕以外での戦い方を知らず、クレセールよりも死にやすい。だが、死んでも復活を繰り返すという性質を利用し、何度でも何度でも執念深く同じ敵へと襲い掛かることで勝利し、敗北を認めない往生際の悪さがある。また、自分の特質を理解しており突撃部隊では目覚ましい活躍を見せる。未だにエルヴァを殺せていないことを根に持っている。


・リリス

 三番目の『不死人』。アレグリアたちにとっては最高の『不死人』であり、力の使い方を知らなかった幼子の容姿であった頃は誰一人として近付けなかった。自称『夢の中の恋人』。強力な夢への干渉能力を持つ。夢の中で起こったことを経験として積ませることで対象を鍛え上げることもできるが、繰り返せば繰り返すほどに廃人になってしまうのだが、これはリリスが鍛えている最中に何度も殺しているため。加減して、殺さず――または殺す回数を一回に留めておけばアレウスのように廃人化せずに成長することができる。


 戦闘狂。強い者と戦うことを楽しんでいる。ただし現実ではなく、夢の中で。


 産まれてからずっと夢を喰らい続けているため、多くの人間の心の機微を読み取れるようになっている。また、人間が描く理想や夢、目標などを一つの幻影に集約することで異様な強さを投影することも可能。『勇者』の投影もまた、人々が持つ夢から起こしている。ただし、その理想はあくまで凡人が考える『勇者』の象形であり、本物の『勇者』を見てきた者たちが思い描く姿よりは弱い。


 夢に干渉するためには対象を寝かさなければならない。その方法はリリスが放つ魔霧を吸わせること。人間が自発的に行う呼吸を利用しているため、どれだけ気を付けていようとリリスが魔霧を操っていると知らなければリゾラでさえも初見では睡眠状態に陥る。対策は魔霧を吸っても体内で処理できるようにすること。花園においてアレウスたちが眠らなかったのはリゾラが先に自身の放った魔霧を吸わせていたため。


 非常に驕り高ぶりやすい。自身の美しさを利用して生気に限らず精気すら吸い取る強欲さも持ち合わせている。しかし、その強欲さや驕りが油断を生んで死に直結することが見受けられる。


 魔霧を吸わせた対象は一時的に彼女の能力下に置かれたままになる。これを解く術をリリスは心得ておらず、対象が魔霧の範囲外へと逃れて体内から魔霧を排出し切ってようやく能力解除となる。これの危険性はアレウスやリゾラがアレグリアの死の魔法を受けて消滅しかけた際に、二人の“理想”が現実化する形で証明されている。


・『妖精の一刺し』

 『不死人』にとって妖精は致命的な弱点である。精霊に近しい妖精に刺されてしまえば、『不死人』という不安定さの中にある存在が安定さを得てしまう。これは霊的存在に妖精が針を刺すことでありとあらゆる物理攻撃が通るようになってしまうのと同義で、『不死人』の場合は不死性が損なわれる。あまりにも大きすぎるリスクであるがため、妖精一匹であっても逃げ出すほど。


・『ヴォーパルバニー』

 “神憑き”の魔物もまた『不死人』にとっては脅威である。木っ端の死神を宿し、冒険者殺しとして名高い『ヴォーパルバニー』は木っ端は木っ端でも神の使徒である。神の使徒である聖女が生み出した使徒という立ち位置にある『不死人』には絶対に逆らうことのできない魔物となっている。リリスのみがヴォーパルバニーに幻影をけしかけることで倒すことができる。これは幻影はリリスが生み出したものではあるが、そこには生き様がなく、神が介入するべき事柄が存在しないため。


・異界

 『不死人』は聖女によって産み落とされた使徒である。その聖女は神の使徒である。だからこそその神の祝福たる『教会の祝福』の効果が及ばない異界では不死性が排除される。シンギングリンが異界化する際にリリスが全力で逃げ出したのは本能的に危機を察したため。



【テュシア】

 四番目の『不死人』。リリスののちに産まれ落ちたためにアレグリア以外からは残滓という認識であった。肉体を持たず、霊的存在に近い。能力はテッド・ミラーと同様に対象のロジックを乗っ取ること。シャーマンなどが行う降霊術ではなく、完全なる肉体とロジックの乗っ取りである。乗っ取る相手のロジックに自分のロジックを被せているため、乗っ取った対象のロジックから生き様を読み取るだけでなく、技術や技能、魔法など様々な物を本人同様に扱うことができる。ただし、所詮は乗っ取りに過ぎないために本人が持つ独自の力にまでは至れない(テッドが聖女を乗っ取ってもテッド自身は聖女でなかったために、死の魔法が使えないなど)。


 アレグリアが最も怖れた『不死人』。弱々しいながらも、その能力は強力であり強烈。育て上げる最中に僅かでもテュシアに反抗の意思が見えれば、自身のロジックを乗っ取られる可能性は高い。そうなると感覚器官たるアレグリアに限らず『養眼』までもテュシアの思い通りになってしまいかねない。だから聖女はテュシアを連合から追放した。


 結果的にその追放先である王国でテュシアは研究され、テッド・ミラーやヘイロン・カスピアーナなどのクローンの礎となってしまい、巡り廻ってアレグリアはテッドにほぼ同じ能力でその身を奪われかけた。


・ニィナとして

 テュシアは聖女に密偵として遣わされるも見捨てられ、王国で研究され幽閉されたのちスパイとして帝国へ。そして更に帝国の冒険者になってから、『異端審問会』へと流れ着いた。


 その帝国の冒険者になるキッカケとなったのがニィナリィ・テイルズワースである。テストを終え、新米冒険者となった彼女はテュシア(ロジックを乗っ取った女性)を助け、村へと連れて帰る。テュシアはその後、『信心者』が呼び寄せた“穴”によって異界に堕ちるが、村の外部からやってきた彼女のことを心配する者はおらず、肝心のニィナもガルム退治に手を尽くしていたため気を掛ける暇がなかった。


 ようやくガルム退治が一段落ついた頃、彼女もまた『信心者』が呼び寄せた“穴”で異界に村娘と共に堕ちる。しかしながら、村娘とはぐれてしまった彼女は魔物の襲撃を受けて瀕死になってしまう。


 死に掛けていたニィナに対し、羨望やもしくは『どんなことをしてでも』と躍起になっていたテュシアは近付き、その体とロジックを乗っ取ろうとする。しかし、全てを明かすテュシアにニィナは「この体を渡してもいいけど、せめて一緒に堕ちた子だけは助けて」という願いを聞き、彼女のロジックを乗っ取ったのち、魔物に襲われている村娘を助け、出口を探した。そしてその後、アレウスたちに救出される。


 約束を果たしたものの、村を出るには乗っ取ったニィナはあまりにも多くのしがらみに囚われていた。そのこともあってなかなか姿を消し、行方をくらますこともできずにニィナという冒険者としてテュシアはアレウスと関わっていく。その内にニィナでいることが心地良くなってしまう。自分自身を見失いかけているときにエルフの暴動が起き、同時にニィナの村と彼女の両親が襲撃されたことで悲観し、唯一の友人としていたアイシャまでいなくなったことで自暴自棄となる。


 『異端審問会』に身を置いたのは、そこにアイシャがいるという情報を得たため。その後はアイシャと会うことを条件に多くの殺人に手を染めてしまった。


 聖都での事件後、テュシアはニィナという女性を知る者がこの世からいなくなるまでニィナで居続けることを決意し、アレウスたちとシンギングリンに戻る決意をする。しかしながら、多くの命を殺めてきた彼女が以前のように自由でいられるわけではない。



【『初々しき白金』】

・『異端審問会』が持っていたアーティファクト。『原初の劫火』をはじめとする『金』属性のアーティファクトで『継承者』を意思があるかのようにして選ぶ。シロノアの手によってテュシアのロジックに納められるが、反抗。以後、テュシアの体を蝕む。


 物質として存在しているときは鉱石に見える。ただしアーティファクトとしてならば液体金属で範囲一帯を満たし、自在に操る鞭や金属の矢、そして範囲内の液体金属を固めることで無数の武器を突出させる。持ち主が『初々しき白金』を抑え切れず、暴走状態となるとありとあらゆる生物への攻撃を行うため非常に危険。金属による斬撃、打撃、刺突。その全てを兼ね備えており、また障壁が金属化するため物理においては無類の強さを誇るが、魔法への耐性は低い。


 テュシアを液体金属で包み込み、吸収しようと追い詰めるが、フェルマータの『竜眼』によってアイシャへと移された。そののち、彼女を『継承者』として認めたために鎮静化する。その後、一時的に『超越者』としてテュシアが選ばれるものの星を射抜いたのち、貸し与えられた力は回収されて再びアイシャの元へと戻った。


 これをシロノアが手放した理由は純粋に『継承者』として認められる人材がいないと判断したため。テュシアのロジックに収納したのも使い捨てとするためだが、同時に『不死人』のロジックに埋め込んだ場合、どういった反応をアーティファクトが起こすのかを知りたかったから。尚、全て独断で行っていることで許可は得ていない。



【『落星(メテオ)』】

 テッドの持つ最上級の魔法。イプロシアの『火星』を見たところから派生する魔法の一つ。遥か彼方の空より遠いところに魔力を蓄え続けて星のように見せる。この時点では魔力を別の場所に貯蓄(プール)している状態で詠唱には至っていない。紛い物の星があることでアレグリアの星辰を乱れさせ、自身の企みからズレた予知をさせる。そしてアレグリアを乗っ取ったのちに詠唱された。


 光速、音速、高速、中速、低速と五段階に落下速度が変わっていく。地上に至るほどに遅くなるが、これは空気との摩擦による自壊を少しでも抑えるためで、この落下までの余地が長すぎることが欠点。イプロシアにして「扱い辛い」と言わせるほど。

 しかし、魔力の星が落ちればまず間違いなく都市一つは壊滅し、多数の犠牲者を生み出す。


 アレウスたちによって低融点の金属へと変質し、更に炎で溶かすことで崩壊。戦車の砲撃も合わさってボルガネムに金属片の雨を降らせた。



【563番目のテッド・ミラー】

 テュシアを研究した王国によって初代テッド・ミラーのロジックを貼り付けられた者から派生していった者の一人。死の間際に近くにいた人物へと乗り移るように乗っ取ることができる。欠陥があるとして王国はテッド・ミラーのロジックを貼り付けることを中止したが、その技術はクローンとなったテッド・ミラーへと受け継がれていたため大量のテッドが蔓延ることになってしまった。初代が抱えていた劣情、欲望、傲慢さが溢れ出し、穢れ切ったロジックは乗っ取る回数を増やせば増やすほどに狂っていく。宮廷魔導士であった頃のテッドの魔法も持ち合わせており、老いること以外においてはほぼ不死に近い。


 563番目のテッドは特に奴隷商人として力を入れており、ありとあらゆる手段で『服従の紋章』で奴隷たちを手懐けてきた。それだけでなく娼婦として働かせることで富を得ていた。お金については特にヘイロンと噛み合うところがあり、戦争を特需として引き起こしたのもテッドがヘイロンに指示したため。


 アレグリアの『養眼』とその何度も新たな肉体を得ることのできる特異性に目を付け、連合の傘下に入る。利益を生み出し、連合を救うことで聖女へと近付き、長年の歳月をかけて遂に機が熟す。しかし、彼にとって計算外であったのはリゾラという存在がこの世にいたこと。無数のテッドを屠り続ける彼女をどうにか始末するか、(けむ)に撒けないかとハゥフルの小国で一計を講じるも、そこにいたテッドが563番目のフリをした別のテッド・ミラーであることを見抜かれてしまい、とうとう『星眼』の聖女のオークション会場での暴虐に紛れて、ボルガネムにまで忍び込まれてしまう。


 それでも計画通りに聖女の肉体を手にしたテッドは『落星』で聖都を焼け野原にしてしまおうと画策し、それを止めようとして手一杯になっていたアレウスたちを仕留めようとしたが、あまりにも敵対している相手が多すぎた。リゾラに油断を突かれ、アイシャを狙うが自らが手折ってきた奴隷たちが亡霊として彼女を守り続けたためにあえなく失敗。一瞬の隙を突いて接近したリゾラの死の魔法によってロジックを溶かされ、563番目のテッド・ミラーとしての全てを溶かし尽くした(事実上の消滅)。ただし、他のテッド・ミラーはまだ生きている。


 563番目のテッド・ミラーに限らず、全てのテッドは死亡時に周囲一帯に魔力を放出し、自身の感性に合ったロジックに自身のロジックを貼り付ける。そのため一人の死が複数のテッド・ミラーを生み出すことが多々ある。だが、聖女にはヘイロンの寄生をアレンジした乗っ取りを行っている。手元にヘイロンを常に置いていたのは生い立ちが似ているからではなく、『寄生』という特性を研究するため。また、使い勝手のいい手足として利用していた。即ち、クローン研究を憎んでいるわけでも王国への仕返しを企んでいるわけでもない、ただ(おの)が欲を満たすためだけの男でしかない。初代の宮廷魔導士テッド・ミラーとは完全に別人とすら言い切れる。


 触れただけでロジックを開くだけでなく書き換えることができる。その干渉能力はイプロシアを抜いて最速。そんな男がイェネオスに触れていることを知っているのは本人を除けばアレグリア、テュシアのみである。

 尚、イェネオスへの言動のほとんどはアレグリアの星詠みを乱し、花園への侵入を可能としたかったため。その発言だけでエルフの巫女ですら予知した彼女に起こる最低の未来も想定に置くことで聖女どころかあらゆる星詠みの裏を掻いた。これは563番目のテッド・ミラーもまた星辰の能力を有していたからに他ならない。


 また、563番目は一度も聖都ボルガネムを離れたことはない。『鬼哭』と接触し、ハゥフルの小国でリゾラに姿を見せた者は563番目が自身とヘイロンのロジックを調べ、クローンの独自研究を行った際の成果物。自身のロジックを写し取って貼り付けた存在でしかない。この実験は確実に聖女のロジックを乗っ取るための礎となった。このことをリゾラはハゥフルの小国で偽者を始末している時点で気付いており、だからこそ復讐をそこで終わらせることはなかった。



【ヘイロン・カスピアーナ】

 本名は『ヘイロン・パラサイト』。ミラー型のテッドから改良個体。子供の頃からロジックを貼り付けることでクローンを制御することが可能と知った王国が新たに生んでしまった黒歴史。テッドと異なるのはヘイロンはあくまで寄生しかできず、乗っ取り切れない。寄生対象の行動を促すことはできるが、自身の意思で寄生対象を動かせない。


 しかし意思を促すということはほぼ洗脳状態であり、忠誠を誓っている人物に刃を振るわせるなどは容易い。人から人へと寄生し続け、帝国と王国が戦争の火ぶたを切ったキッカケともある。

 物心が付く前の赤子にロジックを貼り付けることでクローンから意思を奪うという方法が確立されていたのだが、ヘイロンだけは胎内記憶を有していたためにこれから外れ、ロジックが穢れた。この時点でパラサイト型のヘイロンは幾つか生まれていたのだが、このたった一人のヘイロンによって計画は中止され、全てのヘイロンが王国より追放された。その中でも穢れたヘイロンと異なり強い志を持っていた者が揺らぎとして何人か存在し、その一人がシンギングリンのヘイロン・カスピアーナである。


 テッドに身を寄せていたのは同じ犠牲者であったのと、テッドが見せる世界があまりにも崩壊しており心地良かったため。彼のためなら寄生するのが娼婦だろうが構わなかった。


 寄生先は自身の魔力に僅かでも触れていればほぼ距離は関係ない。目に見える範囲という制限のあるテッドより自由が利く。しかし、宿主から次の寄生先に移る際には魔力の流れが生じ、そこを掴まれると寄生先には移れずに不可視の本体が可視化されて現れる。これが可能なのはヘイロンの特性を理解していたリゾラのみ。それも『蜜眼』による魔力を吸い寄せることでヘイロン自身が逃げられないようにしなければならない。テッドの乗っ取りも『蜜眼』で妨げられるが、事前にヘイロンから聞かされていた彼は、自分自身の魔力のほとんどを彼女へと向かわせることで聖女のロジックを乗っ取りを可能とした。


 ヘイロンは『不死人』と同じく『妖精の一刺し』が有効である。存在が不安定であるがゆえに得ている能力を固定化されることで、不可視の肉体も、不可視であったロジックも曝け出さなければならなくなる(リゾラ曰く「みんな当たり前にやっていること」)。


 テッドの計画が破綻し、聖女たちによって捕らえられる。処刑の日、この首を切ることができなかったリゾラを煽りに煽るが実は処刑人として斧を振るう人物として彼女が忍び込んでいたと知って(これは聖女が最初から仕組んでいる)、激しく喚きながらその最期を迎えた。



【オーネスト】

 『勇者』のパーティに所属していた年齢不詳の女性。『阿修羅』の二つ名で怖れられるが、冒険者としての職業は僧侶。ロジックへの干渉能力を保有しておらず神官になれない。


 奴隷の男を隠れ家の家主であるかのように見せかけ、自身は奴隷と偽ることで姿をくらまして世界情勢などに関わることを避けて隠居生活をボルガネムにて送っていた。アレグリアたちもオーネストのことは認知しており、何度か立ち退きを命じているため外郭まで追いやられている。オークション会場の惨劇、及びイェネオス救出のためにアレウスたちが動いたことでアレグリアが信徒に命じて武力行使に出るが、奴隷の男を家主と思い込んでいた信徒たちは逆に激情したオーネストの武力行使によって撃滅されている。


 『奏者』曰く「酒乱暴力破戒女僧侶」。


 手先が器用でカラクリ好き。細々としたアクセサリーなどを作ることも得意としている。普段は給仕服を身に纏っているが、ボルガネムの現状とアレグリアの武力行使をさすがに放っておくことができなくなり、裾を破いて動きやすくなった上で神力によってなにもかもを屠る身体能力を有する。隠れ家をカラクリ塗れにしているのも彼女自身だが、それらには防衛機能のような人に危害を与えるカラクリは一つもない。これは自身の趣味や嗜好を人を傷付ける物にすることが耐えられないため。


 片目の視力を失っているが、これは『勇者』と共に冒険していた際に負った傷である。残りの手足の指の欠損は冒険者時代に致し方のない犠牲を自らの手で出さなければならなかったことへの贖罪と、己が肉体の一部を捧げることで右手に神力を宿すため。指の欠損があってもやはり手先は器用なままである。


 見える範囲、関わった範囲においてあらゆる命を繋ぎ止めようとする僧侶が必ず持ち合わせている奉仕の精神の持ち主。それがゆえに守らなければならない命が多すぎるため、その命を守る行動を取らざるを得ない状態に陥るとほぼ動けず、絶対の守備を維持し続けることが強要される(オーネストが見える範囲の命を取り零したくないため)。


 『奏者』には問答無用で超遠距離の魔法砲撃を受けるほどにはお互いに仲違いをしている。オーネストは理不尽に嫌われていると思っているが実際には『奏者』に死の魔法を唱えたことがあるためで、むしろ『奏者』の怒りは至極真っ当なものである。


・神力

 オーネスト曰く「手癖が悪い」。右手に宿る神がごとき力。彼女の感知、及び視界に入る範囲で起こるあらゆる遠距離からの攻撃は全て彼女の右手に収まる。それは自分自身を狙っているものだけでなく、他者の命を脅かさんとしている全ての遠距離攻撃である。また、このときに右手が傷を負うことはない。



神美(しんび)の体現者】

 神官と僧侶が最高難度の技能。杖や棍などを持たず、自らの肉体のみで魔物や悪しき者たちに立ち向かえる力。いわゆる打撃格闘術であり、持ち物に左右されたり補佐されることのない安定した詠唱と魔法の確立。

 神への祈りと奉仕の心、そして肉体を清め切ったその体はあらゆる邪悪を捻じ伏せる絶対の力であり、自身に向けられるあらゆる邪気や邪悪、攻撃から身を守る。触れただけで悪霊は祓われ、拳だけで『悪魔』さえも消し飛ぶ。そしてその肉体は単純な剣戟や打撃だけでは決して傷付くことはない。


 神に与えられた武器が最強なのではなく、神に捧げたその体こそが究極の武器であり最強である。アイリーンやジェーンが拳で戦えていたのもこの【神美の体現者】の技能を習得間近であったため。


 後衛での立ち回りを基礎としている以上、ほとんどの『上級』ランクの神官と僧侶は習得こそしているが技能レベルは最低限ということが多い。よって、この技能を完全習得しているのはオーネストと他数名とされている。



【死の魔法】

 聖女のみが持つ魔法。即死の魔法はこの世に存在しないが、死を与える魔法は聖女のみが持つ。これは聖女が神の使徒であるがゆえであり、聖女以外が死の魔法を習得することは絶対に不可能である。

 現状、世界的に認知されているのはアレグリアとエルフの巫女の二つ。それも噂のように風化しつつあったのだが『星眼』が用いたことで、その両者ともに死の魔法は未だこの世にあるのだと認識することとなった。

 アレグリアとエルフの巫女の死の魔法が知られているのは、その魔法によって侵略を断念した過去をどの国も持っているため。


 死の魔法はロジックへの直接干渉であるため、どんな魔法の抵抗も寄せ付けず、ロジックの抵抗力も意味を成さずに貫通する。リゾラの魔物による防御壁も通用しない。



【“死刑”→“人に非ず(テリオン)” 使用者 アンソニー・スプラウト『星眼』】

・詠唱後、詠唱者を中心にして範囲的に6、6、6の刻みで鐘の音が鳴る。この6、6、6の刻みを理解していない者にはこれといった効果は与えられないが刻みに気付いた者は死に至る。詠唱者に近ければ近いほど鐘の音が聞こえる速度が加速する性質を持つ。


・6、6、6と刻み、認識した者のロジックを問答無用で獣の悪魔の数字を持つ獣という『種族』に書き換える。物理的、魔法的に死ぬのではなく、ロジックによって書き換わった悪魔の獣が存在することを世界が認めないがゆえに神がその命を摘み取る。聖職者の頂点に立つ聖女でありながら獣の数字を他者に押し付け、神に裁かせるという矛盾を抱いている。


・刻みの法則を知らない限り無害。刻みを知った途端に危害へと変わる。そのためアンソニーは無知な者には影響がないことをいいことに気軽に使う。それが大きな被害を起こすことになっても無知で無垢で無辜なる人々には影響がないと思っているため。


・現状でアレウスが最も恐れる魔法。死の魔法が、ではなくその性質が、である。魔物の思考、行動の理由を探りながら情報を収集して有利に立ち回ることを徹底しているアレウスからしてみれば、情報を得ることが不利な状況に陥るような魔法は脅威でしかなく、これに限らず他にも情報を知ることで不利益を被る魔法や技能が存在しないか気にしている。



【“|否定されし命〈サナトス〉” 使用者 アレグリア『養眼』】

・詠唱後、対象のロジックに『否定』を付与する。生物、生命体としての存在が否定され、徐々に対象者は世界に存在を認識されなくなり、精神が希薄となり肉体が消失していく。


・この過程は詠唱者に近付けば近付くほどに早まり、離れれば離れるほどに薄らいでいく。詠唱者の範囲から逃れ切れば付与された『否定』は消失するが、範囲から逃れられなければ生きていることを否定され続けていずれ消え果てる。ただし、アレグリアによる干渉範囲が広すぎるがゆえに逃れ切った頃には聖都ははるか遠くである。


・聖都ボルガネムがただの一度もどこの国にも攻め滅ぼされなかった理由でもある。テッド・ミラーはこれを逆手に取り、自身の消失と同時に聖女に自分自身のロジックを重ねることで『否定』を消去するだけでなく、聖女の肉体すら奪い取ってみせた。ただし、乗っ取っただけのテッド・ミラーは聖女のロジックを持たないため、詠唱しても発動不可。



【“逃れられぬ死(フェイタル)” 使用者 エルフの巫女『天眼』】

・詠唱後、対象のロジックに『死の運命』を付与する。付与された者は詠唱者から離れれば離れるほどに死が近付く。それは詠唱者の手に寄るものに限らず、ありとあらゆる事象が対象となった者を死に至らしめようと起こる。


・詠唱者に近付けば死から遠ざかることになるが、その場合は詠唱者によって手を下されることになるため、やはり死からは逃れられない。『天の眼』を持つエルフの巫女が保有する死の魔法であるが、森の深奥にいながらもありとあらゆる地点を観測できる彼女が決して習得してはならない魔法を習得していることもあって、相当に認められている人物以外がエルフの巫女と接触することは許されていない。


・また、この死の魔法があるがゆえにエルフの森を侵略せし者は等しく死の魔法を受け、敵地の中心地に向かって死ぬか、それとも逃げ出して死ぬかの二択を迫られる。エルフの巫女にとっては『天眼』で見えている視界で行う範囲魔法で、個人を狙うにはかなりの集中力を必要とする。アレグリアの死の魔法と異なり、一定の効果範囲を持たないため付与された状態異常を解消するのがまさに本人に会うこと以外にない。



【“甘すぎる死毒(ハロス・ハニー)”】

・詠唱後、範囲内の全ての人物のロジックに『死の蜜』を付与する。詠唱者が決めた時間内(十秒からカウントダウン)に『死の蜜』をロジックから排除できない場合、ロジックが蜜のように溶けて死亡する。詠唱者が決めた範囲外に逃れても付与された『死の蜜』は排除不可。


・他の死の魔法に比べて範囲が極めて狭い。詠唱後にリゾラから一気に離れてしまえば条件を満たさずとも解除できてしまう。また詠唱者が制限時間を設けることが逆に相手に猶予を与えることとなってしまう。この時間は必ず設けなければならず、また周囲一帯全てに及ぶ魔法であるがゆえに味方すら巻き込む危険性があるため、アンソニーのように気軽には使えない。


・現時点でテッドのみに付与された『死の蜜』が発動した理由と、周囲の人物たちに付与された『死の蜜』がどのような条件で排除されたかは不明である(リゾラのみが知っている)。


・アニマートがこの死の魔法を使わなかった理由は局所的ではあれ、敵味方関係なく死を振り撒いてしまうのが非常に扱いにくいと判断していたから。神官長である彼女が死を掌握することを良くは思わなかった。

 排除条件についても教えてしまえば対処しやすく、しかしながら教えなければ味方からの信用を得られないという複雑さがある。なにより『魔眼収集家』に片目を奪われてから『蜜眼』のコントロールが難しくなってしまい、『魔眼収集家』から片目を取り戻した際もすぐに眼の力を安定化させることができなかったため。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ