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0-1 お約束にケチをつけてみた

「おお、勇者よ、死んでしまうとは情けない」


 と、国王のいつもながらに腹の立つセリフだ。


 これはRPG、人の手によって作られた箱庭で、主人公の勇者となり、魔王を倒す物語。


 レベル制である以上、推奨レベルを超えたダンジョンでは、どうしても勝てない(ボス)が出てくる。


 が、推奨レベルを下回るダンジョンでは、レベル上げに果てしない時間がかかるのだから、仕方のないこと。


 とまぁ、色々と冷静になるために自分に言い聞かせたものの、やはりこの国王のセリフには腹を立ててしまう。


 自分は城で安穏と暮らし、勇者とその仲間達に端金ともいえる準備金を渡した後は、ろくなサポートもせず。


 死んだら勇者のみを生き返らせて、イヤミともとれるこのセリフを口にする。(ちなみに、仲間は自前でアイテムを使い、蘇らせることになる)


 ふざけるな、と言いたい。自分の国、世界の危機だろう!王族として、蘇生要員として冒険について来るとか無いのか!


 てゆーか、生き返る度に最後に立ち寄った城に逆戻りとか、面倒この上ない!せめて、ボス戦手前くらいまで送り届けてくれよ!!


 誰だよ、転移システム要らないとか言ったのは!RPGといえば、ルー●は必須だろうよ!!それか、飛行艇!!


 こうして文句ばかり言う俺がそれでもこのRPGを続けているのには理由がある。


 自由なキャラメイク、豊富な種類のモンスターのテイム機能、無制限の収納(テイムしたモンスターも収納可)、さらに、仲間を様々な種族から選べるのだ。


 今流行りのVRMMOではないが、単なるRPGとしてはやり込み要素があふれかえっている。


 しかも!ゲームソフトを買ってしまえば、課金は一切無く、先ほどのやり込み要素をゲーム内で稼いだ金だけで楽しめるのだ。


 この素晴らしさわかるだろうか?


 課金しなくても十分遊べる、ではない。課金が必要ないのだ。つまり、ゲームをやり込めばやり込むほど出来ることが増えるし、良くありがちな、課金した者勝ちということもない。


 あと、国王はこき下ろしたが、他のキャラクターはなかなか面白い設定が盛られていて、サブストーリーを追い始めたら、いつまでもゲームがクリアできないなんていう話も聞く。


 つまり、蘇生の際の国王のイヤミが無く、転移システムがあれば、完璧なRPGと言えるのに・・・・・・。


 国王のセリフなんて、気にしなければ良いのにと言われるかもしれないが、俺には無理だ。ずっと、親にも先生にも努力を認めて貰えなかった俺には・・・・・・。

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