その33 第1波
悲報、第2波が現れた。
おーまいがー。
砂壁はそんな何発も敵の攻撃を耐えれるようには作られてないんだ。
うーん、防衛設備の増築をしなければ歩く爆発物相手に白兵戦を繰り広げる事になるぞ。
よし、作戦変更。砂壁は文字通り最後の砦として扱って、俺が敵を全部薙ぎ倒す方針で行こう。
魔力はかなり消費してもう数百しか残ってないから、魔法はあまり使わないで基本物理で殴る事になるな。まあ、やりようはいくらでもある。砂壁はほぼネタのようなものだったし。
じゃあ、匠さんが前世と同じ性質を持ってるという前提で対策を幾つか考えていこうか。
まず、爆発の対策はしない。相手の爆発の強さもわからない、検証する時間もない、そんな状態で爆発を食らう前提で戦いたくはない。全部避ける。
次、匠さんたちを殺すための作戦。こっちはある程度考えてある。まあ楽しみにしてなさいよ。
じゃあ、拠点に近づけれる前に迎え撃ったほうがいいだろうな。こちらから出向くとしよう。
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匠さんたちのところまで来た。だいたい匠さんの最前線から100メートルくらいだ。それにしても、ここから見るとすごい数だな〜。この数を1人で相手するのか。
まあ、匠さんたちには、俺の新技の数々の実験台になっていただこう。
今回の戦いのポイントは、魔力をできる限り節約しながら、漏れのないように敵を殲滅する、だ。じゃあ、始めようか。
まずは、肉体変質、爪を発動させる。肉体変質のレベルをカンストまであげたいから、今回は、この爪をメインに戦っていく。
まずは新技その1。
魔力爪。文字通り、魔力でできた爪だ。本来ならば魔力で爪を形作るのは多大な魔力を消費するのだが、肉体変質の爪をベースとして、魔力を纏わせるようにして形成することで大幅に消費を削減している。
さらに、これにはちょっとした利点があって、一度魔力で作った爪は、俺が解除しようとするまでは魔力消費0で実体化させ続けることができる。
ああちなみに、今回選んだ属性は風だ。リーチが他の属性より長くて、スピードにも補正がかかる。匠さん相手に戦うのにあまり近づきたくはないからな。
それじゃあ、Let's go!!
ひたすら匠さんたちの軍団の表面の数匹を刈り取って離脱を繰り返す。あまりペースは速くないが、軍団に入り込んで行くより100倍は安全だ。
それに幸い、匠さんたの動き自体はそれほど速くはない。
そしておおよそ5分後...約100匹の匠さんの駆除が完了した。




