事件後 の 修行後 の 事件後 の 事件
前半は閑話です。
ただの無駄話なので、前半は飛ばしても問題ないです。
「うぅ…これ以上は無理だよぉ〜。
たっちゃん、なんて容赦がないのよ〜。」
「紗咲〜 ただいま。メニュー増やすぞ〜。」
「…………………。」
「紗咲?」
「女の子には………」
「……さ、紗咲さん?」
「もっと優しくしてよ〜!!!」
「ぶがあ゛ぁっっっ」
「まったく、たっちゃんは女の子をもっと大事に………
たっちゃん?おーい……やっちゃった…………。」
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とある田舎には、道場があった。
人通りの少なすぎる町外れの道場。
その道場にはつい最近、若い男女が泊まりだした。
ある日の事、毎朝ジョギングしているはずの場所に、
男女の姿が無かった。
心配性の隣の家のおばちゃんは、
道場を訪問してしまったのだった………
「たつきくーん さえちゃーんいるー?」
「………」
「あら?鍵が開いているわね。おじゃまするわよー。」
おばちゃんは中に入ったが、道場には窓が少ないためか、
とても暗く、ほとんど中が見えなかった。
おばちゃんは道場に度々入っているので、
電気スイッチの場所ぐらいはわかる。
おばちゃんは、スイッチをONにした。
「きゃあああああああああ!!!」
白い光に照らされた道場の床には、少しだけ乾いた大量の血が、
べったりとこびりついていた。
「おばちゃん?」
二つある部屋の内の一つである奥の部屋から、
紗咲の控えめな声が聞こえてきた。
「紗咲ちゃん!一体何が…あった…の……
…………なにこれ?」
そこには、鼻血を大量に出して気絶した龍樹がいた。
「たっちゃんから武術を習っていたんですけど、
あまりにも辛くて、またメニューを増やされて、
イラッとして……やっちゃいました。」
おばちゃんは、2人の顔色を見て安心したのか、
2人のやりとりに呆れたのか、「はぁ」と
ため息をひとつして帰って行った。
~~~~~~~~~~~~3日後~~~~~~~~~~
「紗咲、結構強くなったんじゃないか?」
「そ、そう⁉︎やった!じゃあ実戦は…」
「だめ。」
「なんで!つよくなったでしょ!」
「まだ全然実戦レベルまでたっしてないしー。」
「はぁ、もっと強くならなきゃ。」
そのとき、
「ドガアアァァァン!!」
という音とともに、道場の壁に大きな穴が開いた。
「まさか……!」
「そのまさかよッ!」
粉塵の中から、シレネが飛び出してきた。
「キイィン!」
「へぇ、この刀で切れない金属は初めてだよ。」
「魔界産の金属を使っているからよ!」
言葉が途切れると同時に、シレネが龍樹の背後に回った。
「貴方の力、頂くわよっ!」
シレネが斬撃を繰り出した。
(当たるっ!)
シレネはそう確信した。
しかし、その確信は、焦りに変わった。
1秒もせずに龍樹のいる場所に斬撃が到達した。
避けようのない斬撃だった。
それなのに、龍樹はその斬撃を、
くぐるように、簡単そうにかわした。
「修行したのは、紗咲だけじゃないんだよ!」
龍樹は、かわした斬撃が頭上を通り過ぎると同時に、
シレネの刀の柄を弾き飛ばした。
刀が天井に刺さり、シレネは首筋に刀をあてられていた。
龍樹も紗咲も、勝利を確信した。
しかし、2人はシレネと同じ過ちを犯していた。
「私は魔の人間よ。攻撃手段が剣技だけだと思ったかしら?!」
「ドガアアァァァン!!」
シレネがそう言うと同時に、龍樹は吹き飛ばされていた。
相変わらずの不定期投稿とさせていただきます。
休日は投稿多めにします。
あ、やばい。ヒマ人の非リアがばれちまう。