異変
1.異変
「幻想郷。
私がその地を知ったのは偶然だった。偶然見つけた謎の空間に入るとそこは全く別の世界が広がっていた。しかし、何かの力で居られる時間はとても短い。なんとかしてこの幻想郷という地の秘密を暴きたい。そこで世界の聖地の石を加工したパワーストーンを作った。
このパワーストーンをオカルトボールと称し「それを七つ集めると何かが起こる」という噂を流し幻想郷の人間や妖怪に集めさせることで、常識と非常識の結界を破綻させる。
そうすればその力もなくなりいつでも行き来が可能になる、そう考えていた。しかしそう簡単にはいくはずが無かった。
しばらくして多くの人間や妖怪が私のところにやってきては戦った。そしてその力に圧倒されてしまう。でもマミゾウという狸の妖怪には勝つことが出来たのだ。その妖怪から幻想郷と外の世界を自由に行き来できるパワーストーンを手に入れた。意気揚々と私は幻想郷に入ったがそこで多くの妖怪に追い回され神子と言う人によって外の世界に戻ることになったが、博麗霊夢が幻想郷に連れ戻すというから、そのパワーストーンの力の全てを解放し戦った。結果負けてしまい拘束されてしまったが霧雨魔理沙とマミゾウのおかげで外の世界に帰ることが出来た。これは私が引き起こした異変の全てである」
その文章を読み終えた二人は驚きを隠せなかった。
蓮子は呟く。
「叔母さん、こんな事をしてたんだ…。何で夜に帰ってこないのかが分かったよ」
「でも、どうしてそこまでしてその幻想郷に行きたかったんだろうね」
「叔母さんにとって幻想郷は楽園だったんじゃないかな」
「えっ、何で?」
「その疑問は次で分かるんじゃないかな」
2.その後
「私は寝ている間だけだが、幻想郷に入ることが出来るようになった。多くの場所に出向きそこで多くの物を見た。そして私はこう思った。ここは私にとっては楽園なんだと。
そして私は頻繁に幻想郷に行った。そんな事を繰り返していたら私は学校の七不思議の人になっていた。「眠ってばかりなのに成績優秀な生徒」だと
私は別に気にしなかった。幻想郷にいる時間が私の時間なのだから」
メリーは気づいたようだ。
「菫子さんは幻想郷では友達もいるし秘密も調べ放題。成程、それは楽園と呼んでもおかしくはないわね」
「つまり今の私たちと同じように形は違えど、探究心は変わりないってことだよね」
二人は小さく笑った。
「成程、そうだったんですね。分かりました」
「満足したか」
「はい。満足です」
菫子の話とそして瑛士の話も入れながら異変の全てを話した。早苗は話している最中はずっと集中して聞いていた。
「でも、結局瑛士君って華扇さんの立場だったんでしょ。何で最後は魔理沙側に行ったの」
「本当は許せなかったけどね。でもよく考えてみると俺も同じ立場の人間だからむしろ何も知らないで帰ってほしかったっていうのが本音。ここは危ないからね。まさかあんな感じで戻ってくるなんて考えてはいなかったけどね」
「私もまさか来れるとは思わなかったよ、だから今は楽しい」
菫子は心の底から嬉しいんだろう。だが…
「お前はこれからどうするのか考えてるか」
「えっ…?」
「夢幻病の事だよ。だから気になるんだ、菫子は外の世界で変わらず暮らすのかここで新たな人生を迎えるかどっちかを」