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旅人が見たもの  作者: あひる
廃墟
33/36

守護者

 随分昔に滅ぼされたらしい集落に着いた。

 崩れた石材は、苔むしている。

 集落の入口と思しき所には、見上げるほどの土くれ。

 普通に考えれば不自然だが、ここに限っては自然である。

 曰く、街を護るために魔法使いがゴーレムとなったらしい。

 しかしそんな街も、結局は内戦で滅びてしまったと言うのだから、何とも愚かだ。

 ゴーレムは街を護るため、誰ひとり出そうとも入れようともしなかった。

 他の街や国からの援軍すら、立ち入らせなかった。

 街が滅びても、大分長くそうしていたのだとか。

 ゴーレムが護った街は廃墟になり、ゴーレムは土に還り、後には瓦礫しか残っていない。

 こんな皮肉な結末を誰かが知っていたら、未来は変わっていたのだろうか。

 遠き過去に思いを馳せながら、旅人はそっと街に入って行った。

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