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旅人が見たもの  作者: あひる
夢の船
23/36

夜空の旅

 今宵だけ、夜空を渡る船は君の物。

 そう聞こえた。

 だから、旅人は舵を握る。

 旅人の意思に応えるように、船から振り撒かれていた光の粉が、純白の翼を形作る。

 来た時と同じく、船はふうわりと浮き上がった。

 闇で満たされた深い空を、船は行く。

 操舵室は一段高い所に作られていたため、舵を取りながら地上を見下ろせた。

 海も陸も真っ暗で、境目がない。

 辛うじて弱々しい光が見える所が、恐らく人里だろう。

 賑やかできらびやかな街も、空から見れば何とも頼りない光だ。

 空から見た世界は一つで、揺らめく炎の明かりは今にも消えそうで、人間は何てちっぽけな存在なのだろう。

 そんな事を思いながら、旅人は船旅を楽しむ。

 その胸にあるのは、自然への畏怖ではなく畏敬の念だった。

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