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旅人が見たもの  作者: あひる
草原
14/36

少女の夢

 余程ひどいなじられ方をされたのだろう。

 少年の涙は止まらなかった。

 捨て置くのも気が引けるから、旅人は傍にいた。

 時々声をかけてやることしかできない。

 草原の向こうから、少女が誰かの名を呼びながら駆けてくる。

 少年が小さく反応したから、それが少年の名前なのだろう。

 少女は少年を見付けると、開口一番にこう言った。

 キミが見てるのは、わたしの夢なの。

 少年が涙に濡れた顔を拭く。

 そこには、幼くして守るべき者を得た、騎士に似た強い決意があった。

 去って行く少年少女に、旅人はひとつだけ約束させる。

 流れ星へと託してはいけない。

 星は決して夢を叶えてはくれないし、情熱を傾けて見ている夢を、そんなに簡単に他人に委ねるべきではない、と。

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