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予言の時《ブラック会社員が地球を救う》  作者: 盾乃あに


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リリ・アンデル



レイナ『ズルいぞ!私達もレベル上げしたい!』


ミオ『そう!私も戦う!』


カオル『じゃあ明日はミレイと5人でゴブリン狩りね』


スズト『俺も入ってないか?俺は会社があるぞ?』


カオル『それなら今日付けで辞めました、うちのグループに入ってもらいます。その他は明日説明しますね』


 は?カオルは何を言ってるんだ?


スズト『えーと、桐生院グループに入社ってこと?』

 桐生院グループと言えば知らない奴はいないデカい会社だ。


カオル『そうです。もう進めてしまったので話が遅れてしまいすいません』


 んー、勝手に事を進めるのは怒った方がいいと思うが……多分、あの桐生院の父親がやった事だよな。

 カオルに当たるのは違うな。


スズト『分かったよ、まぁ、会社って気分でも無いしな』

 それに桐生院グループと言えば大出世だからな。……まぁ、期待しすぎはよくないか。


カオル『良かったです!ではまた明日』


レイナ『良かったね、スズト!また明日』


ミオ『大会社ですもん、良かったです。ではまた明日』


 はぁ。ため息が出るが、勝手に決まって行く俺の人生に少しうんざりだな。

 でも、大会社だから、俺みたいな平凡な男が入れる会社じゃないし、ラッキーだと思わないとやってられない。



 次の日、朝起きてテレビをつけると被害が浮き彫りになっているのと同時に海が約50%になり、日本は大陸に飲まれてしまったようだ。

 そして日本海が陸地になったようだな。

 地図が大きく変わったらしく、ムー大陸の様な大陸ができた様だ。


 まぁ、実感が湧かないな。


 死亡者が多く、それを食い止めるために自衛隊がゴブリン討伐をしているそうだが、なんせ数が多い。


 ニュースを観ていると急に外が騒がしくなってきたので出ると、ゴブリンと戦っているのはエルフ?

 瞬歩を使いゴブリンを斬り倒していき、最後のホブゴブリンも倒す。

「大丈夫か?」

「す、すまない」

 耳が尖っているし、服装もあまりよくないな。

「気にするな、ヒール」

「か、回復魔法?」

 珍しそうに見ている。

「痛むところはあるか?」

「ない、ありがとう」

「まぁ、ここは目立つから俺の部屋に行こう」

 と銀髪を一つに括った褐色の肌のダークエルフ?を保護する。


 俺の部屋に入ると、物珍しいのかキョロキョロしているが席に案内するとそこに座る。


 コーヒーを出してやる、俺の好みは少し甘めが好きだからそうして出す。


「あ、甘い!これはなんだ?」

「コーヒーというものだ、それよりダークエルフなのか?」

「はぁ、そう言う奴もいるが私達は黒耳族だ。その名で読んでほしく無いな」

 整った顔が少し険しくなる。


「悪かった、別にこちらの本で読んだだけで黒耳族か、なら白耳族もいるのか?」

「ああ、仲は良く無いがどちらもエルフだからな」

「あぁ、そう言うことか」

 白人と黒人の差って感じか。


 フーフーと冷ましてコーヒーを口に運ぶ黒耳族に話しかける。


「あと聞きたいことがあるがいいか?」

「なんだ?」

「惑星が合わさった様なんだがそちらでも分かっているのか?」

「あ、あぁ。だからこんなことになっているのか」

「そちらも分かっていないと?」


 そりゃそうだな、テレビや桐生院から得た情報だし。


「たぶんな、こちらはなんと言う惑星だ?」

「地球だ、そちらは?」

「パンゲアだな、名を言ってなかったな、私は黒耳族のリリ・アンデルだ」


 リリ・アンデルは姿勢を正してこちらに向かう。


「俺は人間の時雨涼都(シグレスズト)だ、スズトでいい」

「私もリリでいい、それにしてもこちらはヒューマンと呼ばないのだな?」

「人間しかいないからな」

 ヒューマンとも言うが、人間だよな。


「なっ!他の人種はいないのか?」

「そうだな、黒人や白人と言う言葉はあるが国や色が違うだけで同じ人間しかいないからな。そっちはいるのか?」

 多分いるんだろうな。


「こちらはエルフ、獣人、ヒューマン、ドワーフ、ホビットが存在する」

 やっぱり?……まるでお伽話だな。


「そうか、混在するのか?」

「そうだな、ギルドなんかは色んな種族がいるな。パーティーを組んでこの鬼の森を探索したりする」

 ギルドか、アニメやラノベでよく聞くが、鬼の森?


「ここは鬼の森なのか?」

「そうだ、鬼の森の深部だな」

「だから小鬼(ゴブリン)が多いのか」

 小鬼がそこかしこで出現するのはそのためか。


「ゴブリンキング討伐を請け負ったのでここに間違いなくゴブリンの巣がある」

 ゴブリンの巣か、だが女性を狙っているわけじゃなさそうだな。ラノベの読みすぎか。


「分かった、どこら辺かわかるか?」

「あぁ、この地図で…ここだな」

 スマホで照らし合わせるとここからそう遠く無いな。


「ありがとう、教えてくれて」

 と言って立ち上がる。

「行くのか?」

「行かないとこの混乱は治らないだろ?」


 かなり怖いが、魔法も使えるし、いけば何とかなるだろう。

「そうだな、私も行こう!」

 と立ち上がるリリ。


「仲間がいるんじゃ無いのか?」

「逸れてしまったからな、これはしょうがない」

 そうか、逸れてここまで逃げてきたのか。

 

「よし!さっさと行って倒そう!」

「あぁ!」

 と言って向かうのは総合グラウンドだ!


 俺の車に乗せると不思議な顔をしているが、

「これの方が早いんでな!」

「そうか、分かった」

 と助手席に乗せてシートベルトをしてもらうと発進する。

「え!うわっ!」

「飛ばすから舌噛まないようにな!」

 とスピードを上げる。


「ひ、ひいぃ!」

「ちゃんと掴まってろよ」

 と総合グラウンドに向かうと自衛隊がもう突入していた。


「おぉ、これだけいれば」

 自衛隊が大勢集まっている。


『グギャアアァァァ』

「ゴブリンキングの声だ!」

 とリリが叫ぶので、

「ちっ!行こう!」

「ああ!」


 車を停め、リリと二人で駆けていくと、止められる。

「ここは自衛隊が!」

「そんなこと言ってる場合じゃ無いだろ!」

「道を開けろ!」

 リリが弓を構える。


「リリ、それはやめておけ。中で戦ってるんだろ?これじゃ人死が多くなるぞ!」

 “ドゴォッ”と総合グラウンドの壁を突き破って出てきたのはゴブリンキング。


 体長は5メートルくらいか?手足が長く王冠を被って、人間を片手に持っている。


「撃てぇ!撃てぇ!」

 “パンパンッ!”と発砲音がするが効いていない様だ。


「チッ!くそっ!リリ!援護頼む!」

「分かった!三連射」

 リリの弓が三本の矢になりゴブリンキングに突き刺さる。

『グギャアアァァァ』

 矢に気を取られている隙に瞬歩で近くまできた俺はこれでもかと魔力を込めると、

「『サンダーインパクト!!』」


 “ババシュウ”と凄い放電が起こり、ゴブリンキングは消滅していく。


 ドロップにゴブリンキングのソードと、王冠、魔石がおちていたので収納する。

「な、何者だ!」

「はぁ、助かったのだからいいだろ?」

 頭がクラクラする。

 リリが肩を貸してくれ、なんとか立っている。


「所属を言え!何処の者だ!」

「はぁ、はぁ、」

 思いっきりやったからちょっとやばいな。


 勢いよく車が音を立てて停まると、そちらを見る。

「ここは桐生院が受け持つ!自衛隊は直ちに他の現場に向かう様に!」

 といきなり桐生院さんが登場した。


「誰だ!?」

 と自衛隊員が言うが、響く声で、

「桐生院グループだ!ここは受け持つ!自衛隊員は自分の持ち場に戻れ!」

 すると自衛隊の幹部が出てくる。


「貴方が桐生院グループだと言う証拠がない!」

「これでよろしいか?」

 とスマホを渡すと誰かと話しをしてるようで腰を曲げスマホを返す。

「撤収だ。直ちに街にもどるぞ!」

 と言って自衛隊員は動き始める。


“コツコツ”と歩いてこちらに来る桐生院さん。

「何故ここに?」

「悪いが君の車に発信機を取り付けておいた、凄いスピードで動いたので追いかけてきたまでだ」

 いつの間に?発信機か……テレビの中の世界だと思ってたな。


「待て、少し話をいいか?」

 と自衛隊員が前に出てくる。

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