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60. 帰り


「大体分かった。解散だ。」


俺達は部屋を出た。

副隊長はすぐに自分の部屋に向かった。

一人部屋は羨ましいぜ、この野郎。


「部屋まで一緒に行こう。」


レッドがイケメンスマイルで話しかけてくる。


「ああ。」


俺は彼の輝きにビビってその提案に応じる。


「レオは剣とか使わないんだな。」


「ああ、拳だ。」


「凄いな〜。俺は剣がないと何も出来ないぞ。」


「そんな事はないだろ。身体強化は基本魔法だと聞いたよ。」


「身体強化魔法ね〜。確かに基本魔法だけど、その幼さでここまで使いこなせるのはイカれてるな。」


「レッドの部屋にはレッドシャインの人達がいるのか?」


「ああ、そうだぞ。」


「女2人とやっぱそういう関係なのか?」


「おまっ、何言ってるんだ!」


「やっぱそうなんだな。」


「な、何を言ってるんだ!」


「否定しないんだな。」


「ちげーし、別にそんなんじゃねえし!」


「デュフ、デュフ。」


「はー!?ちげーし!別にちげーから!」


「デュフ、デュフデュフ!」


ギィ


「またな。」


「ああ。」


ふっ、勝った。


「おいレオ、お前何してたんだよ。」


ロイが聞いてきた。

起きたんだな。

他の人はまだ起きてないようだ。

いつまで寝てるんだ?


「レッドをからかってた。」


「レッドシャインのリーダーか。本当に何してんの?」


「あっ、寝てた。」


マイクが起きた。

俺はまだもう一回寝られると思うけど、マイクは絶対無理だな。


「どんまい。」


「あん?」


マイクは眉をひそめた。


「なあ、聞いてくれお前ら。レッドはパーティーの女と良い関係らしいぞ。」


「まあ、だろうな。」


「だろうね。」


コイツら、反応薄いな。

わざとでもいいから盛り上がれよ。


「なあ、それより金だよ金。帰り道でバレるんじゃないか?」


マイクは金が大好きなようだ。

俺も好き。


「食料って入ってる?」


「角を入れるために捨てたぞ。」


「僕もだ。」


どうやら、全員同じ状況らしい。


「どうやって道中過ごすんだよ。」


「僕はそんな事よりお金が欲しかったんだ。」


「他の人から貰うしかないだろ。」


まあ、そうだよな。

俺もそれしか道はないと思っていた。

マイクはお金が本当に好きなようだ。

俺も好き。

ただ、マイクは俺よりも金が好きなんだろう。

クエストの簡単なのしか受けないからな、大金に目がいくのは当たり前か。


「ってかお前ら。そんな話、聞かれたらどうするんだよ。やめだやめ。」


...お前から話したんだろ、マイクさん。


その日、俺達は寝れなかった。

特に何かを話すわけでもなく、ただ起きていた。


次は戦闘中でも夜なら寝よう。

昼夜逆転生活は嫌だ。


「お前ら、出発するぞ。」


「本当にありがとうごさいました。」


朝、俺達はお礼の言葉を聞きながら出発した。

隊の雰囲気はいいものではない。

なんか話したら喧嘩が起きそうだ。


話しかけないようにしよう。

もとから話しかけるつもり無いけど。


「魔物だー!!」


毎度お馴染みの魔物が出てきた。

いつも通り、隊長や副隊長、レッドシャインの皆は動かない。

俺も動く気はない。

1匹の魔物に100人以上で戦闘するんだ。

可哀想じゃないだろうか。


マイクは少し動いて、すぐに立ち止まる。

俺はコイツが一番のワルだと思う。


「倒したぞー!!」


「「おー!!」」


盛り上がりがいいな。

嵐の外にいた人達だけ。

元気なのはいい事だけどね。


「ほらな?こういう事だよ。俺達はこれをしたんだ。

嵐の外でな!」


「は?関係ないだろ。クエストの内容も分からないのか?」


「あ?なんだと。」


「なんだよ?やるのか?勝てるとは思えないけどな。

なんせ、嵐の中、入れなかったもんな!」


「なんだとー!!」


ヤバいヤバいヤバいヤバい

ここまで言われたらブチギレるぞ。


「やめなさい!ね?」


レッドシャインのメンバーの1人の回復女が仲裁に入った。

俺を運び出してくれた人だ。


怒っていた冒険者達は彼女の言葉を聞いて、隊に戻った。流石、レッドシャインだ。

そして俺は、喧嘩をやめる時に女の胸を一回見ていた事を見逃さなかった。


隊長は喧嘩が終わるのを確認して進み始めた。

隊の雰囲気は悪いままだ。

偉業を成し遂げたと言うのに。


「今日はここまでだ。」


夜になった。

俺は朝からあった眠気を我慢して夜まで起きていた。

眠いな。

だが、それと同時にお腹がすいた。


道中で昼ご飯の時間とかはない。

食べたければ歩きながら食べると言う感じだ。

俺は眠くて、貰う元気すらなかったが、今は違う。


ロイとマイクはすぐに寝てしまった。

あいつらは眠気が勝ったらしい。


「なあレッド、食べ物を分けてはくれないか?」


俺は勇気を出して、レッドシャインの夕食の場所に顔を出した。

レッドシャインの皆が俺を見てくる。

怖い!見ないで!


「ああ、いいけど...その袋に何が入ってるんだ?」


「これは、あれだよ。あの〜、仲間の死体だ。」


「!?そうか、すまなかった。ほら、スープだ。」


「ありがとう。」


なんか...ごめんね?

どんよりとした空気にしてしまった。

もっと気の利いた言い訳が出来ればよかったな。


スープには、肉や野菜などの具材が入っており、遠征とは思えない美味しさだった。


「あなたって、前に運んだ人ですよね?」


「ああ、あの時は助かった。」


「コイツが無属性記者のレオだ。」


「「!?」」


全員の目が見開いた。

もっとカッコいいあだ名がよかった。


「そうでしたか。単独で超級撃破、凄いです。」


「うん!驚きだよ〜。」


「有名人だな。」


コイツら、順番に話せるように練習でもしたのだろうか。

一切、被ることがなかったぞ。

阿吽の呼吸と言うやつか。


「超級でも弱い方だよ。」


褒められて嬉しいな。

そして、謙遜とやらもやってみた。

これも気分はいいな。


「あいつら、怒り過ぎだよな。」


レッドがコソコソ話す。


報酬金の話だろう。

あいつらとは、どっちの事を言っているのだろうか。


「あれは都市級クエストじゃない。絶対に国級クエストだ。だから報酬金は全員にちゃんと貰えるはずだ。

なのに、なるべく少ない人数で分けようとして、厳しすぎるんだよ。大体、嵐の中に入れる強さがあるなら

難しいクエストを達成する力があるはずだ。ケチだぜ、あれは。」


どうやら、嵐の中に入った人だけで報酬金を分けようとしている人に怒っているらしい。

優しい奴だな。

だからリーダーになれるのか。


そして国級。

ボスは都市級ぐらいの強さだと思うし、まあ全体で見たらそうなるか。

本当に偉業だな。


「じゃあ、スープありがとう。」


「おう。いつでもあげるぞ。」


「またね〜。」


「また。」


「またな。」


きた!

レッドシャインお家芸、被らないで話すやつ。

本当に見事に順番に話すな〜。

そして、温かい所だ。

人気になるのも頷ける。


俺はロイとマイクが寝ている所にやって来た。


正直俺は報酬金は嵐の中に入った人だけに分けていいと思っている。

最大の理由はそのほうが俺にとって得だからだ。

そして道中の魔物討伐はクエストとなんの関係もないと思っているからだ。

俺はケチなやつだ、角があると言うのに。


眠い、寝よう。

















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