表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/60

50.  都市級クエスト


「じゃあ明日、このギルドに集合な。」


「おう。」


「分かった。」


ロイの提案に俺もマイクも賛成した。

ここで集まって、一緒にルベリア王国まで行こうって事だろう。

楽しく行けて最高だ。


俺達はそれぞれの家に帰った。


ギィ


「おかえりなさいませ、レオ様。」


「なあ、リリ!聞いてくれよ!」


「な...なんですか?」


「俺は都市級クエストを受けてくる。」


どうだ!恐れおののくがいい。

超級までは、まあ凄いよねって感じだけど、都市級まできたら流石に凄いと思っちゃうね。俺なら!


「そうなんですか!凄いですね!」


「だろ?」


もっとだ!もっとくれ!

そして、朝の出来事を忘れてくれ!


「ということは、遠征なんですか?」


「ああ、そうだ。」


大規模遠征だけどな。

冒険者が集まって力を出しきって魔物を討伐するんだ。 

目茶苦茶かっこいいじゃないか!

俺は今日、気分がいいぞ。


まあ、こうやって想像している時が一番楽しいんだろうけど...

想像は全てが理想的に進むから、それは楽しいよな。

実際は悲しい事とかあるのだろう。

誰も死んでくれるなよ。


「では...また長いこと、家を空けるんですね。」


「そうだな。」


リリは何を言ってるんだ?

大規模遠征なんだから、そうに決まっているだろう。

あっ、大規模遠征とまでは言ってなかった。


ん?まさか、悲しいのか?

今までも遠征は散々あっただろ?

今更何を言ってるんだ。


やはり、友人が少ないのがいけないのだろうか。

たしか1人って言っていたよな。

俺は少なくとも2人いる。

ガットはどう思われているのか分からない。


俺がクエストを受けたせいで酷い結果になったと思っているのかも知れない。

まあ、実際にその通りだけどな。


悲しくなって戦闘に集中できないから考えないようにしているけど。


とにかく、友人は2人いると楽しいはずだ。

俺がそうだからっていう理由は変だけどな。


「リリ。友人は少ない方が楽しいと思うが、2人ぐらいはいてもいいんじゃないか?」


「...?はい、そうかも知れませんね。そんな事より、私は寂しいです。」


どうやら本当に寂しいらしいな。

リリの奴、急にどうしたんだ。

嫌なことでも思い出したのだろうか。


「大丈夫だ。怖かったら逃げるから。」


自分で言ってて恥ずかしいな。

まあ、あの絵の方が恥ずかしいけど。

そういえば、もう絵については忘れてるな。良かった。


「なら、安心ですね。昼食をすぐ作りますね。」


「ああ、頼む。」


俺も料理とか出来たほうがいいよな。

暇な時に教わろう。

今はもうクエストも受けない。


ただ明日に備えよう。

すぐに遠征が始まるかも知れないんだ。

体は休めた方がいい。


ああ、リリのパンツが見えそうだ。

いや、見るのは止めておこう。

とにかく明日に備えるんだ。


チラ


明日に...


チラ


あっ。

例の絵を隠さなければ。

まだ隠してなかった。


リリ、俺のいない時に2階に行ってないよな。

不安だ。

よく見たら聖神フローラ様じゃないって分かってしまう。

明らかに子供を描いた絵だし。


「......」


絵が移動した形跡はない。

おそらく大丈夫だろう。


「ふんっ!」


グシャ


俺は身体強化を全開にして絵を潰した。


原型を消してやるよ、この野郎。


「はぁ、はぁ、はぁ、」


これで見られる危険性はなくなった。

俺も見れないけど。


「出来ました〜。」


「お〜。」


その日はずっとワクワクしていた。

そのせいで、少し眠るのに時間がかかった。


遂に、その日がやってきたようだ。

俺はやってやるぞ。

1人で都市級クエストを終わらせてやる。


「レオ様、お気をつけて。」


「ああ。」


まずはシドのギルドだよな。

歩いていくはずだから、ルベリア王国まで結構かかるんじゃないか?


ギィ


ギルドに着いた。

が、誰もいないな。


いや、受付と俺が質問をして、答えてくれる人はいるな。

あの冒険者、まさかギルドに住んでるんじゃないだろうな。

いい加減名前を覚えた方がいいだろうか。


朝に誰も居ないなんてことはあっただろうか。

でもまあ、予想は出来たよな。

朝からギルドに来るやつなんて、やる気に満ち溢れているやつだ。

そういう奴は他よりたくさんクエストを受けるはずだから強いし、都市級クエストに参加したいと思うはずだ。


まだ昼じゃないけど、朝からルベリア王国のギルドにいるのか?

あそこのギルドは広いから迷惑にはならないと思うけど。


「なあ、あんた。名前は何ていうんだ?」


「俺か?...俺しかいないけど。名前はゲインだ。

よろしくな。」


「ああ、これからも質問をさせてもらう。」


「ははっ。知らない事もあるからな、何でも質問するんじゃねぞ。」


「分かっている。」


しかし来ないな。

この状況で1人、超級クエストを受けていたら猛者だな。


ギィ


「やあ、レオ。速いね。」


「やあマイク。」


どうやら、昨日の約束は嘘ではないらしい。

俺はそこすら疑ってしまった。


「ロイはまだなのか?」


「ああ、ギルドには来ていないな。」


俺達が速すぎるんだよな?

昼まで全然時間はある。

集合時間を決めておけばよかった。

あの時は興奮していて冷静ではなかったからな。


ギィ


「よお。レオ、マイク。」


「やあ、ロイ。」


「ロイ!」


やっと来てくれたぞ!

よし、出発だ。


「行こう。」


「「ああ。」」


俺が仕切ってるみたいになってしまった。

そういえば、陰キャ株式会社のリーダーは誰なのだろうか。

まさか俺?俺がリーダー?


「なあ、このパーティーのリーダーって誰だ?」


「別に誰でもいいぞ。」


「そうだな。僕も興味ない。」


「大体、リーダーって言っても特別な役割があるわけじゃないんだ。必要がない。」


「そ...そうだな。」


ボコボコに言われてしまった。

リーダーはそもそも必要ないんだ。

他のパーティーリーダーは何をやっているんだろう。


やはり命令とかかな。

全体の指揮?

俺達は自由に動くもんな。


普段は単独でクエストを受けているんだ。

自由にやった方が強いと思う。

俺も一人の方が何かと楽だしな。


パーティーの方が楽しいけど。


「なあ、都市級の魔物ってなんだと思う?」


唐突にロイが質問した。


都市級の魔物...

想像がつかないな。

でも、デカい事は確実だろう。

これは今までの経験からして正しいと思う。


「俺は巨大なドラゴンじゃないかと思っている。」


うん。これだろう。

ドラゴンはカッコいいからな。


リトルドラゴンでも十分にデカかったんだ。

都市級のドラゴンなんて、デカすぎて勝てる気がしないと思う。

神様にでも見えるんじゃないだろうか。


「僕はキングブラックバットだと思っている。」


「なんだそれ?」


ロイがニヤニヤしながら質問した。


「大きなブラックバットだよ。ブラックバットでも恐ろしいんだ。でかくなったら誰も勝てないよ。」


マイクの奴、まだブラックバットが怖いのか。

でもまた、あれは俺達のせいだよな。

ロイはニヤニヤして悪いと思ってなさそうだけど。


「おいレオ。何でそんなにニヤニヤしているんだ。」


「そうだ、そうだ。反省しろー。」


マイクが指摘して、ロイが便乗する。


「え?」


何!?

俺もニヤニヤしていたと言うのか!?

くそっ!ロイの奴。


「おっ。ルベリア王国が見えてきたぞ。」 


ロイが話を変えた。


本当だ。

久しぶりだな、ルベリア王国。

みんなは元気にしているだろうか。

俺がせめて超級冒険者になってから来たかったな。

そしたら、自慢できる。


門は相変わらず並んでいた。

なんなら、いつもより並んでいるのかも知れない。



















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ