5. 生き残りの女の子
ドンドン!
「行くぞー!!」
「「「「おおー!!!!」」」」
兵士と表されるその人達は一斉に村へ襲いかかってきた。
なるほど、始めのドンが止まれの合図で次のドンが戦いの合図ってことか。
まてまて、そんな事を言ってる場合ではないぞ!俺!
やばい。どうすれば、
「逃げろー!!」
ドレイクが叫んだ。...本当に兄貴って感じだな。
俺も頑張らねば。よし!
「皆、こっちだ!」
俺達の家に行けば、俺流拳の創始者が中に...
3人ともついて来てはいるが、遅いな。
特にテナとかいうやつは。
全員背負って走っても追いつかれるよな〜。
どうしよ。
「テナ!お前はおんぶする。乗れ!」
「何、命令してんのよ!はぁ、はぁ、ありがと。」
テナが兵士の1人に髪を掴まれた。
「子供...王族に楯突いた大人達を恨んでくれ。」
「キャー!!!」
テナは胸を貫かれた。
胸や背中、口からの血が噴き出し、体がみるみる白くなった。
駄目だ!これ以上見ていては次の獲物にされる...
速く逃げないと。
「お前ら!行くぞ!」
「おう!」
そう言ってドレイクはその兵士に向かって走り出した。
やばい、焦って伝え方を間違えたか。
「逃げるんだよ!!ドレイク!!」
「うぉー!!!!!」
「すまない。」
ドレイクが死んだ。
カイが耳を塞いで目をつぶりだした。
「カイ!逃げるぞ!」
カイは走ってもらわないと、すぐに追いつかれる。
ちくしょう!
右足に蹴りを入れるか。何とか時間を...
そう思い足に魔力を集中させた時、その兵士はこちらを見た。
怖い...バレてる。
「逃げるぞ!カイ!」
「うー、うー、」
しゃがみこんでしまった。
カイが刺された。
「ちくしょう!」
足に魔力を、魔力を集中
「ふー。」
ダッ
全速力で逃げ出した。
勝てない...勝てる相手じゃない。
「おっ、速いな〜。」
周りでは村の大人達が見たこともない水魔法を使って、戦争が行われていた。
大魔法を使ったからか、雨が降り出した。
目の前に兵士が現れた。
「速かったぞ。」
何て速さだ...ドーテルより速くないか?
「ルベリアのために。」
剣を上げた。駄目だ、振り上げる速度も尋常じゃない!
速く、手に魔力を...はやく!!
ドカッ
何が起きた...速すぎて分からない。
「父ちゃん!」
「今の魔力の集中はなかなか良かったぞ。偉い。偉いんじゃー!」
「みんな死んだよ。」
「...そうか。」
さっきの兵士は動かない。死んだのか?
「髪の色、黒くなってるぞ。じゃあ、隠れてろよ...行ってくる。」
そう言い残すと、村の方へ行ってしまった。
父ちゃんってこんなに強かったのか。
俺流拳...極めるか。
隠れてついて行くしかないよな。
どうしてもあいつらへの恨みが晴れない。
あっ。ここ、初めて村の様子を見た場所じゃん。
村の大人達は強かった。兵士達と互角に戦っていた。
あの人、氷魔法使ってね?すげ〜な。
基本魔法も威力を上げたら、こんなに強いのか。
そういえば、ドレイクはもう基本魔法使えるって自慢してたな。
やべっ、泣いちゃう。
強くなれたら、確かに守れたな。自分の守りたいもの。
強くなりたい。
村の大人達も凄いが父ちゃんは、突出していた。
兵士を軽くぶっ倒していた。
「青髪の魔人の村と聞いていたが、やはりお前か。アレックス・アンダーソン!」
誰だこいつ?他の人と違って、紋様の入った布を身に着けている。隊長か?
「誰だお前?」
知り合いじゃないのかよ。
次の瞬間、アレックスが殴りに動く。
「よくも、息子を!」
アレックスの動きが少し崩れ、その隙に隊長が斬りつけた。
「うぐっ。」
「恨みだ。死ね。」
えっ?そんな...父ちゃん。嫌だ...
「うあ゛ーー!!!!」
父ちゃんが右手で隊長の胸を貫いた。
「ぐふっ。」
隊長が倒れた。
「へっ、甘いんだよ...」
ドサッ
嫌だ...死なないで。
冷たい。
「父ちゃん...」
周りを見たら、みんな倒れていて動かなかった。
どうやら兵士はもういないみたいだ。
「俺だけが...。」
ちくしょう!何死んでるんだみんな!
強く...そうだ、強くなりたい。
自分の理想の生活を守るには強さがいるんだ。
「俺1人で生きられるのか、大体ここどこだよ。」
しばらく寝るか、力が入らん。
あ?
「何見てるんだよ。ドーテル!」
怒りの矛先がドーテルに向かう。
遠くのドーテルに素早く迫り、頭をぶん殴った。
ドーテルを殺せるようになったのか?
強くなったな...
「あ...あぁ...」
「ん?」
そこには、やたらと派手な服を着た女の子が腰を抜かしていた。




