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39. 超級クエスト


舞台を見てから、いくつかの日数が過ぎた。


俺は11歳になっていた。

身長はぐんぐん伸びている。

それに比例して、女冒険者を見てしまう回数もぐんぐん増えている。


その時に目に魔力を集中させているため、目に魔力を送る速度もぐんぐん伸びている。


ギルドに行っている訳ではなく、散歩をしている時に冒険者を見かけるのだ。いや、見つけるのだ。


ただ、俺は今日、完全に体が回復したのを感じた。

なのでこれから、俺はギルドに行って超級クエストを受ける予定だ。


どうせ遠征になるのだからパンをたくさん持っていく。水もな。


身体強化は常にしていて、疲れなくなった。

だから、たくさんの荷物を持っていくことが可能だ。


俺はたくさんの食料と水を丈夫で大きな布に包み、肩にかけた。


「リリ、たぶん遅くなる。」


「はい、気をつけてください。」


ギィ


久々のギルドだな。

そういえば、ロイが紹介するとか言っていたのを忘れていた。

まあ、いいか。


あ、ロイだ。


「ロイ、久々だな。」


「ああ、よく復帰してくれた。」


「ロイは休んでないのか?」


「俺はそこまで酷い怪我じゃなかったからな。少し休んで復帰したんだ。」


いやいや、結構酷い怪我だったと思うがな。


なんか...周りの冒険者達がやたらと俺を見ている気がする。今までこんな事はなかったぞ。

子供だからか?いや、このギルドはたくさん行っている。今更だろ。


「なあ、ロイ。なんか視線を感じるんだが。」


「ああ、お前は最近有名なんだよ。なんせ、超級の魔物を倒したんだからな。そうそういないんだよ。超級の魔物を倒せるやつなんか。」


そうなのか、あれは皆で倒したんだけどな。

俺がクエストを受けたから単独で倒したと思われたのかも知れない。


「お前、もうあだ名があるぞ。あだ名をこんなに速くつけられた人も全然いないんだ。お前は凄いな。」


あだ名...確か、他の人からつけられるもう一つの名前みたいなものだよな。

俺、他の冒険者とか詳しくないんだが。

せめて、このギルドに来る人ぐらいでも覚えた方がいいだろうか。

皆から知られて、俺が知らなかったら気持ち悪いもんな。


「しかも、そのあだ名も面白いんだぜ?『無属性記者』 

だとよ。質問ばっかしているからっていう理由だ。

無属性はガットが広めたんじゃないか?」


「あっ。ガットは冒険者、復帰したのか?」


「ああ、中級クエストをよく受けているな。」


そうか...ガットが復帰したのか、よかった。

一応の元気は取り戻したみたいだ。


「あっ。ってか、お前。俺の友達紹介するって行ったのに来ないし。」


「いや〜、すまない。」


「あと、報酬半分くれなかったぞ。」


えっ!あげてなかったっけ?

「それは申し訳ない。あとで銀貨5枚渡すよ。」


「いや、俺はクエストをたくさん受けて金がある。

だからいらないよ。」


そうなのか、じゃあ何で貰ってないって言ったんだろ?


「よお、記事!今日も質問するのかい?受付の人を困らせるもんじゃないぞ?」


「「がはははははは!!」」


コイツら元気だな。今日もギルドは平和だ。

俺ってそんなに質問してないと思う。

おそらく、誰かが話を盛っているな。


「...なあロイ、有名って強いとか、そういうのじゃないの?」


「そういうのだぞ。強いって事で有名だ。」


馬鹿にされている気がしてならないのだが。

まあいい、俺は超級クエストを受けに来ただけだ。


「これを頼む。」


キングスネークの討伐 鱗と牙の回収 難易度 超級

場所 北門を抜けてずっと北にいくとある森の中


「はい、分かりました。気をつけてください。」


もし俺に何かあったらどうしようか。

今回は一人で行くしな。


「なあ、どれぐらいで森に着くんだ?」


「そうですね。レオ様は分かりませんが、普通は2カ月ぐらいかかります。」


2カ月か...遠いな。


「どれぐらい経ったらギルドは調査団みたいなものを送ってくれるんだ?」


「そうですね、5カ月...いや、4カ月半ぐらい経っても帰ってくなかったら送ると思います。」


やはり遠いとそうなってしまうな。

まあ、勝てるか。


俺は走って北門を出た。

この速さなら普通の何倍かは速く着くはずだ。


おっ、もうゴブリンとかがいる森が見えてきた。

俺は速くなったらしい。

今は身体強化をして残りの魔力を下半身に集中させている。身体強化レベル2をしても魔力が余るようになったんだ。


結局、森を抜けてずっと行った所で夜になった。

ここは平野のようだ。


うっ、トイレ。

近くに川はないのか。

探したが、川は見えなかった。


ちくしょう。トイレのある生活に慣れてしまったから、恥ずかしく感じてしまう。

もともと恥ずかしさは少し感じていたけど。


アルシアは凄いストレスが溜まったことだろう。

それでも耐え抜いたがな。流石、王族だ。

俺は王族嫌いだけど。アルシア以外は嫌いだ。


あいつらが村についてなんか話したら怒ってしまいそうだ。


朝になった。

俺はまだまだ元気に走っている。

単独の方が俺にとっては楽だな。

皆に合わせて歩くこともない。

まあ、パーティーでの戦闘も良かったけど。


実際、あの上級クエストを一人で行っていたら、確実に勝てなかった。

おそらく、逃げる事も出来ず、死んでいただろう。

いや、逃げる事は出来たのかも知れない。

でも迷宮になったら死んでいたか。


あれ?リトルドラゴンを倒したのがきっかけで迷宮になったんだっけ?

そうだとしたら、生きては帰れたのか。

仮に迷宮になったとしても、下に行くことはなかったと思うから、生きて帰れたのか。


まあいい、勝つことは出来なかったんだ。

それが勝てた。これは紛れもなくパーティーのおかげだ。


その日の夜も平野にいた。

ずっと走っているのに疲れないな。

全力疾走じゃないからっていうのもあるが、日々、身体強化をし続けていた事も大きいだろう。


朝にまた走り、夜になったら食べて眠る。

これをさらに4回程繰り返した時、森が見えてきた。


「はぁ、はぁ、やっとだ。」

着いたぞ、森。

名前とかはないのだろうか。

超級の魔物がいるなら、この森も超級だろ。

そして俺は上級なのにあだ名をつけられた。

つまり、お前らの名前がないのはおかしいと言うことだ。


そんな事を思いながら大きな森へと入っていった。




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