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35. 迷宮のボス


でっかい空間だ!

これはまずいかも知れない。


「お前らー!受け身をとれ〜!!!」


ドンッ


「ぐっ。」

一瞬だけ痛かったな。


うわ〜、ジーンときた。痛い。

巨人の魔物だ。2本足で立っているからか、デカい。

凄いデカい。こっち見えてないんじゃないか?


ちなみに、男でも女でもない。

人間みたいだけどな。


ズズズズ


「大丈夫か。」


ガットが石の柱のようなものに乗って、下がってきた。 

どうやら、受け身を取れないと思い、石の柱を地面から出現させて、落ちる距離を短くしたらしい。


「ああ、全員大丈夫そうだ。」

みんな大丈夫だ、戦える。いや、逃げられるか。


「おいレオ、巨人の後ろに道がある。あっちまで行けば巨人は入ってこれないかもしれない。」


ロイがこっそり話してくれた。


確かに奥に道があり、とても巨人が入れる大きさじゃない。いけるかも知れないな。


「がぉー!!!」


バキバキバキバキバキバキ


あいつ、天井を破壊している。

やっぱり俺たちが小さすぎて見えてないのか?


「上に気をつけろー!!」

岩が振ってくる。

目茶苦茶な破壊力だな。


ドンッドンッ

ドドドドド


ダッ

タタタタタタ


避けてばかりじゃ逃げられない。

いや、逃げれるか?


「このまま奥に行くぞ!!」


ダッ


足の間を抜けようと試みた。

俺たちが見えていない事にかける。


「グァーー!!!」


キーーーン


あ゛!!何だこれ!?

動けない。


巨人は手の平で叩こうとする。


動け動け動け動け動け!!

「うあー!!!」


ダッ


バーン!!


「はぁ、はぁ、はぁ、」


何だったんだ、さっきの攻撃。

動けなかったぞ。...あれはヤバい。


口...いや、喉を攻撃すればいいのか?

無理なら、耳をふさいでみるか。


「みんな!生きてるか!」


「ああ、」


「僕は大丈夫だ。」


あれ?ガットの声が聞こえない。

俺の耳が壊れたのか!?


ガットが尻もちをついていた。


「も...もう無理だ。殺される!!」


まずい!ガットの気力が弱くなっている。


「大丈夫だ!何とかしてみる。」


ダッ


壁に向かって飛んだ。


ダッ


壁を蹴り、巨人の肩に乗った。


素早く顎下に入り込み、喉を殴った。


ゴキッ


「グァーー!!!」

キーーーン


動かな...


ドンッ


巨人がレオを殴り、レオは壁に叩き付けられた。


ドカンッ


「ぐっ。」


この魔法、どうすればいいんだよ。

喉の攻撃意味なかったし。


ドスンッ


巨人が倒れた。

どうやら、ロイとカールが協力して腱の場所を切ったみたいだ。


倒れた!!目に攻撃を!!


ダッ


「ゔぁー!!」


グチュ


レオが何とか体を動かし、目を殴った。


「グォーー!!!」


「はぁ、はぁ、はぁ、」

俺に勝てると思うなよ、この野郎。


グサッ


ロイも続いて目を刺した。


「グォーー!、!」


「レオ!倒すか!?」


「いや、逃げるぞ!、」


今の攻撃で倒せた訳がない。

みんなずっと疲れているんだ。

いつか攻撃をもろに食らうかも知れない。

逃げる事が最優先だ。


「おい!ガット!行くぞ!!」


「あ、ああ!!」


皆で走った。


リトルドラゴンの時は氷が飛んできた。

今回も何かあるかも知れない。

身体強化に全ての魔力を捧げる。

予想が出来ないから全身を守るしかない。


あの音の攻撃がなければ大丈夫だ。

「お前らー!身体強化をしておけー!!」


「グ...グァーー!!」

キーーーン


クソ野郎!!


ブァ!!

巨人が風魔法を使った。


「うあっ!」


ドンッ!!


ものすごい勢いで壁に叩き付けられた。


「う...うぐっ、」

骨が折れた。ありがとう、身体強化魔法。


「グァーーー!!!」

キーーーン


ブァ!!


巨人は自身が入れない穴を倒れた事で発見し、そこに向かって風魔法をおくった。


ドカンッ!!!

その穴の近くにいたカールが風魔法をもろに食らい、壁に潰れた。


レオとロイ、ガットは穴から離れる形で吹き飛ばされた。


こんな事ずっと続けられたら、間違いなく死ぬ。

どうすれば良いんだ!?


体力と体調も全開なら攻撃の威力が増して喉を貫けるかも知れなかったが。

回復薬とか、余ってないかな。


「カール!!!」

ガットが叫んでいる。


何だ?

!!?

カール!!

マジかよ、最悪じゃないか。


「グァーーー!!!」

キーーーン


この体が強制的に動かなくなるのも凄い負荷があるんだ。いつまでもつか...


!?

駄目だ!

ガットが動かない。

あいつまで死んでしまうぞ!

動け、動けよ!!


「ガァー!!」

巨人がガットに殴りかかる。


ギーン!!


男がその攻撃を受け止めた。


「ぐぁ!こんなのと戦っていたのか。お前ら!!大丈夫か!」


誰だ...こいつ。


狭い穴から続々と人が入って来た。

1.2...5人駆けつけてきてくれた。

助かった。


いや.....助かってないな。

結構、死んじゃった。

もう...半分しかいないぞ。


あっ。

コイツら、レッドシャインじゃないか!


「もう大丈夫ですよ、運びますね。」


カッコいい装備を着た女の人に運ばれた。

...胸が当たっている。触ってもバレないかな?


「あなた、酷い怪我ですね。本当によく耐えてくれました。」


こいつ、俺の事を弱いやつだと思っている。

お前の方が弱いのに、この野郎。


女性はそのまま、出口まで運んでくれた。


外だ。

外に出れたのか。

晴れた朝だった。空は雲1つなかった。

あいつらの思い出がこみ上げてきた。


「じゃあ、他の人達も運んでくるので待っていて下さい。」


これが、冒険者という職業なのか。

もっと強ければ、魔物を倒せていたはずだ。

死んでしまった、死なせてしまった。

俺の受けたクエストで。


その後、ロイとガットが運ばれた。

ついでにレッドシャインの皆も来た。


「あいつ、強いな。ちょっと勝てないぞ。」


「そうですね。動けないのは厄介です。」


「討伐が任務じゃないぞ。」


「そうですよ〜。」


救助を優先したのか勝てないのか知らないが、レッドシャインは迷宮から出た後、すぐにシドに向かった。


俺を運んでいるのはリーダーである男剣士だ。


どうして、俺たちがヤバいと分かったのだろうか。

予想より帰るのが遅いからギルドの人が調査に来たのか?

きっとそうだな。


ガットは元気がなく、たまに泣いて、レッドシャインの人達を困らせていた。


ロイは動けないけど元気で、女の人をちらちら見ていた。


「お前、前に見たことあるぞ、坊主。よく生き残ったよな、迷宮で。」


「ああ、何とかな。」


「そうか、将来が楽しみだ。」


ああ、そうだ。リトルドラゴンの鱗...持っていた。

良かった。一応、クエスト完了だ。


ロイは女の人をちらちら見るくせに、女の人がロイを見ると、別の方を向いていた。


あいつ...元気だな。


短い期間しか一緒にいない仲間でも、悲しい気持ちになるものだ。

名前なんて、覚えなければよかった。


こうして俺はシドに帰ってきた。


















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