32. 洞窟
それからどれぐらいたったのだろう。
俺達はついに、洞窟に着いた。
途中で魔物はいなく、毎日楽しく夜を過ごした。
「つ、ついた〜。」
カールが疲れている。
「だから金髪は駄目なんだよ。」
茶髪のロイが何か言っている。
「これからだぞ!カール。」
ギドが応援しているな...もう、ギドがリーダーじゃないか?
「よし、入るぞ。」
洞窟か...面白そうだ。
中は暗かったし、地面がデコボコしていて躓かないか心配だ。
戦いにくい環境だな。入り口だけか?
今のところ、皮の火のおかげで視界は良好だ。
「おい、レオ。お前と俺とロイが前だ。アストロとガットは後ろにいてくれ。そして、カール、お前は真ん中だ。」
「ああ、分かった。」
チームプレイか...できるかな。
この陣形を保つ為には皆が同じ速度で歩く必要があった。
そして、俺は一番歩くのが遅いわけではない。
つまり、俺は歩く速度を落とす必要がある。
いつもより疲れるな。洞窟ってことも原因だが。
「魔物だ!」
ギドの叫び声に全員が構えた。
大きなトカゲに近い魔物のようだ。
見ると洞窟の空間が広い所に来ていた。
自由に動けそうだ、よかった。
トカゲが動いた。
速い!
「ウォーターボール!」
「ストーンボール!」
後ろから何か来た。
それらの魔法は見事トカゲに当たり、怯んだ。
今だ!
ダッ
いつも通り、身体強化の状態で足に魔力を込めてその後、拳に魔力を移動させた。
グシャ
トカゲの頭が潰れた。
「レオ、お前...強いな。」
ギドが驚いている。
「速すぎじゃね?」
「凄いな。」
「どうも。」
奥に行くほど空間が広くなるものなのか?
狭い時にどうやって戦うかだよな。
それにしても、魔法攻撃による支援が良かった。
ガットのストーンボール、アストロのウォーターボールのおかげで楽に倒せた。
これが...チーム。悪くない。
ただ、まだ1人で倒せるから必要ではないな。
更に奥に進んだ。空間は前より広くなったと思う。
たまに狭い所を通ったけど。
火があるとはいえ、ずっと暗いから夜みたいだな。
フッ
ん?後ろから音がしたので振り返ってみると、ギドがトカゲの魔物を倒していた。
剣だと魔物の体に手を突っ込まなくていいから羨ましいな。まるで、お貴族様だ。
ギドが小声で皆に知らせる。
「おい、近いぞ...」
「何で分かるんだ?」
ロイが質問した。
ホントにそうだ。なぜ分かった?
空間は広くなったが、そんなに変わらん。
何も変化は見当たらないが...
「それはな、何となくだ。長年、冒険者をしているとな、どれぐらいでターゲットの魔物が来るか分かるんだよ。」
なるほど、感覚時計だな。
洞窟の中でどれぐらい過ごしたか、進んだかを無意識的に参考にしているんじゃないだろうか。
「だからお前ら、足音を立てるなよ?」
ゆっくり歩いていくと、そこには大きな空間を残した洞窟の様子が映っていた...何もいなかった。
「「「.....」」」
「お前ら、気を取り直して進むか...」
「なあ、ギド。俺はもう眠いぞ。」
ガットがあくびをしている。
言われてみれば俺も、眠いな。
暗い所にずっといたからか?
「それはな、夜だからだ。自分の体内時計を信じて寝ないと、酷いコンディションで戦闘が始まってしまう。
寝るぞ!」
「おう。僕も眠かった。」
「俺は全然眠くないぜ。」
ロイがあくびをしながらそう言った。
あいつ...元気だな。
暗いところにいると、なぜだか俺の気分も暗くなる。
次の日...かは分からないが、俺達は早速、洞窟の奥に進んだ。
起きても暗いのは初めての体験だ。
あまり、いいものではないな。
「ゴォーーー!!!」
「「「!!?」」」
俺達は慌ててその場にしゃがんだ。
まだ見えてはいないから、変な能力とかがない限りは見つかっていないはずだ。
「どうする?」
「どうしよう。」
「どうすれば良いんだ。」
「どうしよう。」
「どうもしなくていいでしょ。」
「待て待て!お前ら落ち着け!この陣形を維持してもいいが、魔法を撃ってくるはずだ。この陣形を広げた形で攻めよう。」
流石ギドだ。頼りになる。
まあ、俺の方が強いけど。
「行くぞ!!」
なんでロイが言うんだよ!
ダッ
「俺は攻めればいんだよなぁ!!!」
「そうだ!!」
ダッ
デカい、これでリトルドラゴン。
首だな。
「はぁ!」
ガンッ
「グァ!!」
「怯んだぞ...ヤベ〜な、レオ。俺達もレオに続け〜!」
「「「おー!!」」」
ギドが正面から攻め、カールは右、ロイは左に回った。
ギンッ
ギギンッ
「硬いぞー!びくともしねえな。」
カールが喚いている。
頭を殴るか。
「キユァーー!!」
リトルドラゴンが氷のブレスを吐いた。
氷のブレスは、魔法を放っていたガットとアストロの方に素早く向かった。
「逃げろー!!」
アストロが叫びながら避け、ガットは普通に避けた。
「ブレス吐くのかよ...レオ!!」
「何だ!」
ドラゴンが暴れ回っているからうるさい。
ここの空間は特別広い。
ドラゴンが飛べるならまずいことになる。
「こいつ!!上級じゃねえぞ!!」
え?
マジか、じゃあ...
「超級だ!!」
超級!?
級が上がる事に格段に難易度が上がっているとしたらまずい事になっているが、そんなのに屈する俺ではない。
「超級って言ったよな!?に、逃げるしかない!」
カールが逃げた。
その声を理解したのか、尻尾で来た所を破壊した。
俺はその隙にドラゴンの背後に行き、高くに飛び壁を思い切り蹴った。
ドンッ
「ん!」
バキッ
「グァーーー!!」
よし!翼と背中の接合部分の骨?かは分からないが、ダメージは入ったみたいだ。
これで、飛べなくなればいいのだが。
「目に当てられないか!」
「俺は無理だ!届かない!」
「俺たちはいけるぞ!魔法だからな!!」
目は脆いと思う。
脆くなかったら、凄い攻撃を繰り出せばいいんだ。
「グァーー!!」
今度は下にブレスを吐き、地面に触れた瞬間、
ギド達がいる方向に進み、氷のトゲが上の生えてきた。
「避けろ!お前ら!」
ギドの言葉を聞いた瞬間、ギドとロイ以外は適当な方向にジャンプした。
ガットなんて、目をつぶっている。
ダンッ
俺はドラゴン背中に向けて蹴りをいれる。
バサッ
飛ん...いや、飛べないらしい。
ジャンプをしたようだ。
「ウォーターボール!」
「ストーンボール!」
着地と同時を狙って目に打ったが、少しズレて鼻に直撃した。
「うぉー!」
ロイが足の指を斬り落とした。
流石だ。
このまま片づける!




