表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/54

16. 本当の出航


明日にはいよいよ船に乗ることになる。

そして今日は人生初の宿に泊まる。


ガチャ


なんて凄い建築物なんだ。木造建築だな。よく分からないが、村の家よりも遥かに凄い技術が使われていることだけは分かる。


アルシアの反応は...変化なし。

これも普通だというのか、恐ろしきルベリア王国。


「1泊、泊まりたいんだけど。」


「部屋はどうするんだい。」


強そうな女性の人がいるぞ。

いや、俺の方が強いか。

部屋をどうするとは、どういう意味なんだ?

どうする...?こうする。いや、そうするか。ああしてもいいかも知れない。いや、...


「一部屋でお願いします。」


アルシアが俺の代わりに答えてくれた。

部屋の数を言っていたのか。なるほど。


「1泊、夜食込みで2人合わせて銅貨3枚だよ。」


その後、金貨を出したらお釣りの計算が面倒くさいからか、嫌な顔をされたが金貨でしか払えないのだからしょうがない。


今の俺達のお金は銀貨9枚、銅貨7枚、鉄貨12枚だ。

これは、大金持ちと言ってもいいのではないだろうか。


今はこの宿で作られた夜食が来るのを待っている所だ。

俺はパンとか肉の質素な味しか知らないため、今までの食事は全然苦じゃなかったのだが、アルシアはいつも無表情で食べていたため、一般的には美味しくないのだろう。


そういやアルシアって王族だったわ。

じゃあ、一般的に美味しいのかも知れないな。

もし美味しくなかったとしたら、夜食が楽しみで仕方がない。


「アルシア、夜食って何が出るんだろうな?」

 

「あまり、期待しない方がいいと思いますよ。」


それは無理な話だな。周りで夜食を食べてる客の料理は見ないようにしているが、匂いだけでもう美味しい事が伝わってくる。


来た!

「あいよ。」

この人だけでこの宿を経営しているのだろうか。

大変だな。だから強いのか。


「感謝する。」

そこには、色々な具材が入った謎のスープとパンがあった。

何だこのスープは!?

まず俺はスープを飲んだことあったっけか?

食べ物ほど知識だけあってムカムカするものはないな。

やっぱり、実際に味を知っていないと嫌になる。


「アルシア、このスープはいったい...」


「これはポタージュというものです。どうですか?期待しない方が良かったですよね。」


「そんな事はない。」

このスープの中には肉やカブ、豆や玉ねぎが入っていた。

どれも知識の中だけの存在じゃないか!

それにこの白い塊は一体何だろう。

俺の知識にないものなのか?


「アルシア、この白いやつはなんだ?」


「それは、チーズですね。」


チーズ!!知っているぞチーズ!

パンもなんか柔らかそうな感じだ。素晴らしい。


「アルシア、いい料理だな。」


「そうですね。今までの食べ物よりは美味しいと思います。」


食べるか...

木製のスプーン。使ったことないが、簡単に使えそうだな。

それにしても、手を汚したくないなんて、庶民とはいえ俺から見たら貴族の考え方だぞ?


う、美味い!なんて美味さだ!

一気に口の中に入れたから何味かよく分からんが美味い!ただ唯一、チーズの存在だけは分かったぞ。

チーズ...美味い!

そして、パンも今までとは違って柔らかくて美味い!

貴族のパンだな。


ふう、すぐに食べ切ってしまった。

アルシアは貴族だからか、女だからか分からんが食べるのが遅い。品はあるけどな。


アルシアを待っている間、俺はこの宿の木造建築に見惚れてキョロキョロとしていたが、飽きてきたので最後の方はアルシアが食べているのをずっと見ていた。

圧をかけたいわけでは無いのでなるべく微笑みながら見ていたらアルシアが俺に気づき、食べにくそうにしていた。面白い。


「アルシア、一緒の部屋で良かったのか?お金はあるんだぞ?」


「いいんです。お金は残せるだけ残しておいて損はありません。」


それもそうだが、1人でいた方が体が休まると思うんだよな。特にアルシアは人に気を遣うからな。


おお!この部屋もいい感じだ!父ちゃんの家より全然いいぞ!

そしてこれは...ベットというやつではないか!


ボフンッ


素晴らしいふかふかではないか!

これだけしてくれるのに銅貨3枚は相場の知らない俺でも分かるぐらいの安さだな。


さて、寝るか...船は朝早くに出航する。

そういえば、海には魚以外にも魔物がいるそうだ。

間大陸までの道のりにはいないが、船とかが通らない場所にはたくさんいるらしい。

海にいる魔物は強いのだろうか、戦ってみたいな。


今の俺は結構強い方だと思う。

正直、カナンにいる隊長よりも強くなっているんじゃないか?

体が成長したことも、強くなった要因の1つだ。


「アルシア、寝るぞ。」


「はい。」


俺達はベットに入った。

2人とも体が小さいため、1つのベットでもかなり広く感じた。


そういえばアルシアも体が成長しているな。

どうやら俺達は成長期に入ったようだ。


「アルシア、もうすぐルベリア王国だな。」


「船に乗ってからも長いと聞きましたよ?」


「そうなのか、船での食事とかはあるんだよな?」


「あります。なんせ、1人銀貨1枚ですからね。」


「アルシアは体が成長してきたな。」


「そ...そうですか。あんまりジロジロ見ないでください。」


「どうするよ。これからずっと身長が伸びたら。

みんなからパンツ見られ放題だし、『アルシア〜?』

『あ〜?』『アルシア〜?』『〜ん』ってなって、会話が出来ないぞ。それからアルシアがおしっこをしたら国中が大洪水に見舞われるぞ。座ったらパンツに潰される人が出てきて、おならなんて出してみろ、数千人という人が死ぬことになるぞ。」


「ふふっ、そんな事にはなりません。もう暗いですし、さっさと寝てしまいましょう。」


「そうだな。」


そして、ついに朝!

出航だー!!


船には結構な人がいた。これは荷物を取られないように持っておく必要があるようだな。


どれぐらいかかるだろうか。

海の状態によって船にいる期間が変わるらしいから、

具体的な期間は全然分からないらしい。

そして、だいぶ長引くようなら追加でお金を支払わなければならない。

長引きまくったらお金がなくなっちゃうな。


こうして船は出航した。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ