表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/71

11. 心理戦


「行け〜!!」

兵士達が襲ってきた。

皆、めっちゃ怒ってるな。

やっぱり兵士たちは、あの建物の中で贅沢をしていたのだろう。


ダッ!


まずは門から距離をとり続けよう。

大抵の兵士は俺の速さについてこれないみたいだ。

でも、諦められたら門の方に目をやるかも知れないので困る。

つまり、ぎりぎりついてこれない速度で逃げるべし。


「陰でこっそり、贅沢三昧ってか!!」


「ばかっ...静かに出来んのか!小僧!!」


おっ!

前にも兵士がいる。

そろそろ囲われるかな。


ダッ!


急な方向転換をして右の通路を走る。


「「ファイヤーボール!!」」


おいおい、なんか聞こえたぞ。

ん?

上を見ると、火の玉が空からたくさん降ってくる。


ズダダダダダダダ!!


熱いっ!ちょっと当たったぞ!


「小僧の速さについていけない剣士ども!剣を投げつけろー!!」


ヤバいヤバい、


「「ファイヤーボール」」


やばいって!

「うおー!!!」

剣よりも速い速度で突っ走る!


「それっ。」

十字路を通過する瞬間、両足蹴りが飛んできた。


「うがっ!」


ズドン!

地面を転げ回る。


隊長だ!

「ヤバいヤバいヤバいヤバい。」

とにかく逃げろ!


「逃げるのかよ〜。面白くね〜な〜、クソガキ。」


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」

こ...殺されるっ!


「「ファイヤーボール」」


「ぐはっ!」


痛いな、この野郎!

何で火の玉が当たったのに俺は燃えないのだろうか。

ちょっと待て、今はそんな事を考えている場合じゃない!


くそっ!

火の玉と飛んでくる剣で視界が目茶苦茶だ!


おや?火の玉を変な方向に飛ばしてる奴がいるぞ?

ふんっ、下手くそなやつだな。

いや違うな、アルシアか!

門の奴らをやったのか。よし、

っていうか、門ってそのまま開けられないのかな。

...無理か。


ザザッ


俺は止まって、追いかけてくる兵士達の方を向いた。


「何だ?やる気になったのか。」


「隊長さんよ〜。サシで勝負しようや。」


「ふっ。勝てると思ってんじゃねえぞ、ガキ。」


よし。誘いに乗ってくれたみたいだ。

相手は足を見ている。誘ってるな、気づかないふり気づかないふり。

つまり、足は狙わない。足以外を攻撃してくる。

しゃがむか。


ダッ!


念のため、腕をクロスさせて顔を守る。

予想は的中した。

相手は剣を立っていた時の顔の位置に刺してきた。

くらえっ!

俺は下から相手の喉を思い切りぶん殴った。


「ぐあっ!」


「隊長っ!」


ダッ


兵士達が隊長を気にした瞬間を見逃さず、全力疾走で逃げた。


「はぁ、はぁ、」

一瞬だったな。

こちら側としては残りの体力が少なかったから、

始めから攻めてきてくれて助かった。


あの隊長が元気になる前にさっきの家へ行かねば。


「レオ様!」


「おっ、アルシア!よくやったな。」


「こちらが防具です。気絶させた兵士は隠しておきました。」


よし!よくやったぞアルシア!

これであいつらが馬鹿だったら完璧だ。


「アルシア、2人でこの防具を着るぞ。」


「はい?」


素早く動くため俺が防具の下半身を担当し、アルシアが俺の肩に立つ感じで上半身を担当した。


「レオ様、上を見ないでくださいね?」


「なんでだ?」


「...私はスカートなんです。」

パンツが見えるからか。

布を見られて恥ずかしいものなのだろうか。


「紛れ込むぞ。」


「はい。」


「おい!門の兵士がいないぞ!」

おっ。気づいた気づいた。

俺達は声が幼いから喋ってはいけない。

上手くいってくれ!


「隊長!門の兵士が...いません!」


「げほっ、げほ、おい!門の外に防具が落ちてるぞ!

げほ、どうやって逃げたんだ...まあいい、鍵を持ってこい!門を開けろ。」


「はい!」

いい感じだ。上手くいってくれ。

それにしても防具の中って暑いな。

アルシアの汗が降ってきて更に気持ち悪い。

兵士たちはよくこの状態で戦えるな。隊長がラフな格好の理由が分かったよ。


「開けます!」


「おう!だが、すぐに閉めろよ?まだ、この国の中にいる可能性がある。」


ふっ。兵士の格好をしているとは思うまい。

やったー!外に出られた!遂に脱出成功だ。

後は捜索のふりをしてそれとなく逃げよう。


「なあ。」

ん?兵士が話しかけてきた。

「お前、なんか小さくね?」


周りの人がこっちを見た。

「お前かー!!!」

「死ね〜!!」


ヤバい、バレた。

「走るぞ!!」

幸い、隊長は近くにいなかった。

防具をぶっ飛ばして、全力で走った。


兵士達は誰も俺に追いつくことはなかった。

俺もだいぶ速くなったな。

父ちゃんにはほど遠いけど。


こうして自然大好きカナン国を脱出することが出来た。

いや〜恐ろしい国だったな。怖い怖い。


「いや〜アルシアのファイヤーボールで任務完了を知らせる考えは良かったぞ。」

疲れて何かを達成した後は、なぜだか人を褒めたくなるものだな。


「あれは、防具を全力で投げても壁を越えられなかったので、ファイヤーボールで更に上にあげるために打ちました。」


「あ、そうなの。」


「「……」」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ