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1. 天才、現る。


「天才じゃ〜!!」


青髪、短髪おじさんの声が部屋に響き渡る。

「レオ!お前もう読み書きができるのか!偉いぞ〜。」

アレックスは黒髪の男の子を撫でる。


「おうよ。」


他の人はできないのか?

おうよ。とは言ったものの、同年代の人を見たことないから想像つかないな〜。

「そんなに偉いの?」


「おうよ。だってまだ4歳だぜ?お前はバケモンだよ。」


バケ...そうなのか。

会ってみたいな...同い年。

「じゃあ父ちゃん、仕事行ってくるわ。」


父ちゃんはいつも昼ぐらいに仕事で外に行く。

どんな仕事してるんだろ?畑仕事とは聞いたことあるけど...気になるな


さて、本でも読むか。

って、もう読むもんが無いじゃないか。

どうしよう、する事が無い...

父ちゃんは外に出ちゃ駄目と言っていたが、ちょっとだけならバレないよな?


ほうき入れ用の桶を逆さまにし、その上に乗った。


ガチャ!


温かな風が部屋に入り、男の子は眉をひそめる。


昼に出るのは初めてだな。

たしか、料理するのに部屋に煙が充満するのを嫌がったときに一回だけ外に出たんだっけ。

楽しかったのに何でやめたんだろ?


外に出たのなら...村に行きたい!

ということで、前に見た明かりの方向から...こっち!


「はぁ、はぁ、」

遠いな〜。何で村までこんなに遠いんだよ!父ちゃん何したんだよ!嫌われてんのか?


おっ!

屋根だ。ということは、家だ。

よ〜し観察だ!まずは父ちゃんの居場所を把握しなければ...見つかってしまう。

あれ?

人だ!人がいるぞ。父ちゃん以外で始めて見たな。

父ちゃんと同じ、青髪だ。

あの人も...あの人だって...おかしい、黒髪は?

これは凄い発見だ!俺はおかしいのかも知れない。

たくさんの人を見たせいか、疲れた。


「帰ろ。」


「はぁ、はぁ、」

しかし家が遠い理由がよく分かった。

俺を隠すためだな。とすると、父ちゃんは父ちゃんではないのか?青髪だし、目も青いし、あそこも...


「よお、レオ!どこほっつき歩いてたんだ〜?」

げぇ!何で帰ってきてるんだよ!?バレてしまった。


「いや〜、ちょっと外の空気を吸うために...ね?」

「.......ぐっ、ぐははははははは〜!そうか、外の空気をね〜外の空気、どんだけ遠いんだよ!レオにとってはそれまでは敷地内ってことか?」


「...って、どこまで行ったか知ってるじゃねえか!」

「でも、ついに外にまで興味を持ち始めた訳だよな〜

いや〜偉い。........どんだけ偉いんじゃ〜!!」

「ちょっ、叫ぶの止めてよ。うるさいんだけど。」

「うるさい!父ちゃんの時代は流行ったんだよ!

なんとかじゃ〜!!って叫ぶやつ。おもろいだろ?」


聞いてみるか...

「父ちゃんじゃないでしょ?村の人はみんな青い髪だったよ。俺は部外者なんだ...」


「そこまで気づいたのか!偉い!そうだぞ?お前は俺の子供じゃない。だけどな...」


「「………………………………」」


え?

「大丈夫だ。...大丈夫じゃ!!」

怖い間があったな。まあ、気にするなってことか。

そうだな、見た感じ...話してくれなそうな表情をしている。

「その顔は、外に出たいってか。いいぞ外に出ても。

ただし、この青い染料を髪に塗るんだ。


出ていいんだ、外。髪の色も誤魔化せるのに何で外に出さなかったのだろうか...


「雨で染料はちゃんと落ちるからな?」

「知ってる。」

「ならいい。あと、外には魔物がいるからな?見つけたら隠れるように。ここら辺の魔物は目が悪いからな。鼻もそこまでよくない、ただ耳がいいから音は立てるなよ?」


そうなのか、魔物...本でしか知らなかったけど見てみたいな。遠くからなら、いいよな?


「そして、近くにいたら鼻でバレるから、近くにいたら高いところか、村の方に逃げるように。叫びながら行動したら、もっといい。俺が飛んでいく。」 


いざその時になったら恐怖で声が出ない気がするな。 

そうだ、剣とか防具とかあればいいんじゃないか?

「装備はないの?」


「いい質問だ。はっきり言って、装備は意味がない。

お前の持てる剣は軽すぎて攻撃にならない。そして、ここの魔物に攻撃されたら、防具があっても死ぬ。

それよりは軽くして動けた方がいいってわけだ。」


ヤベーな。それは外に出さないわ。逆に何でもう出ていんだよ!死ねってか?...あれ?

「村の子供は?死ぬじゃん。」


「いい質問だ。魔物は滅多に来ない。」


じゃあ、何で出さないんだよ!

「なんか、不服そうな顔をしているな。外に出さなかった理由は一つだ。4歳を外に出すような親にはなりたくなかったんだ!」


そういうものなのか。早く同い年に会いたいな。


「よし、飯にするぞ!」


「げほっ、げほ、...おいしい。」

「げほっ、ならよかった。」

「そういえばさ、他の家もこんな煙の中で食事してるの?4歳が弱いならヤバいんじゃない?」

「いい質問だ、いい質問じゃ!!この家は俺が作ったから煙が逃げない構造になっているんだ!」


ドヤ顔でいいやがった。確かに、家を作るのは凄いと思うけど。俺には無理だし。なんかムカつく...


「そうだ!そうじゃ!!いい事を思いついたぞ。

明日、お前にあれを伝授してやる。」


大丈夫かな...明日は外に行きたかったのに。


朝になった。外に出してくれた。

何するんだろ...


「質問以外、無口なお前に俺が最高の技を伝授してやる。」


何だと...俺は、無口なのか。っていうか、4歳が俺より低い能力なら喋らなくね?


「この技術を全身で覚えたら、魔物を追い返すことができるだろう。なんなら、倒せるかもしれん。

その名は、俺流拳じゃ!!」


「何でそんな響きの悪い名前なの?」 

「いい質問だ。それは俺が今、思いついたからだ!」


独自開発の技なのか、父ちゃんって農家じゃないの?


プッ


「あっ、まずはこの匂いを嗅げ!嗅ぐんだ、嗅ぐのじゃ!!嗅げ〜!」


何か始まったぞ。思いっきし顔がニヤついてるけど、

進まなそうだし。嗅いでやるか...


「くさっ。」


「うるさーい!!」 

バシッ

「ふっ、これが俺流拳だ。俺流拳じゃ!!」

「嘘つけ。」

「何〜?くらえっ!」


プッ


「今、何してるんだよ!何の時間だよ!くさっ。」

「ぐははははは!!」


こうして謎の武術の授業が長時間始まった。













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