エピローグ 思いと決意
よろしくお願いいたします。
ユッタからの返事を聞いて俺は手を差し伸べる
彼女が俺の手を取り握り返してくる
「俺はこの光景を一生忘れないと思う」
ユッタが俺を見ている。俺は自分の気持ちを素直に伝える
「君の傍で君を支えることしかできないが、君を誰よりも愛し大切にすることを誓うよ」
ユッタの手に力がこもり
「私もこの光景を一生忘れません」
「私も貴方を支え、貴方を誰よりも愛し一生傍にいることを誓います」
ユッタの愛情と決意が伝わってくる
俺たちは互いに抱きしめ合った
俺は前世を思う。自分の家族を持てなかったこと、一人でいても孤独を感じなかったこと
俺はユッタを思う。俺を受け入れてくれた女性。一生傍にいてくれると誓ってくれた女性
俺はユッタに対して誠実でありたいと思う。だからこそ全てを話したいと思う
姉のこと、姉との約束のこと、そして自分が前世の記憶を持っていること
だが、同時に悩む。本当に全てを話すべきだろうかと
独りよがりの誠実さが、真実が彼女の心に負担になるのではないかと
暫くして夕闇が迫るころ、ユッタが顔を上げて野営の準備をしようと告げてきた
俺たちは参道付近で雪を掻き分けて場所を作り薪を焚べる
ユッタは対面ではなく俺の横に座り
初めて出会った日のことや一緒にダンジョンに潜った日々について
黒い悪魔との戦闘や仲間たちのこと
旅に誘ったとき思いや旅の間の思い出など話していく
彼女の話題の中心には俺がいて彼女の口調から思いが伝わってくる
暫くして彼女の声が聞こえなくなった。見ると俺の肩に体を預けて寝てしまっていた
俺は彼女をテントに運び掛け布団をかけ見張りに着くことにした
彼女の話を聞いて俺は旅に出るまで彼女を見ていなかったことに気が付いた
当時の俺は姉との約束を果たすことだけを考えていた
でも、これからは違う。ユッタが中心となる人生になるんだ
新しい人生の価値観。嫌だとは思わない
でも自分の素直な気持ちを信じてよいのだろうか?
なぜ、俺は迷うのだろうか。答えは既に出ているのに
俺はユッタと慈しみのある家族を作りたいと思っている
なぜ、迷うのだろう・・・・
大切なものを得ると同時に失う恐怖を得ることを恐れてるのか?
だとしても、今度は守ることが出来る。全てを犠牲にしても大切な者を。愛するユッタを
今度は守って見せる。もう俺に迷いはない。彼女に全てを打ち明けよう
日の出を迎え周囲が照らし出される。見渡す限りの全ての風景が素晴らしく感じる
俺は決意を新たに時の過ぎ行くままに変化する風景を見続けるのであった
第三章完結
作者より感謝に変えて
第三章も完結させることが出来ました。作品をお読み頂いた読者の皆様のおかげです
本章は起承転結の転に当たりますが次章を考え静で転を表現しました
物足りなさを感じた皆様には次章に期待して頂きたく思います
稚拙な文章にお付き合いいただき本当にありがとうございました!
ここに感謝の気持ちを表します
令和7年11月吉日
宜しければ感想や評価で叱咤激励して頂けると幸いです
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