旅路-国境の街
よろしくお願いいたします。
子爵の領都を出発して1日の距離に村があり、そのまま下車せずに2日かけて国境の街までむかう
街に到着して神殿で挨拶をして手紙を託す
宿舎を借りれるということで使用させてもらう事にした
その際に神職から君主国の宗教について注意があり
「神殿も多神教なので特に揉めることはないと思うが」と前置きの後に
君主国ではドラゴン信仰が万物の女神より信者を集めており
各地に祠を作り神事を行っているので見かけた際には敬意を払ってほしいと教えられた
また、神殿も首都以外にはないので旅先では注意してほしいとも教えられる
その他に街の成立と国境についての簡単に説明があり
国境の街は王国と君主国が一つの街を分割する珍しい統治方法となっている
元々は河で隔てられていた両岸の船着き場が城壁を造くり拡張していった結果、河の部分を除き同じ形で城壁に囲まれた街として発展してきた
国境自体は変わらず現在でも街の中心に流れる河を境として北を王国が南を君主国が統治している
現在は渡り船の使用はせずに街の中心付近に一か所だけある橋を利用している
両岸の橋の袂には門があるが、その先にある橋の中央部分が国境となっている
橋は両岸から石造りだが中央部分は木造で有事には中央部分が落とされる仕組みだという
神職の説明に感謝の意を表し国境を超える準備をするため街へと向かった
翌日、神殿で挨拶をした後に国境の橋を渡り君主国の門へと至る
橋は幅が広く馬車がすれ違えるほどであり河は思っていたより広く流れが速かった
君主国側の門に到着すると神殿騎士の青マントを着ていたため簡単な質問を受けただけで
問題なく通過できた。神職への対応を心配したが王国側と同じだった
君主国の門を通り過ぎると一人の騎士から声を掛けられ従軍記章について問われたのでユッタが簡単な説明をする
説明を受けた騎士から信仰対象が違うため対岸から神職を招くことも憚られ噂しか流れてこないので詳しく聞きたいと要請された
ユッタが快諾して騎士の後を付いて行くと隊長室に通される
隊長から兵士を食堂に集めているので後ほど武勇伝を語ってほしいといわれ迎えが来るまで出されたお茶を飲みつつ暫し歓談となる
最初に来訪の目的を聞かれユッタが君主国に席を置いて活動することや雪山に行く予定があること
俺たちが君主国に初訪問であることを告げる
隊長からユッタの配属に歓迎の意を示された後に君主国と雪山についての話となった
君主国は首都と国境の街及び鉱山都市で構成されており商業国家であること
首都を中心として西に鉱山都市と南北と東に国境の街が作られていること
産業は鉱石を採取して物品を製造しており農産品は周辺国から購入していること
雪山に行くのなら鉱山都市を経由して登山するのがよいこと
ガイドも雇えるが後2か月もすると吹雪になり登山が出来なくなること
ひとしきりの会話のあと従卒が呼びに来たため隊長と一緒に食堂へと向かう
移動中に質疑応答の時間を設けるのでお願いしたいと言われユッタが快諾していた
食堂に着くと中には20人近くの兵士がおり、その中に黒髪の兵士が1名いて少し驚いてしまう
向こうも驚いた様子で俺の髪を見ていた
隊長がユッタを黒い悪魔を撃退した神殿騎士と紹介してユッタの語りが始まる
兵士たちは終始真面目に聞いており質疑応答も真剣であった
質疑応答が終わると隊長から昼食に招待されて同席することとなった
ユッタが兵士たちの真剣さの理由を聞くと
ドラゴンの伝承や万物の女神、邪神、勇者との係わりがあるためだという
君主国の子供たちが小さいころから何回も聞かされる話があると言い
火山の活動が邪神の復活だと知った万物の女神がドラゴンを遣わし封印したて雪山になったこと
勇者が封印を解いて邪神を退治するため雪山に来たこと
封印を守るドラゴンに勝てなかったため邪神退治を諦めたこと
今ではドラゴンが住むといわれる山頂は聖域となっており立ち入りは禁止されているなど
ドラゴンにかかわる話を饒舌に語ってくれた
食事が終わりお礼を言おうとしたところで隊長から
雪山に行くのであればドラゴンを祭る祠まで行ってみてはどうかと勧められた
なんでも祠までは参道がありガイドも必要がないとのことだった
ユッタが神殿の奉仕活動を始めてしまうと一緒に行くことが難しくなると考えてると
彼女が俺を見て頷いてくるので頷き返す
隊長にユッタが雪山を訪れてから首都に向かうことを告げ、鉱山都市を目指すと言うと
神職がドラゴンの祠を訪れるのが嬉しいのか至極ご機嫌となり
鉱山都市で警備をしていた時の知り合い宛の紹介状を渡すので
明日の朝に取りに来てほしいと告げられた
感謝を述べて俺たちは退出し今日の宿泊場所を探すため街へと歩を進めた
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