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神様の導きと俺の何度目かの人生。  作者: 可愛い
第三章 雪山を目指して

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旅路-村【ドワーフ 1】

よろしくお願いいたします。

翌朝、朝食を食べた後に普段着を着て山の麓に住むドワーフに会いに行く

ユッタが家族にドワーフのお爺ちゃん家に行くから昼食はいらないと告げて俺たちは外に出た


坑道に入ってしまうと何日も出てこないとの事だが例年収穫祭りの時期には家にいるそうだ

家は鍛冶場を兼ねているらしい。村から小一時間程度歩くと煙突が2本ある建物が見えてきた


辿り着くと家の中から音がするのでドアをノックしようとするとユッタがドアを開け

「お爺ちゃん、遊びに来たよ!」と大声をかける


中にいた人物は俺の予想していた期待通りのドワーフだった

身長は120cm程度で樽のような体形、顔には沢山の髭と立派な顎髭がある

年齢は分からないが人種の基準でいえば確実に老人と言える外観だ


「おお!ユッタか。大きくなったな」

「心配しておったわ。良かった良かった」と言ってユッタの腕をポンポン叩いている

ユッタも挨拶を返した後に俺の紹介をしてくれる


老人がユッタからのお土産を受け取りながら俺たちに椅子を勧める

ちょっと待ってろと一声かけて台所へと向かっていった


その際に酒のほうが良かったなと呟いている。期待通り過ぎて思わず微笑んでしまう

老人はお茶をテーブルに置くと近況を聞いてくる


神殿での奉仕活動や黒い霧の化け物の話をすると坑道に入っていたため霧は見ていないが

化け物の話は聞いたことがあると言う


なんでも勇者がいた時代に魔神の手下が黒い霧を通じて現れたらしく同時に複数現れたこともあったそうだ

黒い霧とは関係ないが怪物たちも今と違い村や街付近まで来ていたと教えられた


その後、君主国で奉仕活動をすることになったので二人で向かっていることと

近くに来たので挨拶に寄ったことをユッタが告げる


老人はユッタの顔をじっと見てから「そうか」と一つ頷き一口お茶を飲んでから

「この子は小さいころから良く遊びに来ていた」とユッタとの思い出話をニコニコ顔で話し始めた


話の途中でユッタから否定や修正が入っては喜んでいたのが印象的だった

話が一区切り着いたときに長居をしたのに気づき退去の挨拶をして外にでる


老人から別れ際に「帰る前に訪ねてきてくれ」と言われたので再訪を約束して別れた

村に向かいながら太陽を見ると昼はとっくに過ぎているようだった


俺たちは途中の木陰に座り昼食を取ることにする

木陰から一望すると夕方から始まる収穫祭りのために人々が準備に動いているのが見えた


二人で座り食事を始めるとユッタが祭りの話をしてくれる

広場で焚かれる薪の幻想的な灯。持ち寄った楽器で演奏される楽し気な音楽。楽しく踊る人々


その話を聞いて俺も思い出す

同じように広場で焚かれる薪の幻想的な灯。美しかった・・・


「楽器の演奏や踊りは無かったな」と呟く

「収穫祭りは村ごとに違うからね」とユッタが言う


続けて「村の出身なんだ。良かったら生まれた村のことを聞かせてほしい」と請われる

ユッタから俺自身の事について聞かれるのは初めてだと思いながらユッタを見て話す


故郷の村の収穫祭りについて、そして俺の出自について

それを聞いたユッタは悲し気に「貴族の三男だったんだ」と呟き村のほうに目を向ける


その後おもむろに「アンナはね・・・アンナはアレクが好きだったの」

それだけ言うと黙ってしまう


俺は返す言葉が見つからなくて黙っている。ユッタも同様だった

しばらくしてユッタが手を振り出した。よく見ると村から手を振る人が見えた


「さあ、戻りましょう」とユッタが言って立ち上がり手を差し出してくる

俺が差し出された手を握ぎった瞬間、ユッタが悲しそうな顔をする


「早く帰って服を着替えないと」ユッタはそう言うと立ち上がった俺を後に歩き始めた

俺は無言で彼女の背を追った

お読みいただきありがとうございました。


無断転載禁止。翻訳も禁止。

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