エピローグ それぞれの向かう先
よろしくお願いいたします。
あの戦闘から三カ月が過ぎた
戦闘に参加した者には顕彰が行われ従軍記章が授与された
従軍記章の授与は各国では行われているが神殿騎士団では初めてのことだった
宗教都市内で神殿騎士の行進が王国や君主国の代表を前に行われた
聖女は当初反対したが周辺で見えた黒い霧に対する噂や懸念の払しょくの為
目に見える形で内外に示す必要があると判断し了承したそうだ
黒い霧については召喚の儀式で悪魔を具現化させようとしたもので
王都や君主国の国境の街で目視され宗教都市近郊を行き交う商人も見たそうだ
化け物を退けることが出来たのは召喚の際の贄の数が少なかったために
下級悪魔が召喚に応じ戯れに現れたのだと考えられている
様々な思惑が俺たちと切り離されたころ
神殿内で奉仕活動を言い渡されていた見習い班に配属先の打診が来た
聖女から参加した者に関しては最大限の配慮を行う旨も併せて伝達された
俺たちは食堂に集まって各々が決めた進路について報告していた
アレクは実家に戻って騎士団に入るという
何度も断ったが黒い霧の英雄として従軍記章を貰った家族を囲い込みたかったんだろうと言っていた
また戻る条件に領都に孤児院を建設して神殿に寄付すること運営費は負担することを了承させたという
そしてラデクとロッテを領都にできる孤児院に派遣してほしいと願い出て了承してもらった
アレクはアンナにも孤児院に来てほしかったようだが固辞されたようだ
アンナ自身は志望していた騎士ではなく神職を希望し神殿で一からやり直す決断をした
ユッタは奉仕活動として君主国の神殿に籍を置くことになった
俺は事前に聖女より直属の騎士として各地を回り情報を収集する任務の打診を受けて了承していた
赴任地も自由、収集する情報も自由、ただし立ち寄った神殿で必ず手紙を預けることが条件だった
また、目的が叶った暁には神殿の書物をスキルで確認してほしいとも言われた
仲間たちとお互いの今後の話をした後に互いの健闘と将来の再開を約束して解散する
その後、俺は一人訓練場の木陰に座り仲間と過ごした日々に思いを馳せていると
「ねえ、赴任先、自由なんでしょ?」ユッタが傍に来て話しかけてきた
「そうだね、でも海か雪山のある場所を目指すよ」と返す
ユッタがニッコリと笑い
「私を君主国まで護衛してもらえないかしら?」
「君主国には雪山があるし、どう?」と手を伸ばしてくる
俺はユッタの手を取り立ち上がると
「ユッタ、頼りないけど宜しく頼む」と告げた
ユッタは俺の言葉を受けて頷くと
「ねえ、もしよかったら私も雪山に連れて行ってほしい」
そう言って屈託のない笑顔を僕に向けてきた
第二章完結
稚拙な文章にお付き合い頂きありがとうございました。
宜しければ感想や評価で叱咤激励して頂けると幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
作者より感謝に変えて
第二章も完結させることが出来ました。
作品をお読み頂いた読者の皆様のおかげです
ここに感謝の気持ちを表します
本当にありがとうございました!
令和7年10月吉日
無断転載禁止。翻訳も禁止。




