戦闘
いつもより長くなっております。
よろしくお願いいたします。
移動を開始する
今回は二隊に分かれて別目的地へと移動する
目的地は前回盗賊討伐で立ち寄った村と更に奥の大森林内部
大森林内部にいると思われる敵主力へは神殿騎士で構成された11班が向かい
村に進出してくる敵助攻へは神殿騎士1班と見習い6班で向かう
村にはその他に神殿騎士3班が近場の派遣地から駆け付け
最終的に神殿騎士4班と見習い6班の10班の隊となる
何事もなく順調に進む
村についてエディ班長が隊長の元へと報告に向う
俺たちは焚火を中心にして車座となり休憩を取る
エディ班長が戻り
全ての班が到着し神殿騎士4班と見習い6班の10班が集合した旨告げられる
任務詳細は明日隊長から話があるので休憩するよう言われ歩哨の段取りを告げられる
翌日 隊長から全体への演説があった
「わが神殿を憎む邪教徒の勢力が宗教都市を蹂躙するためにゴブリンの軍団を作った」
一瞬ゴブリンと聞いて空気が緩む
「別部隊が敵主力を攻撃予定。我々は敵の助攻部隊と対峙予定
部隊の規模は邪教徒が使役したゴブリンジェネラルが最低でも1体
ゴブリンの総数およそ300~400と思われる
使役スキル持ちさえ倒してしまえばゴブリンも大森林内に戻る
我々は防御に徹して敵を通さないだけでよい
邪教徒に万物の女神の祝福を受けた我々の力を思い知らしめよ
後背に生活する信徒のため周囲にいる仲間のために全力を尽くせ
同じ心差しを持つ我々を集めてくださった女神に感謝を!」
「この出会いを神に感謝を「神に感謝を」」皆の唱和で演説が終わる
あちらこちらで各班長を中心とした輪ができる
配置は両翼と中央、中央背後の隊長の位置に騎士各1班を配置
見習い班がその隙間を埋める形となる
籠城戦ではないため陣地の構築は行わない
敵の進行方向を阻む形で移動する可能性もあるし陣地があることで迂回されては意味がないからだ
唯一やったことは命令を伝える為の旗竿挿しを本陣に設置することだった
旗信号は一本の旗竿に二枚の旗を縦に掲げ、組み合わせで指令を伝える仕組みだ
これは見習い卒業後に配属先の各班で教わる内容となる
旗信号が変更されると警笛が鳴らされ班員が声を上げ伝播させていく
習得してない我々見習い隊は班長が確認して動くことになる
敵が現れずに数日がたち敵主力が瓦解し全軍が逃走したのではないかと思い始めたころ
その集団は現れた。3Km先に無数の人影。旗信号が変わり。警笛が鳴らされ大声が響く
「各班長は急ぎ集合せよ」「残りの班員は戦闘準備」
しばらくして班長が慌てて戻ってきて内容を話す
予想以上に敵数が多く配置換えが決まった
防御スキル持ちの所属する4つの班を中央に配置
両翼に神殿騎士各1班を配置
その他の班を中央と両翼間に配置
中央に配置された4班の魔法職は両翼に転属
荷役と癒し手の半数を隊長直轄として本陣への転属
俺たちの班は
エディ班長とアレク、ラデク、ロッテが中央に移動
アンナとユッタが右翼へ転属
俺とフーゴが本陣へ転属
となった
敵前での配置換えであったが敵の動きが緩慢だったため混乱なく終了
俺とフーゴが本陣に着くと隊長と副長が騎乗して話をしていた
「こちらの数が少なくて伏兵を警戒をしてるのでしょうか」
「ならばすぐに動きそうだな」索敵すれば伏兵がいないのは分かることだ
彼我の差が1Km程度になると敵が停止した
「まずいですね」との副長の言葉を受け隊長が
「あれはオーガか?なんでゴブリンの中にいる?」
「オーガの肩に人が見えますね・・足元に3名、いえ4名です」
「全員ローブ姿だな・・使役スキル持ちか・・魔法職でなければよいのだが」
「動き出したな」隊長が旗竿変更を告げる。警笛が鳴らされる
全員が投石紐を手に取り始めた。投石を行うようだ。俺も投石紐を手に取った
「各自放て」合図がでる
投石が行われる。目視できないので皆の投げる方角の上空めがけて投げる
2発投げた後に旗竿が変更され。警笛が鳴らされる
「隊列が乱れませんね」「情報通りジェネラルがいるようだな」
両翼から破裂音が聞こえてきた。魔法職による攻撃が始まったようだ
「逃げませんね」「いるのは確定だな」
隊長が副長に指示を出す
副長から癒し手に「祈りをお願いします」と声がかかり
音に驚いていた癒し手達が一斉に跪き祈りだすと陣営全体が光に包まれるのを知覚する
前線から声が上がり戦闘音が鳴り響く。近接戦闘が始まったようだ
「オーガが動かないですね」「うむ、ローブの集団も様子見のようだ」
旗竿が変更され。警笛が鳴らされる
両翼から魔法の破裂音が小さくなってきた。
隊長から「2・2・2」との声に答え副長が俺たちに向かい
「荷役注目、お前とお前は最右翼にポーションを届けてすぐに戻れ」
「お前とお前は・・・」と指示を飛ばす
今回俺には来なかったため前線に向き直る
戦闘音が消えていた
祈りを捧げていた癒し手達に副長が声をかける
「前線で治療をお願いします」
俺たちにも指示を出る
「前線まで一緒に行って役目を果たせ。警笛が鳴ったら護衛しながら戻れ」
小一時間ほどして警笛が鳴り響く。俺たちは癒し手達を護衛しながら戻る
戻って直ぐに癒し手達にポーションを配るように言わる
「オーガから降りましたね」「ふむ・・各班に伝令」
「魔法職はオーガを狙え」
「荷役!自分の班に連絡、急げ」魔法職のいる班員が駆け出していく
旗竿が変更され。警笛が鳴らされる
魔法の破裂音が聞こえ始める
副長から「来たぞ!」と大声が上がる。前線からどよめきが起こる
顔を上げた癒し手は「ヒィ」と声を漏らす
これがオーガか。俺の位置からでも見える。オーガはデカい
副長の声が飛ぶ「癒し手の方は祈りをお願いします」
距離が近くなったので魔法職からの攻撃が散発的になってきた
「副官、オーガは近すぎる魔法職にゴブリンを攻撃させろ」
「はっ、荷役!自分の班に連絡、急げ」魔法職のいる班員が再度駆け出す
続けて副官が叫ぶ「隊長!」
オーガの正面攻撃を受けた班から悲鳴が上がる
「ふぅ・・行ってこい」「はい!」副長が盾を装備し前線に馬を走らせる
「そこの荷役、私が荷役の支持をだしたら人員を指定しろ」
フーガが指定される。答える間もなく「3・2・2」と声がかかる
「はい、あなたと・・」フーガが指示をだす
俺を右翼に指定した。見てきてほしいんだろうな。フーガを見て頷き走る
右翼に着いて声を上げる「荷役です!」「配ってくれ、各自二本ずつ直ぐ飲みなさい」
配って歩く。アンナとユッタも怪我は無いようだ。アンナは俺を見ると頷いてくる
ユッタは肩をポンポン叩いてくる。ユッタらしいと思いながら微笑み返す
「終了しました。戻ります!」と大声で告げ本陣へと戻る
戻った俺をフーガが見てくる。俺はフーガを見て頷く。フーガはホットした顔になった
絶え間なく続く戦闘音と魔法の破裂音。突然前線から大きな地響きが聞こえた
その後ひと際大きな歓声が上がる。声のほうを見るとオーガの姿が見えない
至る所から歓声が上がる
「やってくれたか」と隊長が呟いた
歓声に包まれながら「おそくなりました」と副長が戻ってくる
隊長の労いの後に副長が続ける
「正面の班は限界が近いです。そのほかの班も疲労が激しいです
士気は高いのですが次にまたオーガ級が現れると持ちません」
「ゴブリンジェネラルが残ってるな」「はい、前線からは位置の特定ができません」
暫く前線を眺めていた隊長がいう
「攻勢がやんだな。飯を喰おう」と剛毅な言葉に
「そうしましょう」と副長が苦笑しながら同意した
俺たち荷役に食料を配ってくるように指示が出る。旗竿が変更され警笛が鳴る
俺は自分の班に食料を持って行く途中で敵陣の上空に黒い靄が見えた気がした
エディ班長が「各自3本ポーショーンを受け取れ、2本はすぐ飲んで1本は敵が見えたら飲め」
指示が飛ぶ。食事を渡して回る
アレクに渡す時「飯前に2本は辛いな」と笑いながらお道化てラデクに不謹慎だと言われていた
アレクもラデクも相変わらずだな
ロッテにも食事を配る、顔色はさえない。アレクとラデクが寄ってきて俺たちの女神さまだと言い出す
班長も頷く。ロッテは青い顔のまま、そんなことはありませんと力なく返事をした
みんな怪我がなさそうで良かった。俺は班員の皆に声を掛け持ち場に戻る
本陣前ではけが人が集められて癒し手の治療を受けている。オーガ戦で怪我を負った人たちだ
隊長と副長が下馬しており食事をしながら小声で話している。
「敵の攻勢がやんだ理由は何だと思う?」
「まだ何とも言えませんね」
「このまま何もせず夜襲と言う可能性はないか?」
「逆に我が軍の夜襲を恐れて夜には大森林内に撤退すると思います」
「どこかで決戦を仕掛けないと使役スキル持ちを逃がしてしまうな」
「はい、使役スキルを逃がす分けにはいきません」
「防衛だけなら合流を待つだけで済んだんだがな」
「早ければ明日の昼過ぎでしょうが・・主力が現れたら大森林へ撤退するでしょう」
二人の食事が終わる
「とは言え、あのローブの集団は気になるな」
「はい、全員が使役スキル持ちでは無いようですし魔法攻撃が来ませんでしたね」
伝令が来て敵に動きがあることを伝える
隊長が騎乗し大声で言う
「勇敢な騎士たちよ!敵の最強戦力は既に倒した。我々は為すべきことを成すだけだ。万物の女神に勝利を捧げるぞ!」
「この出会いを神に感謝を「神に感謝を」」皆が唱和する
旗竿が変更され。警笛が鳴らされる
午前中同様に投石を行う
見習い班にはゴブリンとはいえ大量の敵を前に何もせず待つのは辛い
その心境が分かっているから隊長は効果のない投石をさせたのだろ
旗竿が変更され。警笛が鳴らされる
「全軍で出てきたな」
「ゴブリンジェネラルの位置が分かりませんね」
「鎧も着せずに紛れ込ませてるみたいだな」
魔法攻撃の衝撃音が鳴り始める
俺も正面を向くが違和感がある
靄?煙?先ほど見た黒い何かがより大きく10m位まで立ち昇っている・・・
「狼煙かな?」声に出てしまう
副長から何が見えたか質問され正面中央から黒い煙が見えると伝えた
隊長にも聞こえていたようで副長と注視している
「あれはローブの集団だな。ローブの集団付近で黒い煙か・・・」
「まずいですね」
「大規模魔法か?」
「分かりませんが何か仕掛けてこようとしてるのは分かります」
「勝負どころだな・・・伝令を出す」
「全班敵を殲滅しつつ前進。両翼は敵を突破して後方のローブの集団を倒せ
各班の魔法職は両翼の前進を阻む敵への攻撃を優先しろ
癒し手も荷役も本来の班に復帰。荷役は役目を果たせ」
荷役の役目が癒し手の盾へと変わった
旗竿が変更され。警笛が鳴らされる
戦いが佳境へと踏み込んでいく
お読みいただきありがとうございました。
無断転載禁止。翻訳も禁止。




