宗教都市
よろしくお願いいたします。
宗教都市行きの馬車に乗っている
外の景色を眺めながら彼女の話を思い返す
献身と自己犠牲
王都の壁と貴族の誇り
姉の命に比べたら価値のないものだと前世の俺が言う
でも姉の選択を無価値だと切り捨ててよいのだろうか?
心の中で
前世の俺が価値観を押し付け
現世の俺が尊重しようと払いのける
考えが纏まらない状態で4日も馬車に揺られてると宗教都市が見えてきた
ここまでの街道は治安が良いようで盗賊と出会わなかった
宗教都市の城内に入り城門脇に停車した
移動にかかった費用は入城税も含めて銀貨11枚だ
路銀が心細くなってきた。そろそろギルドの依頼を受けないといけない
広場まで徒歩で移動すると王都の大神殿と遜色のない神殿が見える
周辺には青地に神殿のシンボルの入ったマントを羽織る何組かの集団がいた
カッコいいなと横目で見つつ手紙を届けるために神殿へと向かう
神殿に入り近くにいた神職に事情を話し手紙を渡す
神職は申し訳なさそうに神殿内では頭巾を外してほしいと告げてきた
俺は謝罪し頭巾を外すと座って待つように言われ最後列に移動する
列の端に座り中にいる人に目を配るが髪色を見てくる人はいない
ハルドールさんが言ってた通りだな。少し気持ちが軽くなる
外したまま街の中も歩けそうで良かった
改めて神殿全体を見渡す。正面中央奥に祭壇とシンボルはあるが神像はない
宗教都市の神殿だから神像は必ずあると思ってたんだが一体もない
大神殿で読んだ書物では多神教と書かれていたから
複数の神像が並べられていると思っていた・・語られない歴史があるのかな?
暫くして奥から複数の神職が現れ自己紹介される
聖女との謁見を求めると明日の午後に来るようにいわれる
丁重に挨拶をして頭巾を外したまま神殿を後にする
冒険者ギルドと宿屋がどこにあるか分からないため
近くにいたマントの集団に挨拶をする。まずは彼らについて尋ねてみる
彼らは神殿騎士団といい治安維持を担当していると言われた
何か困ったことがあるのか聞かれたのでギルドと宿屋の場所を質問した
特定の宿屋を贔屓に出来ないためギルドで聞いてほしいと言われ
ギルドの場所を教えてもらった
今朝着いた駅馬車近くにあると教えられて向かうことにする
髪色を気にしてないな。寛容だと言ってたが予想以上だな
途中で宿屋を見かけたので金額だけ確認する
ギルド前に到着
警戒しながらギルドへ入ると酒場も併設されていた
宗教都市と言う名前から禁酒と勝手に勘違いしていたが違うんだな
相談窓口を探すが表示がないため適当な窓口で聞いてみる
相談の専用窓口はないので空いている窓口で大丈夫といわれたので
そのままカードを提示して依頼の種類や見方、受け方を確認する
安い宿屋の場所を聞き依頼掲示板を確認して外へ出る。全然対応が違うな
確認した掲示板の安い報酬だと午前と午後働いて一日の生活費程度だった
今回は何も受けずに聞いた宿屋に向かう。巡礼者向けの安宿だった
少し悩むが先ほど料金を確認した宿屋に向かい宿泊を申し込む
明日は聖女と会うから今回だけは宿屋に泊まって身ぎれいにして
明日以降は節約のため安宿に泊まろうと決める
宿屋を出て商店や装備品を見て回る
道行く人は残念ながら人種しか見かけない
書物の知識で他種族は独自の信仰があると書かれていたが
他宗教に嫌悪感とかあるのかな?
どうやら宗教都市にいる間に他種族に会うのは無理そうだと諦める
市場を見て回り食料品や下着、洗い桶を購入し収納して宿屋に戻る
夕食まで時間があるので洗い桶に収納内の水を出して体を拭き古い下着を洗う
翌日 朝食を食べて頭巾をかぶり神殿へと向かう
中にいる神職に、とその前に頭巾を外さないとな
改めて神職に告げると先日会った方が案内にやってくる
別の建物に案内され会うこととなる
中に案内され客室で待っていると
青いローブをまとった聖女とお付きの女性2名が入室してきた
神職の女性を見るの初めてだな・・・
でも初めて見たメイドほどの衝撃はないな
まずは互いに自己紹介をして渡された聖女宛の手紙を渡す
椅子を勧められたので椅子に座り読み終わるのを待つ
その間にお付きの女性がお茶を入れてくれる
読み終えた聖女が手紙をしまい俺のほうに向き直る
聖女が優しく言葉を発する
「この出会いを神に感謝を「神に感謝を」」お付きの二人が唱和する
唱和の後に聖女から話しかけてくる
「手紙は読ませてもらいました」
「もう一度お名前を伺えますか?」
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