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悪役熟女令嬢の婚約者  作者: †真・筋坊主†
最終章 厄災を払う
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第14話 永遠王国 eternal kingdom

ヴァシリウス領 ノルモ森林

俺とソルティさん達は転移した場所から人里離れたノルモ森林に移動していた。

街ではあちこちに俺とソルティさんの指名手配が出ていた。

「人の子はこんな紙きれを怖がるのか

――下らぬ」

街で拾った俺とソルティさんの手配書をアインが握る。

「アインと言ったか、

お前は我の同格、いやそれ以上か」

「・・・さぁな。

儂はこの星の魔術に疎く分からぬゆえ。」

アインとセルベスの魔素がお互いに絡み合う。

「アイン さんはどういう魔術が使えるんですか?」

「アインでよい。

この星で言う時空魔術、それと簡単な重力操作」

古代魔術である4種類の内2つを使えるらしい。

もうこれで勝てない相手とかいるのか?

俺いらないような。

「――凄まじいわね。」

「ソルティさん、アインさんは予言に?」

「えぇ、この星に存在しないはずの大いなる力

これで奴を倒すための仲間は全員揃ったわ。

これから厄災の聖女討滅を開始する。」


王都 プレートム 王宮

王都を取り囲む黒い炎は王都を取り囲む堀の水を蒸発させ

王都はむしかえる熱気で覆われていた。

「この器、そろそろ時間ね。」

金髪の赤いドレスの女が城壁から人々の死体を見下ろしていた。

肉体がボロボロと土塊となって崩れ落ちていく。

「――リィンカーネション」

女の肉体がドッと崩れて、赤いドレスのみが熱風に吹き飛ばされ王都に飛んでいく。


王都 地下牢

ドッと俺とソルティさんが地面に投げ出された。

アインの魔術によって転移していた。

「人の身ではどうしても体勢を保てぬか。」

セルベスとベルゼブ、アインがすっと異空間から現れる。

どうやらアインの転移魔術は転移前の空間と転移後の空間の間に独自の亜空間を発生させることで2点間を繋ぐものらしい。距離はあまり関係ないが繋げる地点が限定され、かつ人間の場合は確実に体勢が崩れて3分程度は眩暈で身動きが取れなくなる。

「――ここは」

「王都にある地下牢ね。犯罪者を一時的に拘留しておく拘置所

最終的には各地にある拾い刑務所に移送するわ。」

「!?

その声はキヨマサのとこのおばさんか!!」

少し離れた地下牢から聞きなれた声が聞こえた。

「――この間抜けな声は」

「だ、 誰がマヌカだ!!」

トラヤーヌが地下牢に入っていた。

「げ」

「人の顔を見てげとか言うな!」

マリーナもいた。

最悪だ、見なかったことにして

「おいこら!

どこに行くんだ!?」

俺がきびすを返そうとするとガンガンと牢屋の鉄柵を叩きやがった。

ほんと最悪だ。

「キヨマサ、この子達でも囮には使えるでしょ。」

ソルティさんがベルゼブとセルベスに目くばせして牢屋の鉄柵を切り裂く。

「分かってますよ。」

「そうだ 母上を知らないか?」

トラヤーヌとマリーナが牢から出てきた。

「知らない、俺達はここに来たばかりだぞ。」

「そ そうか

俺は母上を探す。」

「色欲王はいないのか?

俺とソルティさんに手配なんか出しやがった」

「・・・仮にも俺の父上で王だぞ」

トラヤーヌがそういいながら眼をそらす。

「国王は恐らく殺されてる。

あなた達 新聞も見てないの?」

マリーナが俺とソルティさんに新聞を放り投げる。

「――誰かの親父さんのせいで、森の中で2泊してたからな。」

ソルティさんが新聞をささっと読むと

「!

なるほどね。国王は病に

代理権を宮廷魔術師の長であるテレシアに委譲した。」

「テレシア・・・

一体どういうことですか?」

テレシアはマリーナの義理の母親であり転生者だ。

だが俺とソルティさん、セルベスさん、ベルゼブで確実に葬った。

いくら転生者でも復活できないほど、跡形も残らないほど消し飛ばしたはずだ。

「――これが奴の能力よ。

世界を股がない限り、一定範囲の人体に無限に転生できる。

距離が近いか、同じ名前とか共通点があるほど強いまま転生する。」

「そんなことが」

流石のセルベスさんとアインも驚きを隠せないでいる。

「奴の能力は転生そのもののエスキートよ。」

「じゃあ、もしかして」

ドッ!!!!!

激しい揺れが全身を襲う。

「トラヤーヌ王子 騎士たちの攪乱は任せたわ。」

「俺達は王宮に行く。」

「ま 待て!

母上は王宮にいるかも」

「いいから従え 小僧」

アインが眼を見開き、睨む。

「ひっ」

トラヤーヌは全身を電流が通り抜けたように縮こまり動かなくなった。


地下牢の天井を俺の土魔術で突き破って地上に降り立つ。

「―――これは」

死屍累々と言うほかはないほどの聖騎士が殺したであろう王都の民の死体が積み重なり、

あちこちに転生者が点けたであろう黒い炎が上がっている。

「まだ厄災の序盤よ。

最悪の場合はこれが国に、大陸中に広がる。」

「――奴らの目的は一体」

「ろくでもないのは確かですね。」

ドッとベルゼブが翼を広げる。

「ベルゼブ頼むわ。」

俺とソルティさん、セルベスさんを掴んで上空に飛び上がる。

白銀の王都に薄茶色の王宮が浮かび上がるように見えてきた。

「――少し頭を借りるぞ」

アインの声が突然ベルゼブの頭上に現れ

トンとベルゼブの頭を押してさらに上空に転移していく。

「我が頭を借りるとは。」


夜 王宮 王座の間

金髪と赤いドレスの女が王座に座っていた。

「ようやく手に入るのですね。我等が永遠の王国が」

王座の間にある巨大なテラスから月光が差し込んでいた。

王座の前に白金の鎧を纏った聖騎士2人が跪いている。

「えぇ。その前に虫の掃除がいるみたいだけれどね。」

「たやすいこと」

聖騎士2人がテラスに向かって剣を抜いた瞬間

ガシャアアアッ!!!!

俺とソルティさんとセルベスが王座の間に転がり込んだ。

今度は距離が短いから軽い眩暈で済んだ。

「内乱罪よ 聖女さん」

ソルティさんが杖を抜いて玉座に突き付ける。

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