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クロとシロと、時々ギン  作者: 田古 みゆう


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砂浜の結婚式(4)

 今回は希望するカップルに低価格の体験型挙式を提供する代わりに、モニタリング調査をお願いしている。ロケーションだけでなく、挙式のスタイルや披露宴の料理、招待客の人数など、今後に活かすための貴重なデータを提供してもらうのだ。


 そして何よりも、今回の目玉は新郎新婦によるパフォーマンスだ。マリンスポーツが好きだという二人は、水上バイクに乗って登場する。また、結婚行進曲の代わりに、アロハオエを流したり、ハワイアンミュージックを流すことも計画している。


 こういった「それぞれのカップルに合わせた体験型挙式」をクライアントであるホテル側に提案したところ、最初は難色を示された。大手や老舗といった企業は、「これまで通り」や「伝統的な」手法を続けたうえで大きな成果を望むことが多い。しかし、躍進しようと思えば、柔軟な発想は必要だ。幸いなことに、ホテル側も理解を示してくれ、最終的には快諾してくれた。


 打ち合わせは、ホテルと新郎新婦、そして私たちの三者で行い、綿密に準備を進めてきた。そうは言っても、挙式のプロデュースは、あくまでホテルと新郎新婦だ。私たちは体験型挙式を提案し、行われた式のマーケティングを行う。それが、私たちに与えられた役割だ。準備はすべて整っている。後は本番を待つばかり。


 私とシロ先輩は、会場となる浜辺に来ていた。目の前には青い海。そして、潮風が頬を撫でる。そんな会場では既に多くのスタッフが待機しており、忙しなく動いている。その中に混じって白谷吟と萌乃の二人を見つけた。


 二人に近づくと、萌乃が手を振って挨拶をしてきた。白谷吟も、相変わらずのイケメン爽やかスマイルを浮かべている。


「明日花さん、おはようございます! 今日はよろしくお願いします!」


 萌乃は元気いっぱいだ。


「萌ちゃん、おはよう。白谷先輩もおはようございます。今日はよろしくお願いします」


 私がそう言うと、白谷吟はニッコリと微笑んだ。


 式の進行や補助は、ホテルスタッフが行う。私たちは式を見学しつつ、次の挙式に繋げられるよう、人数の規模はどのくらいまで可能か、改善点や提案事項など、あらゆる情報とデータを得なければならない。


 一年目の萌乃にとっては初めての大役だろう。動線確認をしたいと言った気持ちが少しわかる。私もこんな形のデータ収集は初めてのことだ。式の進行を妨げず、それでいて効率よく必要な情報を集められるよう、最善の注意を払って臨まなければ。

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