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クロとシロと、時々ギン  作者: 田古 みゆう


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それって、まさかお見合い!?(10)

「私、実は恋愛とかよく分からないんだよね〜」


 由香里はそう言ってから、また蟹チャーハンを口にした。しばらくもぐもぐとしたのち、また話し出す。


「今まで恋愛に興味がなかったわけではないのよ。それなりに恋をしたこともあるし、付き合った人もいたことはあるの。でも、いつも長続きしないんだよね。二ヶ月くらいすると別れよっかなって」


 由香里はそう話すと、蓮華を皿に置いて、水の入ったグラスを手に取った。ごくりと水を飲んで、一呼吸置く。


「たぶん、私は相手に興味がないんだろうなって思うの。一緒にいる時間を大切にしたり、連絡を取り合ったり……。そういう普通のことが私にとってはハードルが高いんだよねぇ」


 はぁっと大きなため息をつく由香里。私はそんな彼女をじっと見つめていた。


「ねぇ。それって、好きって感情がよくわからないってこと?」

「んー。どうだろう。分かんない。そもそも、人をそこまで好きだと思ったことがないのかも」

「え? ないの? ……付き合ってたのに?」


 由香里の答えに驚いてしまう。それならば、彼女はこれまでの彼氏に何を思っていたのだろうか。私は不思議に思って、由香里に訊ねる。


「うん。漫画とかドラマみたいな胸キュンを好きの基準にするなら、本当に好きな人はいなかったかも。でも、嫌いな人でもないから、一応お付き合いはするんだけどね」


 由香里はそう言うと、また蟹チャーハンを口に運んだ。私は、彼女を見てふぅと息を吐く。


「寺田って……なんだか面倒臭い人だね」

「面倒臭くて悪かったわね!」


 由香里が口を尖らせる。私は慌てて「ごめん。ごめん」と謝って、麻婆豆腐を食べる。由香里は、また一口水を飲むと、「絶対、結婚してやる!」と大袈裟に拗ねてしまった。私はそんな彼女に苦笑いを浮かべる。


「じゃあさ、寺田が相手に求める条件って何?……ほら、例えば年収とか、年齢とか、性格とか……」


 やけ食いのように、蓮華を忙しなく動かしていた由香里が、私の質問にきょとんとする。


「え? 特にないけど……」

「えぇ〜! なんかあるでしょう。職業とか、趣味とか、身長とか、体重とか、顔とか、髪の長さとか、服装とか、靴のサイズとか、住んでいるところとか、家族構成とか、あとは……、あれだ。ギャンブルするか……、タバコ吸うか、酒飲むか……、とか?」


 私は、指折り数えながら、由香里に尋ねる。彼女は、興味なさげに「うーん」と首を傾げていたが、最後の項目でぴくりと反応した。

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