表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クロとシロと、時々ギン  作者: 田古 みゆう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/155

シロヤギさんからの手紙(3)

 白谷吟は、本当に平気なのかと私の顔を覗き込む。その顔がカッコいいのに、可愛すぎて、イケメン耐性のない私には効果抜群だ。


「いや、あの、え〜、どうかな……たぶん、大丈夫です。私、元テニス部なので色黒なのは仕方ないかなぁって。ほら、私よりシロ先輩の方が色白ですし。私たち、矢城(やぎ)八木(やぎ)なので、他の人から名前を呼ばれると紛らわしいですし……。色分けされていた方が、皆さん分かりやすいかなぁ……なんて。あはは」


 自分でも何を言っているのか分からない程に思考が追いつかず、口だけがペラペラと言葉を吐き出し続ける。


 そんな素敵すぎる顔で、見つめないでほしい。


 この爽やかイケメンは、自分の攻撃力の高さを分かっているのだろうか。


 それとも、分かっているうえで私を(もてあそ)ぼうという、所謂あざとい系か。


 爽やかイケメンを前にくだらない考えで私の思考はパンク寸前。視界を彼方此方と彷徨わせていると、シロ先輩が戻ってきて白谷吟に突然喰ってかかった。


「おい! 吟! 何、クロの事いじめてるんだ? クロをいじめて良いのは、先輩の俺だけだぞ!!」


 目の座ったシロ先輩の物言いに、私たちは揃ってポカンとしてしまう。


「何って、僕たちは、ただ話をしていただけだよ」

「そうですよ。シロ先輩。白谷先輩は、私の事を心配してくれていただけですよ。もう、白谷先輩に謝って下さい」

「ん。そうか。すまん」


 白谷吟の澄ました言葉と、私の焦りの抗議に、シロ先輩は素直に謝罪の言葉を口にする。


「あはは。本当に、史郎は矢城(やぎ)さんのことが好きなんだね〜。ところで、僕の海老フライは、どこ?」

「あ、すまん。向こうで話してたら、忘れた」


 白谷吟は、理不尽な責めにも嫌な顔一つしないで、ニコニコとシロ先輩を揶揄(からか)う。シロ先輩も、自分の失礼な誤解を引きずることもなく、何事もなかったかのように私の隣に腰を下ろした。


 と言うか、シロ先輩が私を好きとはっ!?


 またしても、爽やかイケメンの発言に目をパチクリとさせていると、シロ先輩が私の顔を覗き込んできた。


「何だ、クロ。吟の事をそんなに見て。惚れたのか?」

「ちがっ……!!」


 違うと、訂正しようとしたところで、白谷吟と視線がぶつかった。


 惚れたわけでは無いが、ここで力一杯に訂正するのは、もしかして白谷吟に対して失礼になるのか。


 よく分からない考えに、私は言葉に詰まる。


「あはは。僕が矢城(やぎ)さんとすごく仲良くなったら、史郎、絶対妬いちゃうよ〜。……僕を取られたって」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ