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ラグーン・エンド  作者: 天山なつ志
4/5

大地の空間

 ライアは、ふと考える。

 この修練場に入ってからの入口にあった看板、水、火、地、風と書いてあった筈。


 この流れだと、自分を持ってたって事にならないかな?とライアは、思う。

 なぜ、自分なんだろう?と、首を傾げる。


シーラ (早く、進みなさないよ)


エンラ (お前、鈍くさい)


ライア 「ハイハイ、シーラはさておき、エンラもどげつい突っ込みするんだなぁ」


エンラ (誉めてたのか、ありがと)


ライア 「ははは、どういたしまして」先を見るライア。


ライア 「シーラ、もう少しよろしくです」


シーラ (分かってるわよ、さぁ行くわよ)


ライア 「あいあいサー」


エンラ (サー)


 ライア気水を発動し、シーラを全身に漲らせる。

 この時のライアの運動能力は、計り知れないが今までの数倍能力アップしている。

 気のコントロールを微調整しながら、身体を動かす。


 今度は、天井が低くて両脇も岩肌で狭い、さっきの青灯と形が少し違う灯。

 橙灯が、ライアが動きに合わせ点いたり消えたりしている。


ライア 「ねぇ、シーラこの灯火はどんな仕組みになってるか分かる?」


シーラ (これは、精霊様がエリアにいる意味を示すのよ、だからこの先にはドンク様が、おられるわ覚えておきなさい)


ライア 「そうなんだ、じゃあ灯火がつかない場合は真っ暗な所を進むんだね、今回はその精霊さんがいるみたいで良かった」


エンラ (良かった)


 しばらくして、光が溢れる空間に来た。


ライア 「うわぁー、凄い」


エンラ (うん、凄い凄い!)


シーラ (さすがは、ドンク様ね)


 そこは、外のような景色で山や川や、林や空、雲などが存在している空間に、ライアは見とれていた。

 ふと、シーラが言った事を聞いてみる。


ライア 「えーと、訪ねますがシーラこの洞窟内は、精霊様が作ってるの?」


シーラ (そうよ、この洞窟全体が精霊の大庭なの)


ライア 「精霊の大庭?あれ?さっき、ホウレイさんと言ってた、精霊の庭ってここの事なの?」


シーラ (バーカ)


エンラ (バーカ、バカー、バーカー)


ライア 「おいおい、エンラ厳しいよその言い方」


シーラ (精霊の大庭は、この洞窟全体、精霊の庭はまた別にあるの)

エンラ (ここ出ないと、教えられない)


ライア 「そうなんだ、分かったまずこのエリアにいる精霊様を探そう」


 このエリアは、見た目は広く感じるが一通り周辺を進んで見てみると、リアルな外よりスケールが小さくなっている。


ライア 「後は、あそこの山に行ってみて精霊様がいるか、探してみよう」


シーラ (何言ってるの、もうさっきからついてきてるわよ)


エンラ (うんうん)


ライア 「えっ」周囲を見渡したその時、何者かがライアに向けて回し蹴りをしてきた。


ライア 「っ」瞬時に気水を発動し、シーラを全身に漲らせ左側からの回し蹴りを左腕で防ぐ、そのままライアは右手で相手の足を掴み投げようとしたが、掴む前に反対の足でライアの左腕を蹴られその場を、離れた見知らぬ者。


見知らぬ者 「やるじゃないか、少年」と、言った見知らぬ者。

 顔は、小さく服装が明るい。


ライア 「すみません、一応20越えてます」


見知らぬ者 「おおっ、そうかそうか見た目で判断しちまったな、ごめんよ青年。俺は、ドンクだ」少し、ライアを隅々まで見渡す。


ドンク 「よろしくなっ、えーと」


ライア 「あっ、ライアです」


ドンク 「ライアかよろしくなっライア、てか何か、警戒心高いな」

エンラ (ドンク、お久し振り)


ドンク 「おっ、その声はエンラかっ、いやーびっくりだ、前あった時は、別れ際に少し話したぐらいで、エンラから挨拶とは、何か良い日だ」


シーラ (お久し振りです、ドンク様)


ドンク 「おおっ、シーラか元気か?」


シーラ (はい、使われっぱなしですがっ)と少し強い口調で言うシーラ、ライアは内心タジタジしている。


ドンク 「まぁ、器がやっと来たから暇にはならずに済む、なぁライアなんで選ばれたんだ?」


ライア 「えっ、さぁ分かりません」


ドンク 「そうか、分からんかっ!まっ、神のみぞ知る的な感じか」


エンラ (神しか知らない、お前謎)


シーラ (そうよ、素性が分からないコイツの中で、何で私が働かないといけないのよっ)


ドンク 「ライア、なんかすまんな」


ライア 「いいえ、大丈夫です」と、がっかりとうつむくライア。

ドンク 「じゃあ、始めるかジンラ起きろ」


ジンラ (はっ、ドンク話は終わったのですか)


ドンク (ああ、ライアの苦労を聞いたとこだ)


ジンラ (それはそれは、お疲れ様でございます)それを聞いたライアは、どっと疲れてきた。


シーラ (ジンラ、お久し振り)


エンラ (ジンラ!)


ジンラ (シーラですかお久し振りです、またまた気高いお声ですね。エンラ、お久し振りです、知らぬ間にお話が出来るように)


エンラ (さっき)


ジンラ (そうですか、ではこの器のライアさんが特別なのですね)


ジンラ (はじめまして、ライア様。ジンラと申します。ドンクに身を寄せている身ですお見知りおきを)とドンクの後ろから橙色の発光体で出てきた。


ライア 「ジンラさん、よろしくです」とぺこりと頭を下げる。


ドンク 「始めから言っとくが、俺を止めないと後が苦しくなるぜ」


ジンラ (はい、ドンクは早さはピカイチですから、ライア様一つ忠告です)ジンラは、ドンクに重なりながら話す。


ジンラ (足を止めれば勝てます)


ライア 「足を止める」


ドンク 「じゃあ、行くぞジンラまずは慣らしだ」


ジンラ (了解)


シーラ (ぼさっとするな、来るわよ)


ライア 「くっ、エンラ!」


エンラ (呼んだか?)


ライア 「よろしく」ライアは、外気を練りエンラとリンクした。

 そのまま、ライアは後方に翔びエンラの遠隔攻撃を繰り出す。

ライア 「ホウレイさんのように、上手く行くかな」と言いながら、両手の手の平から炎弾を上下左右に放つ。


ドンク 「なかなか、面白いな。だが、鈍い」

 ドンクは、ライアが放った炎弾をかわして、ライアの左足を掴む。


ライア 「エンラ、出力上げてみて」


エンラ (アイアイさぁー)


 ライアは、左手を右手の手首を持ち、右手の平に集中する。

ライア 「行けっ」ドンクがいる所に、大炎弾を放った。だが近距離での爆発、ライア自身吹き飛んだ。ドンクはそれをかわした。


ドンク 「イヤイヤ、やるなジンラ次は一速だ」


ジンラ (はい)ドンク、気が膨れ上がる。


ライア 「来る」気水を発動しシーラを漲らせる、ドンクの行方を追う。


 ん?とライア、ドンクの気配が分からない。


ドンク 「どこみてる」話しかけながら、ライアの右横腹に右手の突きを食らわす。


 ライア反応し、左の体捌きでドンクの攻撃を正面で受けた。


ドンク 「かなりやるな、じゃあこのラッシュを耐えてみろ!アータタタタ!」ドンクの、連続攻撃左右上下に、パンチやキックを繰り出して来る。

 ライアは、反応して受けているが、ダメージの蓄積が大きい。


シーラ (もう、何してんの?あれでも、ドンク様手加減してるのよ)


エンラ (そうだぞ、とりあえずここから離れろ)


ライア 「離れろって、言ったって、こう攻撃が素早いと」


エンラ (俺を使え)


 ライア少し考える、防御しながらエンラで攻撃?


ライア 「エンラちょっと、よろしくです!」そう言うと、外気に気が集まりだす。


エンラ (あい、任せろ)


 ライアは、防御しながら、集まった気をエンラの炎を作り背中から、上に向け放った。

ライア 「いけっ」


ドンク 「ほう、なかなか」

 エンラの炎が追跡の如く、ドンクめがけ飛んで行く。


ドンクは、炎を避けその場から離れた。


ライア 「やった、でも次どうするか」


ドンク 「ジンラじゃあ、二速行くぞこれで決める」


ジンラ (はい、ドンク)


 ドンクの気とジンラの勢いが増していく。


シーラ (何してるのよ)とシーラが、言った途端ライアはシーラ、エンラの力を最大限に引き出し、地面を蹴り、両手から爆炎を放ち加速してドンクに向かって行く。


ドンク 「ジンラ間に合わない、一旦避けるぞ」


ライア 「捕まえました!」


ドンク 「っ」

 ライアは、両手を合わせドンクの至近距離で大炎を、放った。


 ライアは、すぐその場から離れる。


ドンク 「ほんとに、スゲーなライア」と、ライアの後ろからドンクが現れた。


ライア 「ははは、いえドンクさんには負けますよ」


ジンラ (いやいや、合格ですよライア様)


エンラ (合格?合格っ!)


シーラ (ギリギリだったからね、わかってんの?)


ライア 「あい、反省致します」


 ドンクが、ライアに近寄る。


ドンク 「うんうん、ホウレイやスイキが合格させた気持ちが分かる」


ライアを、右手の拳で右肩を軽く叩く。


ドンク 「ジンラ、もう行っても良いぜ」


ジンラ (あい、わかりましたドンク。短い間でしたが、また近々お会いしましょう)


ドンク 「ああ、ライア!ジンラを、渡すぞ」ドンクの胸辺りから、橙色の光る玉が現れた。


 それを、ドンクはライアの背中から押し当てた。


ライア 「うっ」一瞬身体を突き抜ける痛みが走った、その後に激痛が走る。


ドンク 「あらあら、ジンラの容量が大きかったか」


ジンラ (そのようですドンク)


シーラ (ジンラ、またドンク様で力をつけたの?)


ドンク 「いいや、俺がジンラを使いすぎたせいだろ」


ジンラ (普段の生活で、常に繋がっていたので)


シーラ (えっ、そんな事出来るの?)


ドンク 「あははは、出来たみたいだな」と、どや顔で言ったドンク。


シーラ (あり得ない)


エンラ (うん、ないない)


ライア 「えっ、そんなに難しいの?」


シーラ (ちょっとは、自分に置き換えてみたら分からない?)


 ライアは、シーラやエンラを使う過程を考える。

 シーラは、内にある気を気水で身体の隅々に行き渡らせ、その後にシーラとの繋がりで、気の使い方を調整していく。

 エンラの場合は、外気を練りエンラを繋り、気を発して行動を行う。

どちらも、その時に繋がって行動をしていた。

常にでは、無い。

気を、常に発する?やはり、不可能に近い。


シーラ (どうしたの、何か言いなさいよ)


ライア 「うん、今の自分じゃ無理かも」


ドンク 「それ事態は、難しくないんだ。ただ繊細な気の使い方が出来ないと、持続できず気を暴走させる」


ライア 「気の暴走・・・」


 ライアは、上にある仮想の流れる雲を見ながら、話す。


ライア 「これまで、気の使い方が雑に使っていたのを、染々と感じました、シーラの繊細さ、エンラの器用さ、そしてドンクさんとの連携が出来るジンラ、一つ一つここに来て、どれだけ勉強不足なんだろって、気持ちが熱いです」


ドンク 「良いやつだな、ライアは」と、ライアの背中を力一杯右手のひらで叩いた。


ドンク 「これから、もっと精進すれば大丈夫だっ」


ライア 「はい、ドンクさんありがとうございます」と、左手を高々と空に向け上げる。


ライア 「うおおおおーー」と雄叫び。


シーラ (なんなのよ)


エンラ (おれも、うおおおおーー)


ジンラ (いやはや、青春ですね)


シーラ (はぁ)先が思いやられると、シーラは思った。


ドンク 「じゃ、さっさと次行った方が良いぞ、お前追われてるんだろ」


ライア 「はい、そうでした」


ドンク 「一つ、ジンラの説明をすると、まっ熱血が好きだって事で、お前なら上手く扱える筈」


ジンラ (おやおや、私は頑張りやが好きなだけです、シーラやエンラも、何事にも諦めなければ、いつでもその時はお力をおかししますよ、ねぇシーラ、エンラ)


シーラ (ふんっ)


エンラ (あい、任せろ)


ジンラ (では、ドンクまた後で精霊の庭でお会いしましょう)


ドンク 「ああ、じゃあ達者でなライア」


 ライアは、深々と礼をして次に向けその場を後にした。


ドンク 「ライア、そっちじゃない、あそこから行くんだ」と、ドンクは指差した所は、山の頂上。


ライア 「ドンクさん、本当ですか?」


ドンク 「そうだ、だからそっちじゃなく、山のてっぺんに行くんだ、気を付けてなぁー、夜は化け物出るから」


ライア歩きながら、ガックシ来ていた。

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