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キンと冷えた月が
白く輝いていた
道は一本
傷んだアスファルト
暗闇に灯る
ほんのりと赤い自販機
道草の缶コーヒー
手のひらに包んだのは
きっと
足りない温度を
埋めるように
苦味を流し込んでも
胸のつかえは
落ちやしないけど
体の奥で
静けさの溜まる
音がする
肌を研ぎ澄まして
夜の中に
風を探してる
触れられて見出だす
ことばかりだから
伝えたいって
なぜだろう
風にならない
吐息が前へ
星のまたたきに
まばたきを返す「会いたかった」
何度でも
ただ
言葉になれ、言葉になれと
願いながら