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大提督は引き篭もる。  作者: ティム
災禍の討滅者編
92/140

水資源採掘作戦準備中4

ブックマ感謝です。

そろそろストックが尽きそうですが、頑張ります。


 とりあえずこれでよかろう。

 本来ならば、ヴィオラ提督に指揮権を統一すべきなのだが、往路の囮作戦の為、あえてルル大提督に艦隊指揮権を預ける事になったのである。

 護衛艦隊と警戒艦を増強し、ブルーメ級大型工作艦を新たに編入したぐらいであるな。

 敵の攻勢規模によっては増援として要撃艦隊を送る予定であるが、敵がどう動くかわからない以上、確定ではないのである。

 リーフ艦長はファイネル級旧型軽巡航艦の修理が済み次第、アインホルン級重巡航艦と共に戦力予備として待機であるな。


「了解です。全力で支援します。」


・・・・リーフ艦長、待ち遠しいのはわかるが、貴官も少し休憩せよ。


「いえ、此処で結構です。」


 ファイネル級旧型軽巡航艦が映るモニターの前で座っているリーフ艦長に―――。


「はーい、1名様、ご案なーい♪」


―――カオスな宴に引きずり込まんとして、主催者であるアオイ艦隊長がやってきた。


「アオイ艦隊長、私を巻き込まないでくださいっ!」

「まーまーいいから、いいから、一杯ぐらい付き合いなさいってっ。」

「いえ、そうじゃなくて、私、アルコールはダメなんですっ!」

「へーそうなんだ、うふふふ、酔ったリーフちゃんを見てみたいなっと。」

「アオイ艦隊長、もう酔っておられるのですか?」

「うーん、かたいなー、アオイさんって呼んでみ、呼んでみ。」

「完全に酔ってます、アオイ艦隊長お酒臭いですっ!」

「ア・オ・イさん、呼ばなかった罰として、リーフちゃんをギューっとします!ギュー!」

「え?、きゃあーっ胸を揉まないでくださーい。」


 背後からアオイ艦隊長に抱き着かれ、胸を揉みしだかれているリーフ艦長が悲鳴をあげている。


「いーや、呼んでくれるまでやめませーん。」


 楽し気な調子でアオイ艦隊長が宴の席へと押し込んでいく。

 なんというカオス―――。


 タマゴ、隼の生産状況はどうか?


「隼、完成26機、納品、する?」


 いや、80機一括で納品せよ。


「了解、任せて。」


 タマゴが再び周回軌道に戻っていく。

 やはり、隼も間に合わないか・・・。


「貴方、乾杯。」


 カップを手に戻ってきたルル大提督が、コツンとカップを俺に当ててくる。


 休憩はよいのであるか?


「あの子たちが頑張っていますわ、酔ってなどいられません。」


 カップを軽く傾け、ルル大提督がコーヒーを飲む。

 今も複数のモニターの先で、彼女の指揮下にある艦隊が戦っていた。

 雰囲気だけでもか―――。


 ルル大提督、乾杯である。


「うふふ、ええ貴方、乾杯。」


 彼女が再びカップをコツンと俺に当てた。



 騒がしくも短い、休息は終わった。


 そして―――。


『各艦隊、順次出撃、泊地外縁にて集結せよ。集結完了しだいGP6へ向かいます。』


 モニターに映るヴィオラ提督が出撃を宣言する。


 ドックから出撃するミスリル級戦艦に続き、ヴィオラ提督のパーソナルカラーである紫をベースカラーとして白のラインを描かれた扶桑級重戦艦が出撃する。


 扶桑級重戦艦―――。

 全長1500メートル、全幅900メートル、全高1000メートルの長方形型の船体には多くの構造物を有していた。

 艦前方から艦中央部にかけて、上面下面に分かれて2列に並び階段配置された8基24門の三連装レーザー砲塔群。

 主砲は後部にもあり、さらに上下に1基づづ配置され後方を睨んでいる。

 そして、艦中央部を守るように配置された上下合わせて8基の副砲と艦全体に万遍なく配置された近接防衛兵器群が何者も近づくことを許さない。


 まさに宇宙に浮かぶ要塞。

 威風堂々としたその姿を見せつけていた。

 前方を往くミスリル級戦艦と比べても、軽くふたまわりは巨大なその艦影は、見るものに独特の畏怖と憧れを抱かせるものだった。

 各ドックから参加予定だった艦艇群が次々と出撃し、先を往く二隻の戦艦を追いかけて合流地点である泊地外縁を目指して進んでいく。


 そして、少し離れた宙域から訓練を兼ねた試験航行中だった5隻の有人駆逐艦が出撃していく艦隊を見守っていた。



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