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大提督は引き篭もる。  作者: ティム
廃墟の眠り姫編
58/140

敵艦隊出現

ブックマ500件達成感謝、いよいよ敵艦隊との交戦がはじまります。

楽しんでいただけると幸いです。

行間修正。

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【成功】気密エリアを整備せよ。を達成しました。(118/120)

報酬として、功績点50点、ワーカーズ50コインを受領しました。


【成功】大気循環設備を整備せよ。を達成しました。(119/120)

報酬として、功績点50点、ワーカーズ50コインを受領しました。


【成功】大気プラントを稼働せよ。を達成しました。(120/120)

報酬として、功績点50点、指揮ワーカーコインを受領しました。


【泊地運営委員会】おめでとうございます。依頼達成数が120に達しましたので、特別報酬が支払われます。

特別報酬としてビアガーデンを受領しました。

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 ビアガーデン?


 システムキッチンの周囲に丸テーブルが3つと背もたれのない丸椅子が12個、さらにシステムキッチンに接続する形で、複数のビアサーバーとカクテルボトル置き場が追加配置されていた。


 場違い感がさらに酷くなったのであるな。


 せめて床だけでもなんとかならないものであろうか・・・・。


 完璧執事ウルがバーテンダーを務め、いま唯一の利用客デイジーを歓待している。


 しばらくはウルに任せておくのであるな。


「棟梁、おいらにもなんかやらせろよ。手が足りてねえんだろ。」


 喋る工具箱チャンプが完了したタスクを片づけて要求する。


 チャンプはそのまま、予定のタスクを実行せよ。


「それでいいのかよ?」


 うむ、負けるつもりはない、勝って次に繋げるのである。貴官達はその次の準備を進めるのである。


 俺はそう答える。


「わーったよ、棟梁、手が足りなくなったら、遠慮せずに呼べよなっおいらいつでも駆けつげるぜ。」


 チャンプが再び予定されたタスクを始める。


 それはキラキラ天使フィギア、フェザーも暴君タマゴも同じだった。


 どちらも中断していたタスクを再開する。


 どうやら余計な心配をさせてしまったようであるな。俺としては嬉しい反面、泊地コアとしては反省すべきであろう。


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【継続中】1~4湾港倉庫を整備せよ。を継続実行しています。(達成率85%)

第1湾港倉庫(100%)から、ワーカーズ126機、造船資材200コンテナ分を発見回収しました。

第2湾港倉庫(65%)から、金属資材100コンテナ分を発見回収しました。

第3湾岸倉庫(90%)発見報告はありません。

第4湾岸倉庫(85%)ビルドワーカー3機、ヘビーワーカー12機、メイドワーカー1機を発見回収しました。

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「旦那様、奥様、完璧執事であるこの僕へのご用命あれば、なんなりと仰ってください。身命をとして果たしてみせます。」


 最後にバーテンダーを兼任している執事服のウルが、バーカウンターの奥から軽く頭を下げた。


「目標転移反応座標より、複数の微弱な重力震を感知。敵の先遣隊出現の兆候を捉えましたわ。まもなく第1先遣艦隊が目標座標に到達、同艦隊は戦闘陣形に移行します。第3前衛艦隊の到達まで20分、第2増強艦隊は120分、アオイファミリーズ第2機動艦隊は180分、スズヤ艦隊はおよそ200分程度で到着予定ですわ。」


 全体的に艦隊展開が早くなったであるな。


「ええ、継続してきた偵察活動により、泊地周辺の宙域情報もかなり掌握出来たのが大きいですわね。空間安定度の高い座標同士を結んだ短距離跳躍でのショートカットと亜光速移動で急行させておりますわ。ただ―――。」


 ルル大提督がすっと空間に展開された宙域マップを別ルートで進む矢印、第1アオイ家族艦隊を指し示し―――。


「予測通り、アオイファミリーズ第1艦隊が280分と遅れていますわ。」


―――そう解説した。


 うむ、第1アオイ家族艦隊の遅れは想定内である。


 元々配属中の防衛駆逐艦は拠点防衛が主任務である為、最初から跳躍機関が排除されている。このような即応急襲作戦には対応していないのであるな。


「これからは連続短距離跳躍可能な要撃艦の建造配備も必要となりますわね。」


 であるな、今後の課題である。


 問題のリーフ艦隊はどうか?


「単艦で出撃させたケルベロス級高速重巡航艦は到達まで80分という処ですわ。後発で先発艦隊を抜き去って進むその加速力は、駆逐艦より速い高速重巡というコンセプト通りの性能を発揮しておりますわね。」


 ならば問題児はどうか?


「到着まで240分、予測される敵大型艦出現まで220分、およそ20分遅れで間に合いませんわ。正直、準備時間が掛かりすぎましたわね。今後の課題でしょう。」


 うーむ、ログを見る限りこの遅延の原因は、現行の艦対艦移相魚雷搭載システムとファイネル級の火器管制システムが適合しなかったことであるな。旧式のファイネル級を改修させなかったリーフ艦長の責任である。


『大丈夫です。20分程度の遅れ、何とでもなります、してみせますっ!』


 これは命令である。リーフ艦長は現行の速度を維持して、急行せよ。 


『司令官、わたしの見せ場なんですよ、わたしが活躍しなくちゃダメなんですよっ!』


 これは命令である。これ以上の速度上昇はファイネル級の限界を超えるのである。動力炉乃至プラズマ推進器周りにおいて、致命的損傷を発生させる恐れがある。


 貴官は自分の乗艦がとっくに艦寿命を迎えていることを自覚せよ。貴官が想定する以上に主要各パーツの信頼度は経年劣化により低下している、留意せよ。


『それでも、わたしは諦めたくありません、最後までやらせてくださいっ!』


 リーフ艦長の真摯な言葉に俺は―――。


「敵艦隊出現、いえ、これは、全艦攻撃中止っ目標はEvilにあらず。貴方、所属不明艦隊は有人武装船団ですわ。」


 ルル大提督も困惑しておるが、俺もそうだ。


 想定以上に彼らの行動は理解不能である。


 この船団すべてがゲストの救援船であると?これだけの船団を生存不明な乗組員の捜索に向かわせられるほど、アリゼ連邦の船舶数は多いのであるか?


「貴方。さらなる中規模転移反応を感知しましたわ、座標はGP7惑星周辺宙域。予測質量は大型24中型以下86隻。」


 ルル大提督の報告ともに新たなる反応座標が宙域マップに表示され―――。


「空間震、続いて重力震感知、複数のEvil駆逐艦の出現を確認。」


―――敵を示す赤マーカーに変わる。


「貴方。」


 うむ、目標変更である。


 第1先遣艦隊をもって敵先遣隊α群を誘因し、合流した第3前衛艦隊と共にこれを撃滅せよ。残りの艦隊は集結させ、艦隊決戦をもって敵主力艦隊β群を撃滅する。


 ルル大提督はすみやかに各艦隊に作戦変更を通達せよ。


「了解しましたわ。」


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【緊急】敵先遣隊α群を撃滅せよ。が発令されました。


【緊急】敵主力艦隊β群を撃滅せよ。が発令されました。

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人類船団の出現を唐突に感じるかもしれませんが、フラグはたっぷりと立ててありました。


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