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大提督は引き篭もる。  作者: ティム
廃墟の眠り姫編
43/140

向いてませんわよ

そろそろ、ストックもなくなってきましたが、まだまだ1日2回の更新は続けます。

読んで頂けて感謝です。

行間修正。

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【報告】秋月級防衛駆逐艦の修理が完了しました。(3/5)


【報告】バルシェム級駆逐艦の修理が完了しました。(4/5)


【報告】ソーシェム級防衛駆逐艦の修理が完了しました。(5/5)


【報告】艦艇を修理せよ。を達成しました。(5/5)(110/120)

報酬として、功績点50点、修理短縮コインを受領しました。


【依頼】艦艇を10隻修理せよ。が発令されました。(5/10)


【報告】ソーシェム級防衛駆逐艦の修理が完了しました。(6/10)


【報告】哨戒艇2隻の建造が完了しました。(2/5)


【報告】機動兵器工場を整備せよ。を達成しました。(111/120)

報酬として、功績点50点、資材10コインを受領しました。


【依頼】機動兵器工場の生産力を強化せよ。が発令されました。


【報告】建材工場を整備せよ。を達成しました。(112/120)

報酬として、功績点50点、資材10コインを受領しました。


【依頼】建材工場の生産力を強化せよ。が発令されました。

--------------------


「お邪魔します。助けて頂きありがとうございました。私はデイジーといいます。えと、しばらくお世話になります?」


 ゲストパスを首から下げたデイジーと皆が互いに挨拶を交わし合う。


「うんうん、デイジーちゃんだね。ささ、詳しい話はこっちでやろうね。お酒はないけどソフトドリンクならあるから、デイジーはなに飲みたい?」


「あの、飲んだ事ありません。ご免なさい。」


「いいって、いいって、なら片っ端から試してみようか~。」


 そんなデイジーの背中を押して、アオイ艦隊長がダイニングキッチンに拉致していく。それを見送ったルル大提督が俺に近づき、顔を寄せ―――。


「で、連れて来たのですね。まがいなりにも此処はグレイトパール泊地の最重要機密区画なのですが、其処の処ちゃんとわかっていらっしゃいますか?」


―――囁くような音量を抑えた声で、ルル大提督が問い詰める。


 うむ、ゲストとして招待したのである。


「貴方、まさか彼女にスパイでもさせるつもりですか?彼女は向いてませんわ。」


 彼女には我が泊地と人との橋渡し役、表向き外交官的役割を期待しているのである。


「他には、それだけではありませんわよね。」


 うむ、エサであるな。


 彼女の所属する勢力が、彼女とその船を見てどう動くかを観測したいのである。


 彼女の核となるフェイクコアとは接続済み、情報収集ユニットとしては使えるのであるな。


「情報収集の為のエサですか、それにしては奮発しましたわね。私は軽巡航艦クラスだとお聞きしましたが?」


 ルル大提督の口調がとても冷たい。


 うむ、ルル大提督、これは誤差である。


「誤差?ふーん誤差ですか、230メートルサイズが480メートルサイズに倍増してますが、この程度は貴方にとって誤差なんですね。」


 うむ、誤差である。


 俺ははっきりと伝えた。


 使用目的上必要とされる機能を付与した結果生じた誤差である。


 まぁ付随戦力は有人試作機ばかりで、かなりの時間が掛かりそうであるが、その辺はマイア・ユースティティア調査士官と要相談であるな。もちろん追加装備納品は後日として、船本体のみを完成させて引き渡しても約束は守れるのである。


「わかりました、そういう事にしておきます。」


 うむ、ルル大提督、現状の確認をしたい。あの問題児は何をやっておるのだ?


『司令官、司令官っ、司令官様!中にいれてください、お願いしますっ。』


 モニターに映るリーフ艦長は床に正座していた。


 本当に何をやっておるのだ、彼女の行動は理解に苦しむのである。


「うふふ、彼女には自主的反省を促しておきましたわ。貴方、そろそろ入室許可をお願いしますわね。」


 うむ、入室を許可するのである。


「ううう、酷い目に遭いました。」


「羽目を外しすぎたリーフがいけないのです。何事もほどほどにしてくださいね。」


「はーい、出来るだけ善処します。」


 さすが問題児である、やる気がなくて結構であるな。


「貴方も喜ぶ処がおかしいですわ。」


 うむ、それが俺であるな。


 さて修理タスクは順調に消化中、駆逐艦の修理までは終了である。


 現在は重巡2隻の修理作業中であるか、リーフ艦隊の修理はこの後であるな。


 タマゴ、補給資材の状況を確認したい。


「推進剤、1.5会戦分、弾薬製造、中断、造船資材、兵器資材、製造中、だよ。」


 つまり、推進剤の備蓄は順調、弾薬は補給分のみで備蓄なし、修理資材の製造中という事であるか?


「珠ちゃん〇、凄い、偉い。」


 分かって貰えて嬉しいのかタマゴがクルクル廻っている。


 ルル大提督、索敵状況はどうか?


「現状に変化無し、静か過ぎて不気味ですわね。現状、我が泊地は平穏のまま推移しています。貴方そろそろ偵察艦を頂けますかしら、少し星系外縁部や隣接星系への長距離偵察を実行すべき時かと意見具申致しますわ。」


 うむ、意見具申感謝である。


 他にはあるか?


「旦那様、僕が調べた所この泊地はかなり汚れているようですね、完璧執事の僕としてはきっちり綺麗に掃除すべきだとご提案します。」


 うむ、完璧執事服ウルの提案を受理するのであるな。


 支援は必要であるか?


「はい、手足となるワーカーズと採掘艦を数隻頂けますか。それで内と外、具体的には倉庫区画と泊地内のデブリの掃除を行います、ゴミは早くかたづけるべきです。」


 うむ、委細任せるのである。貴官の実力を見せて貰いたい。


「承りました。身だしなみだけでなく仕事も完璧な完璧執事たるこの僕が、旦那様の想定以上の成果をご覧に入れましょう。」


 ウルが完璧執事服なのではなく完璧執事だと主張する決意表明だった。



フェイクコアのシステム上、より上位の権限をもつユニットからの接続命令を拒否できません。

このシステムがあるからこそ、複数の無人艦を同時に制御できるのです。

もしそれを拒否出来るユニットが存在した場合、制御不能と判断して泊地同盟は全力で抹消にかかります。

そういう意味で、既にデイジーは珠ちゃんのスパイとも言えますね。

代わりに彼女の得た処理能力と容量は、アリゼ連邦の最先端情報技術を完全に時代遅れにするレベルです。今風に言えばチートの代償を高いとみるか安いとみるかです。


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