2号副動力炉を修復せよ
「なるほどなー頭領は主動力炉を動かしたいわけだ。だがよー稼働させるだけなら、副動力炉1基分のエネルギー量を賄ってやれば行けるぜ。」
「出来るのかしら?」
そうなのであるか?どうやらルル大提督も初耳らしい。
「全非常電源群を完全充電して、いま動かせる動力炉の全エネルギーをぶち込んでやればいけるって、大型艦もあるし、大破してても中型艦の動力炉も動かせるだろ。大体こんな感じだな、一部迂回路の設置がいるけどよ、おいらの計算だとイケるって、頭領達も検討してみなよ。無理なら副動力炉の修理を始めるからよ。」
俺はガチャガチャ五月蠅い工具箱ことチャンプの上げた提案書を精査する。
うーむ、理論的にはいけそうであるな。しかし技術的な問題はやってみないと分からない部分もある。仮に失敗しても迂回路が溶けるぐらいで、それ以上の損害はないと判断出来るのであるが・・・。
「仮に2号副動力炉を修復するなら、どれほど掛かりますか?」
「4基の副動力炉を揃えられるなら主動力炉は確実に動かせるぜ、ただ2号副動力炉の損傷は炉心外殻にまで及んでるからよう。こいつを修理するには一旦完全停止させた後に、除染作業して破損箇所を修理交換、それから再稼働の手順になるからよ、実際にはバラしてみないと分からねえぜ。ただおいらの予測だと最短で三ヶ月へたすりゃ軽く半年は越えるぜ。時間足りねぇんだろ?」
さすがにそれは待てないであろう。それだけ掛かっていては敵が来るのである。
「ありがとうチャンプよく分かったわ。貴方、どうしますか?」
ルル大提督も消極的賛成らしい。俺もやるべきだと判断する。
「チャンプ、万事貴方に任せます、報告だけは忘れずにね。」
「まかせなって、ばっちり決めてみせるからよ。」
うむ、任せたのであるな。
俺はこの案件をチャンプに一任する。
「チャンプは優秀、下働きなタマゴ、惨め。」
卵のタマゴは、自信満々やる気に満ちている工具箱チャンプを見下ろしている。
「珠ちゃん、ワーカーズ。タマゴも輝く。」
ぽつんと浮いてるだけのタマゴのお願い―――。
「お願い、1万機。」
無理、それは無理、それだけあったら苦労はしないのである。
「5000機、5000機、タマゴに頂戴。」
拒否であるな、今は現状の仕事を推進してもらいたい。
「うう、タマゴは早すぎた。輝けない・・・。」
どうやら、分かって貰えたようであるな。
「貴方、悪い報告よ。」
どうやら敵が来たようであるな。
「ええ、定時哨戒中の響隊D2分隊より緊急通信よ。我Evil艦を発見せり、敵は単艦、小型艦級のみ、他に敵影なし。追加報告、同Evil艦は転身、現宙域より離脱を確認、我追撃す、以上よ。」
ルル大提督の報告に、俺は現状を確認する。
艦隊の整備と補給は間もなく完了、損傷艦の修復は駆逐艦から開始している。
巨大デブリの調査は始まったばかりであり、要塞令嬢から増援の丁寧なお礼と追加のワーカーズの増援要請も届いていた。
俺は報告を読み進めつつ、彼女にランドワーカー10機とワーカーズ10機をいつもの輸送便に乗せて出航させる。
フェザーからの報告はふたつ、倉庫の探索状況とゲストの状況についでである。不足気味だった医薬品が補充出来たようで嬉しそうである。どうやら倉庫に残存していた生活物資にあったようであるな、僥倖である。
鉄拳娘からはゲストの情報である。ゲストの所属陣営はアリスティア共和国というらしいが詳細はまだ不明のようであるな。
彼女とゲストとの交流は良好の様である。
チャンプは作業中、迂回路設置作業にはしばらく掛かりそうであるが―――。
「慌てんなって、失敗なんておいらはしないぜ。」
うむ、チャンプは自信家であるな。
「タマゴも、仕事中、だよ。」
うむ、期待しているのであるな。
「貴方、そろそろ良いかしら?なら、私から報告と要請ね。修復中の響6騎の内3騎の修理が終わったわ、残りの3機もあと少しで終了。先だって帰還した暁隊と雷隊も整備完了、次の出撃まで休息待機させてるわ。」
ここまでは予定通りであったが―――。
「追撃中のD2分隊から緊急通信。我、第7惑星軌道上にて集結中のEvil艦隊を発見せり、敵Evil艦隊は3隻の中型艦級と30隻以上の小型艦級、そして多数の揚陸艦艇級で構成せり、敵詳細は不明ね。偵察分隊は我、追撃を中止し、離脱する。その報告を最後に退却中だけど、残念ながら敵Evil艦隊の追撃を受けているわ。最悪エスプリ級小型母艦は放棄する予定で、迂回機動で敵艦隊を誘引を試みている処よ。ねぇ貴方。」
なんであるか?
「待機中のズール級駆逐艦、私がもらってもいいかしら?」
俺はその要請を拒絶する。
「貴方、救援は送りませんの?」
当然、救援は送るのである。しかし、発見された敵Evil艦隊が行動を開始する可能性を無視出来ないのである。迎撃艦隊の編成が先であるな。
ルル大提督には、他の偵察分隊を送って敵艦隊の監視をお願いしたい。そしてD2偵察分隊には、今しばらく頑張って貰いたい。
「わかったわ、貴方もお早くお願いしますわね。」
うむ、最速で進めるのである。
「その後は契約です、貴方もう拒否は許しませんわよ。」
・・・・検討するのである。
俺は、チェリー艦隊長のリュミエール級巡航母艦とノーム級哨戒母艦を主軸に、入渠中の駆逐艦2隻をルル大提督から召し上げ、未編成のズール級駆逐艦と共に、チェリー機動艦隊として編成する。
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【成功】2隻以上の艦載母艦を含む5隻の機動艦隊を編成せよ。を達成しました。(53/60)
報酬として、功績点50点、駆逐艦コイン2枚を受領しました。
【依頼】艦隊コア配備艦載母艦を旗艦とした2隻以上の艦載母艦を含む独立機動艦隊を編成せよ。が発令されました。
【成功】艦隊コア配備艦載母艦を旗艦とした2隻以上の艦載母艦を含む独立機動艦隊を編成せよ。を達成しました。(54/60)
報酬として、功績点50点、重戦闘機大隊コインを受領しました。
【依頼】6隻以上の艦載母艦を含む15隻からなる大機動艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】5隻の大型艦載母艦からなる重機動艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】機動兵器群1000機以上を艦載母艦群に配備せよ。が発令されました。
【報告】ゾロア級駆逐艦の修理が完了しました。(1/5)
【報告】バルシェム級駆逐艦の修理が完了しました。(2/5)
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俺はチャリンチャリンとコインを投入して駆逐艦2隻が現れる間に、チェリー機動艦隊を解散して駆逐艦3隻を抽出する。
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【報告】駆逐艦コイン2枚→秋月級防衛駆逐艦2隻を受領しました。
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む、ダブっても駆逐艦は駆逐艦である。
現れた駆逐艦は秋月級防衛駆逐艦という艦前面に集中配備された防衛レーザー砲座が特徴の艦隊防衛力を重視した駆逐艦であるな。この2隻に抽出した3隻の駆逐艦を併せて駆逐艦5隻からなる駆逐艦隊を編成する。
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【成功】5隻の駆逐艦からなる駆逐艦隊を編成せよ。を達成しました。(55/60)
報酬として、功績点50点、艦長コインを受領しました。
【依頼】駆逐艦隊3艦隊からなる大駆逐艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】軽巡航艦1隻と駆逐艦4隻からなる遊撃艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】艦隊コア搭載艦を旗艦とした5隻からなる独立艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】巡航艦2隻以上を含む5隻の前衛艦隊を編成せよ。が発令されました。
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ギャーーース、罠である、地雷を踏んだのである!
「あら、貴方、契約案件が増えましたわね。」
まだである。
まだ続けられるのである。
グルグル案件の出番はないのである。
俺は駆逐艦隊を解体して、ファイネル級旧型軽巡航艦を旗艦とした遊撃艦隊を編成する。
いくら旧型でも軽巡航艦は軽巡航艦である。
いけるはずである。
いける―――。
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【成功】軽巡航艦1隻と駆逐艦4隻からなる遊撃艦隊を編成せよ。を達成しました。(56/60)
報酬として、功績点50点、巡航艦コインを受領しました。
【依頼】遊撃艦隊3艦隊からなる大遊撃艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】艦隊コア搭載軽巡航艦を旗艦とする独立遊撃艦隊を編成せよ。が発令されました。
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ふはは、見よ、まだまだやれるのである。
チャリンとさっそく巡航艦コインを投入して前衛艦隊を編成するのである。
早く、早く、遅いのである。
早くするのである。
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【報告】巡航艦コイン→ミズーリ級ミサイル巡航艦1隻を受領しました。
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出現したミズーリ級ミサイル巡航艦はレーザー系ではなく実体弾を重視した艦であるか、とりあえずドック内のエクレール級高速巡航艦と駆逐艦3隻で編成するのであるな。
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【成功】巡航艦2隻以上を含む5隻の前衛艦隊を編成せよ。を達成しました。(57/60)
報酬として、功績点50点、重巡コインを受領しました。
【依頼】艦隊コア搭載巡航艦を旗艦とした2隻以上の巡航艦を含む独立前衛艦隊を編成せよ。が発令されました。
【依頼】前衛艦隊3艦隊からなる大前衛艦隊を編成せよ。が発令されました。
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ふははは良い感じである、流れが来ているのである、次は重巡であるな。
即座にコインを投入して、俺はプラム艦長のアインホルン級重巡航艦を旗艦に駆逐艦3隻をつけて重巡の出現をまち―――。
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【報告】重巡コイン→リントヴルム級重レーザー重巡航艦1隻を受領しました。
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リントヴルム級重レーザー重巡航艦―――。
竜頭の艦首をもつドラゴン型の巨艦が金色の翼をたたみ空きドックに浮いていた。
宇宙を征くドラゴンの如くあれ、そのイメージとコンセプトの元に作られた雄々しさと独特の美学に裏打ちされたその艦には、大小複数のレーザー砲塔が連なっている。
―――いかんいかん思わず見惚れてしまったのであるな。
とりあえず仕事である。
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【失敗】編成に失敗しました。
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なんとっ!




