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大提督は引き篭もる。  作者: ティム
災禍の討滅者編
100/140

戦闘中、その裏で・・・。

20:59分に投稿・・・ギリギリ間に合った。

戦闘中の有人船団の裏側で、珠ちゃん達も行動中です。

誤字報告、感謝。楽しんで頂けると幸いです。

--------------------

【報告】2号輸送船2隻の建造が完了しました。(40/40)


【成功】艦艇を40隻建造せよ。を達成しました。(160/160)

報酬として、功績点50点、建造短縮コインを受領しました。


【泊地運営委員会】おめでとうございます。依頼達成数が160に達しましたので、特別報酬が支払われます。

特別報酬として、スイーツパーラーを受領しました。


【報告】ハウンド級高速要撃駆逐艦10隻が完成しました。

--------------------


 ショーウィンドウ付きのスイーツパーラー店舗が休憩所に接続した。

 これによりアルコール類に続き、今度はデザート類まで提供出来るようになったのであるが・・・・どんどんスペースを侵食するのであるな。

 このままでは俺の居場所まで休憩所に呑み込まれそうである。


「ふふふ貴方、休憩しながらお仕事できるって素敵ですわよ。」

 ルル大提督、それは何の罰ゲームであるか?俺にはまったくメリットがないのである。

「まーまー、ウル、ケーキセットをひとつ。ホットコーヒーでお願いね。」

「ルルお嬢様。申し訳ありませんが、少々お待ちください。サスケ団長が予想以上にしぶとく、まだ捕まえられません。これがおわりしだい―――。」

 ウル、もう時間切れであるな。ゲームは終了である。

 停滞している貴官のタスク消化を推進せよ。

「そんな、完璧執事たるこの僕が・・・負けた。ぐふ。」


 俺の言葉に心が折られ、ウルが床に崩れ落ちる。


『祝、逃走成功でござる、ニンニン。』


 モニターに映る猫耳メイドワーカー、サスケ団長がダブルピース付きの勝利宣言であざといアピールをしているが、そんな彼にも俺は告げねばならない。


 サスケ団長、もう誰も見てないのであるな。

 そろそろ貴官も仕事に復帰せよ。


『まさかの視聴率0%でござるかっ、ぐはっ。』


 俺の言葉を受けた、サスケ団長がメイドワーカーの胸を押さえて倒れこむ。


「ウル、ケーキセットお願いね。」

「・・・少々お待ちください。ただいま準備いたします。」

 よろよろとした足取りでウルが、スイーツパーラーの店内に入っていく。



 さて、ルル大提督、要撃艦隊をネージュ大提督に預けて良かったのであるか?

「ええ、同じ大提督として、お手並み拝見ですわ。それよりも他の艦隊には襲撃の気配がありませんわね。敵が狙いを絞ってきているのかしら?」

 うむ、哨戒中の3個艦隊、有人船団監視中の改アインホルン級重巡航艦、GP6で活動中のヴィオラ艦隊と教授の施設艦隊、いずれも敵の兆候は捉えていないのであるな。

 こちらの用意した餌は、どうも警戒されているようである。

「たしかに、囮役の水資源輸送艦隊や帰還中のチェリーとプラムからも報告は上がってませんわ。でも、それはそれで無事に水資源を届けられますわ。」

 

 ルル大提督は、俺と違って作戦にこだわりはないらしい。


 ルル大提督、この敵の動き、貴官はどう見る?

「恐らく陽動なのでしょう、でもそう見せかけて本命なのかもしれませんわ。あるいは、向こう側の都合で方針を変更した、という事も考えられますわね。」


 うーむ、確かに敵の行動が、積極的すぎるのである。

 いままでのやる気のない嫌がらせとは、まるで違うのであるな。


「もう時間稼ぎも足止めも、必要なくなったという事かしら?」

 あるいは、早急に戦果をあげる必要性が生じた、という可能性はどうか?


「それはどうかしら、それなら何も大型武装船付きの有人船団を狙わなくとも、もっと狩り易い獲物はいたでしょう。それを狙わずに、大損害を出してまで、まだ襲撃を続ける理由があるのかしら?」


 少なくとも敵の襲撃は陽動ではない。

 陽動にしては、交戦宙域が泊地に近すぎるのであるな。

 これでは戦力の誘因に成功したとしても、すぐに合流されてしまうだろう。

 戦略的に意味がないのである。


『落ちたという可能性はどうでござるか?』


 モニターの下枠から頭半分だけ出した猫耳メイドワーカー、サスケ団長が発言する。


「落ちた?・・・それはまさか、惑星が陥落した、という事かしら?」


 ルル大提督の問いかけに、猫耳メイドワーカーサスケ団長が、あざと可愛く猫耳をピコピコ動かしつつ頷いた。


『しかり、ベルク・シュタイン氏のもたらした情報によれば、惑星リーヴェニの陥落は確実、戦火はネーエルン公国の主星イディナロークに迫りつつあるという、敵の狙いがこちらの足止めであったのならば、主星イディナロークが陥落すれば、拙者達の足止めも不要となるのではござらぬか?』


 猫耳を見据えて、かなり機嫌を損ねつつあるルル大提督を、さらに猫耳で挑発しつつ、真面目な顔を作ったサスケ団長が語る。


「いい度胸ですわね、サスケ団長。あなたの意見具申に免じて、いまは見逃しておきますわ。貴方、主星イディナローク方面に対する強行偵察艦隊の派遣を検討するべきだと意見具申いたします。」


--------------------

【緊急】主星イディナローク方面に強行偵察艦隊を派遣せよ。が発令されました。

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 ルル大提督の意見具申、受領したのであるな。

 しかし、今は目前の敵が優先である。

 敵高速駆逐艦隊の撃滅なくして、泊地からの艦隊派遣は困難であるな。


「私も貴方の意見を支持しますわ。いま不確定情報に踊らされる訳にはいきません。どちらにしても敵が積極的に戦ってくれる以上、好機ですわ。貴方、超空間通信の解析と追跡はどうなっておりますの?」

 

 現在も実行中である。

 既に女王種らしき超空間通信波形は捉えているのであるな。

 しかし、発信が短く追跡は継続中である。

「追跡にはまだまた時間が掛かりそうですわね。」

 うむ、しばらくネージュ大提督には頑張ってもらうのであるな。

『ではこの件について、拙者の方から探りを入れてみるでござる。人類の情報は人類から聞くべきでござろう、ニンニン。』

 サスケ団長に委細任せるのであるな。

『お任せ下され、ニンニン。』

 その発言を最後に、サスケ団長がモニターを閉じた。

 

 さて、やれることから進めるのであるな。

 俺は完成したばかりのハウンド級高速要撃駆逐艦10隻を2個高速要撃艦隊として、待機中の1要撃艦隊と合わせて、1個大要撃艦隊を編成する。


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【成功】要撃艦隊3艦隊からなる大要撃艦隊を編成せよ。を達成しました。(161/200)

報酬として、功績点50点、艦隊長Sコアを受領しました。

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 落ち着け、落ち着くのである。

 ルル大提督が見ているのである。クールに、クールに対応するのである。

「貴方、グルグル案件、やりましょうか?」

 いやいやいや、今は重要な作戦行動中である。

 グルグル案件は、出来ないのであるな。

「はい存じてますわ、なら作戦終了後に纏めてやりましょうね。」

・・・・前向きに検討するのであるな。

「貴方、グルグル案件やりますわよ。」

 前向きに検討するのであるな。

「貴方。」

 ルル大提督、ジト目は似合わないのであるな。

「なら、私を笑顔にしてくださいね。」

 ぐぬ、前向きに検討するのであるな。


『司令官さん意見具申です。有人船団の救援に向かわせてください。』

『ねーねーいいでしょ司令官、丁度帰り道なんだし、軽く暴れてくるだけで無理なんかしないからー、軽く、ほんのちょっとだけ、ね。』


 同時に開いたモニターから、ふたりが同時に喋りだした。

 俺はふたりの意見を聞き終える。


 チェリー艦隊長、並びにプラム艦長の意見具申を了承するのである。

 しかし、あくまで帰還を優先せよ。

 現在92%までシサク重戦闘母艦は仕上がっているのである。

 くれぐれも戦闘不能に陥らぬよう留意せよ。


『『了解しました。』』


 同時に敬礼をしてふたりもモニターを閉じた。

 俺は宙域図を進むチェリー艦隊の速度が上がったのを確認する。


 さて―――。

 高速要撃艦隊に続き、チェリー艦隊の乱入である。

 これで敵の本気度を試せるであろう。



次回は再び、有人船団の戦闘に戻ります。

さて、頑張ろう・・・・。

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