表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

2,0 夏の日

あなたに会うためにはまず掃除道具が必要。

毎日のように来ているから、実はそんなに必要ないんだけどね。

だけどあなたはすぐに汚すから、毎回もっていく。


水をバケツに入れて、あなたに会えるまでもう少し。

気がついたら早足になっている。


早くあなたに会いたい。


「ついた」


買ってきたお花を生ける時間も。

あなたと過ごす大切な時間。

今日もこうして煙に巻かれる。

大きくて広い空の下で。


蓮が運転してくれているからって、調子乗ってお酒飲んだりもする。

ここに居る時間が私の世界だ。


「夏目」

「なに」

「いつもありがとう」

「なにしんみりしてるの」

「そういう場所だろ」

「私は恋人に会ってるんだけど」


私がそういうと蓮は笑った。

慧によく似てる、だけど違う。

同じ遺伝子を持っていても、慧は世界に一人だった。


「なんでそんなに慧がいいの」

「慧だから」


人生に中でこんなにも好きな人は出来ないと確信できる、そんな出会いだったから。

多分、あなたを知らないままと知ったけど失う、どちらか選べって言われたら、間違いなく知っているほうを選ぶ。


失うまでの時間を大切にしたくてたまらないから。

あなとの時間が、二人きりの時間がほしい。


私がこの人生を全うすれば、必ずまた会えると思っているし。

慧も最後にそう言ってくれた。

私たちは、また必ず会えるって。


「日が暮れるのがはやいな」

「慧と一緒の時間は、いつだってあっという間だよ」


今日もあなたに会えて、本当に幸せだった。

夏が終わるまでに後何回会えるかな。


「慧、またね」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ