2/2
求婚
" ここはお前の住んでいた世界ではない"
この言葉は俺を興奮させた。ついに平凡な日常から脱却したのだ。
一通り感動して落ち着いた後、多くの疑問が頭をよぎった。なぜこの大男は俺が違う世界からきたと分かったのか、なぜSuicaをもっているのか、、、大男に聞こうと思った。しかしさっきまでいたはずの大男は綺麗さっぱりいなくなっていた。
とりあえず街に行ってみることにした。さっきいた森に引き返し、なんとか抜けて街の方へ降りていった。
街に入った瞬間、さっき見た大男と同じような図体の男達が殴り合っているのが見えた。そしてその男達の肩にはそれぞれ元いた世界と同じサイズの女が乗っていてとても異様な光景であった。
どうなっている。怖くなってこの街から出て行こうとした時、後ろから声をかけられた。
「あなた私と結婚しませんか」
とても美しい女性がそこには立っていた。