解決篇その1(まだ終わりじゃねーから!!)
「私たちはどうやらとんでもない思い違いをしていたようです……
とか一回言ってみたいよな」
「うーん…そうだねー…
気持ちは分からないことはないけど
…ってことは今から明かされる事件の真相は特に衝撃的な物じゃないの?」
「なんでもかんでもエンターテイメントに繋げんなよ…
確かに個人的には叙述トリックとか大好きだけど、現実にあんなのあってたまるかよ」
真相がわかって家にもうすぐ帰れるということで俺のMPもかなり回復している。
口の動きも軽いわー
「じゃあ早く教えてよ、この事件の犯人
それともここから犯人をハメて現行犯で捕まえるパターン?」
「違うわ、そんな面倒な事するかよ」
「いやーさっきからミステリーの否定に余念がないねえ〜
一応これ、カテゴリーはミステリーだからあんまり否定して欲しくないんだけどねえ
ちゃんとした推理になってるんだよね?」
「大丈夫だよ…多分な。
ほら、あのシャーロック・ホームズも言ってたろ
「不可能なものを排除していって、残ったものがどんなに信じられないものでも、それが 真実だ、と…」
「どうせコナンから得た知識でしょそれ…
まあ納得できるんならそれでいいんだけど」
…まあ確かにコナンの受け売りだけどな。でも言うなよ…
「…まあいいか、とりあえず謎解き開始だ
って言っても大して長い推理にはならないんだけどな」
「良い子の皆にも分かりやすいように丁寧に説明してねー」
良い子の皆はこんなダメなおっさんしか出てこない話なんて読まねーわ
「…お前、宮川さんと話した時の事覚えてるよな?
あの時宮川さん、
"最後に会ったときも左右で違う靴下を履いてました"
って言ったんだよ。でも被害者の黒崎が着てたのはスーツだ」
「あ〜なるほどね、スーツと靴を着てたのに靴下が見えるハズがない、と
…てことは犯人は宮川さんか…うん、確かに短かったねえ」
「いや、まだだわ
先走りすぎだろ、宮川さんが黒崎の死体を見たのは確定だけど、犯人かどうかはわからんだろ」
「…あぁ、確かに。
……じゃあ、続きを聞こうか」
「これで容疑者は宮川さんと小川さんに絞られた訳だ。相田さんが現場に行ったときには黒崎は死んでたんだしな。
あとはどちらが殺したのかが分かればいいんだけど…
時に碓氷、人体比率って知ってるか?」
「人体比率?なにそれ
初めて聞いたけど」