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少女と戦争  作者: 長月あきの
第三部
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第七十二話 戦を終えて1

 ヴィグエント奪還作戦は終了した。

 セラムはヴィグエントの都市長室のソファーに腰掛けた。同室内には都市長用の椅子に座ったリカルドがいる。

 一区切りついた、そんな心地だった。

 戦争はまだ終わっていない。領土も一部を取り戻したに過ぎないし休戦を持ちかけるタイミングでもない。だが長い戦闘が終わり当面の第一目標を達成した今、魂が抜け出るほどに疲れを感じていた。


「セラム少将、これからが大変だぞ。戦後処理、論功行賞、占領下にあった住民の慰撫と防衛体制の整備、それらが我々の仕事だ。だが……」


 リカルドは優しく言葉を続けた。


「ここには私しかいない。今だけは存分に休むがいい。よくやったな、少将」


 セラムは今自分より偉い立場の人間がいることを感謝した。少将という立場なだけに現場で一番偉い事も少なくない。そんな時は弱音を吐く事も弱みを見せる事も許されない。虚勢でも何でも張って偉ぶっていなければいけないのだ。だからこそ褒められて初めて、甘えていいのだと思い至った。


お知らせ

しばらく更新速度が三日に一度になります。正月三ヶ日は毎日更新するつもりですが。書きたいことはまだまだあるので更新を止める事はありません。

ストックが溜まってきたら再び毎日更新しようと思います。

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