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少女と戦争  作者: 長月あきの
第二章 第一部
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「よく分かる汚水処理の仕組みと歴史」より抜粋

 汚水処理の仕組み


 最初沈殿池

 汚水はまずここに流れ付き、この池をゆっくりと流れる間に重く汚い物質を沈殿させます。沈殿した物質は処理施設に送られます。


 微生物処理場

 最初沈殿池から流れてきた汚水に空気を送り込み微生物を繁殖させ、微生物の働きによって水をきれいにします。この時できる物を活性汚泥と呼びます。


 最終沈殿池

 微生物処理場から流れてきた汚水はこの池をゆっくり流れ、活性汚泥を沈殿させます。ここで活性汚泥が取り除かれたきれいな水を上澄水と呼びます。沈殿した活性汚泥は一部を微生物処理場で再び活動してもらうために微生物処理場に戻し、残りは処理施設に送られます。


 消毒設備

 最終沈殿池から流れてきた上澄水に消毒剤を混ぜて消毒します。この消毒した水を処理水と呼び、一部を工業用水や便所の水洗用水などに利用され、残りは川に放流されます。


 汚水処理の歴史


 昔の下水道はそのまま川や海に流すことも多いものでした。水の用途は洗い物や料理などが主で汚水と言っても今ほど汚いものではなかったのです。(便所はくみ取り式でした)

 ですが徐々に水洗便所の普及や工業排水などで水の汚染が深刻になります。汚水の処理場ができるのは当然の帰結でした。

 各地で汚泥を埋め立てた跡がありますが、今のような処理場が作られたのは今から三百年ほど前、ヴァイス王国のセラム・ジオーネ侯爵が最初だといわれています。

 彼女は水を大切にする人物だったようで特に水関係の公共事業を重視しています。また、彼女はこの時代の人間としてはかなりきれい好きだったようで、毎日風呂に入る事が文献に残されています。そんな彼女だからこそ水の汚染は許されざる悪だったのかもしれません。

 今でもソレート地方の各地、特に当時のジオーネ家の領地からは汚水処理場の跡が多く出土されます。現在の方法とそれほど違いはなく、沈殿式の他に砂利、粗粒砂、細粒砂に通していく濾過ろか式の処理場もみられます。後期には細菌を利用した処理場もあったようで、汚水処理の基礎を創った人物と言えるかもしれません。


   バレル・メイリー著「よく分かる汚水処理の仕組みと歴史」

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