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プロローグ
あの日妹と別れて三年になる。
両親が離婚して別々のに引き取られることになった俺と妹、湖の湖畔の星が見える夜、別れ際に交わした言葉は今でも覚えている
「力を解放せしとき私たちは翡星石の導きで再び出逢わん」
意味こそ理解できなかったがその言葉は脳裏に焼き付き俺の鼓動を早めるのには十分すぎた
別れの言葉にしては味気ない気もしたが時間というのは無慈悲で止まってはくれない。それを最後に俺たちは別々の道を歩んだ
その意味を知ったとき、俺の日常が崩れ去ることなど考える由もなく